俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

裸のデブ

2010-07-27 14:47:32 | Weblog
 プールサイドにいて奇妙なことに気が付いた。妙にデブが多い。
 構成比ではスイマーらしい均整の取れた体の人が最も多い。次に多いのは余り運動をしていない普通の体型の崩れた人。次がデブ。やせ型の人は殆ど見掛けない。たまに見るやせ型は大抵が老人だ。
 多分デブは世間の評価ほどには自分の体を醜いとは思っていないのだろう。デブは力も強い。相撲は極端な例だが、身長が同じならデブのほうがパワーがある。
 しかしデブには2つの弱点がある。1つ目は皮下脂肪が厚いから暑さに弱いということだ。彼らの分厚い皮下脂肪は脱げないコートのようなものだ。夏にコートを着ていればさぞかし暑いことだろう。
 2つ目は足や腰に負担が掛かることだ。足や腰の強度はデブの体重を支えるためには充分ではない。
 それだけにデブにとって水中は快適だろう。水中ではデブの弱点が2つとも克服できる。だからデブはプールに集まる。
 どういう訳かデブはデブ同士で連れ立って来ることが多い。デブが並んで甲羅干しをしている姿はトドかゾウアザラシの群れのようで「ダーウィンが来た」か「野生の王国」を見ているような気分になってしまう。

ゴミエネルギー

2010-07-27 14:31:00 | Weblog
 7月24日付けの朝日新聞にリサイクル教徒の朝日新聞らしからぬ記事があった。「プラスチックごみは、もっと燃やせ」という見出しだった。中央環境審議会の廃棄物・リサイクル部会長の田中勝氏へのインタビューで要旨は「プラスチックごみは燃料、エネルギーとして利用せよ」とのことだった。
 私はこの意見に全面的に賛成する。少し古い私の記事だが2008年1月22日付けの「地球に優しい容器」で「紙容器はリサイクルするよりも燃料にしたほうが良い。ペットボトルも燃料にしたほうが合理的ではないだろうか」と書いたが専門家にお墨付きを貰えたと思っている。
 プラスチックは千差万別だ。これをきちんと分類することは事実上不可能だ。むしろこれをエネルギー源として利用すれば、一度商品として使用してゴミになったものを再利用するのだから、石油を直接燃料として使う火力発電と比べたら桁外れにエコロジカルだ。
 田中氏はプラスチックを燃やして発電すべきだと主張しているが、私は発電よりもその熱を直接利用すべきだと考える。電気に変えることはエネルギーロスを生むからだ。
 むしろ温水プールや温室や工場のようなエネルギー消費型施設を焼却施設に併設したほうが高効率だろう。使い切れない分だけを電気に変換すれば良い。
 原子力発電所のような危険極まりない施設に年間4,500億円も使うのと比べたら温水プールや温室や工場の設置費用など微々たるものだろう。しかもこれらの施設なら収入を生む。

ネズミ講

2010-07-27 14:12:13 | Weblog
 日本の財政はネズミ講に頼っている。だから人口が減ると困るので少子高齢化を大問題だと騒ぎ立てる。
 ネズミ講は子会員・孫会員・曾孫会員さえ増えれば親会員も子会員も孫会員も儲かる仕組みだ。会員が増え続ける限りシステムは破綻しない。逆に、会員が増えなければ必然的に破綻する。国は国民にネズミ講を禁じておきながら自らはネズミ講に頼っている。
 国債は借金を次世代にツケ回しをするシステムだ。投票権のある現世代に媚びて大盤振る舞いをしてその借金の返済は次世代に押し付ける。次世代は前世代のツケを払いたがらないからツケは次々世代に回される。次々世代も・・・・。こうして国債(借金)は膨らみ続ける。
 また年金は本来、本人が積み立てた資金を企業や公的機関が運用して老後に備えるシステムだ。ところが日本の年金はどういう訳か次世代が前世代を支える仕組みになっている。次世代の人数が減れば年金システムは破綻する。これもネズミ講だ。
 こんな馬鹿な仕組みが存在するのは政治家がポピュリズム(人気取り政策)を選んだからだ。現在の有権者だけを見て票にならない将来の国民を無視したからだ。これは民主主義の大欠陥だろう。大衆にパンとサーカスを提供していればその政権が支持されるということはローマ時代から変わっていない。勿論そんな政治家を選んだ国民は阿呆だ。しかし今更文句を言っても仕方がない。できるだけ早くネズミ講依存財政から脱却せねばならない。
 政権が変わればこんなネズミ講依存財政は改まるかと思ったがもっと酷くなった。これは官僚の体質なのかも知れない。