俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

血液型(3)

2010-07-20 15:44:50 | Weblog
 サッカーのワールドカップでの日本代表の先発メンバーの血液型を偶然知って驚いた。A型はわずか1人(大久保選手)。最も多いのはO型で5人。次いで何とAB型が3人。B型は2人だった。
 日本での血液型のシェアはA型が4割、O型が3割、B型が2割、AB型が1割と言われている。それだけにこのギャップは偶然とは思えない。
 血液型占いではこう言われている。A型は几帳面だが神経質で病弱。O型は陽気で健康だが鈍感。B型はマイペース主義。AB型は賢いが性格は悪い、と。
 因みに私はAB型だ。どういう訳かB型とは相性が悪い。かなりいい加減な人間なので嫌いな人は100人に1人もいないのだが、その殆どがB型だった。これも偶然とは思えない。
 血液型と性格に因果性は無いと言われている。多彩な人間性をたった4パターンに分類すべきでないと彼らは言う。しかし人類は男と女の2種類にしか分類されていない。DNAは僅か4つの物質の組み合わせだ。血液型という明らかな特性が意味を持たないとは思えない。何らかの相関性はあると思う。

飢餓と肥満

2010-07-20 15:29:20 | Weblog
 世界の飢餓人口は約10億人だそうだ。一方、肥満人口は20億人だそうだ。全く馬鹿げた話だ。先進国で全く無駄に消費されている食物を最貧国に回すだけで飢餓問題と健康問題が同時に解決できる。食資源の配分を見直すだけで30億人が健康体になれる。
 肥満は単に美醜の問題ではない。健康の問題だ。
 肥満していれば生活習慣病にかかり易い。また腰や膝も痛め易い。わざわざ金を使って不健康体になるまで太るのは食欲中枢が壊れているとしか思えない。
 但し私は現代社会の「やせ願望」も異常なものだと思っている。BMI(体重÷身長÷身長)22を理想として25未満に収めることが奨励されているが、実は男女共BMI18.5未満が最も短命で、23~27が最も長命だそうだ。つまり理想値とされる22ではやせ過ぎで理想値を少し越えたぐらいが最も長命だということだ。なぜ厚生労働省は基準値を見直さないのだろうか。
 今のところ富の偏りが飢餓を生んでいるが、近い将来、人口が増え過ぎて食料の絶対量が足りなくなることは確実だ。食物の絶対量が足りなくなっても金さえあれば何とかなると考えているのは日本人だけだろう。全く成金趣味者の発想だ。

ドン・キホーテ

2010-07-20 15:15:59 | Weblog
 通常ドン・キホーテ型人間とは猪突猛進する人を意味し、ハムレット型人間は優柔不断な人を指す。
 私はドン・キホーテを全く違った意味に捉える。狂った理想主義者だ。
 騎士道精神の衰退に憤った主人公は騎士ドン・キホーテとして騎士道精神を発揮しようとして騒動を起こす。親族は彼の狂行を止めさせるために「鏡の騎士」となり「お前は騎士ドン・キホーテではなくただの老いぼれだ」と思い知らせて連れ戻す。
 「ドン・キホーテ」によって騎士道という理想の空虚さが暴露されて「騎士道物語」は一挙に衰退したそうだ。
 「かくあるべし」という思いの暴走を食い止めるのは鏡(「かくあり」)だ。「かくあるべし」は言わば演繹法だ。一方「かくあり」は帰納法だ。演繹は常に帰納によるチェックを受けねばならない。
 理想は経験に基づいて築かれるのだから一方的に振り回すのではなく現実による検証が必要だ。検証を欠いた理想は狂気になる。
 「かくあるべし」の素性を問うことが必要だ。つまりなぜ「かくあるべし」と主張するのかが問われるべきだ。多くは偏見に過ぎず、偽りの価値に基づく。