俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

自立

2012-09-18 16:07:19 | Weblog
 働ける人に対しては金ではなく仕事が与えられるべきだ。高齢者であれ障害者であれ、働けるなら仕事に就くことを最優先とすべきだ。金銭の支給は最後の手段だ。
 震災や洪水などの非常時に水などを支援することは正しい。しかし慢性的に水不足の人々に対しては井戸掘りや浄水化の技術を提供することが望ましい。自立できるように導くことが真の支援だ。
 高齢者も障害者も施しなどを求めない。自立したいと考えている。国がすべきことは自立のための支援であって自立の妨害は許されない。
 高齢者も障害者も乞食ではない。金銭を施しとして受け取ることなど望んでいない。自分の労働に相応しい報酬を得ることによって社会人として自立したいと考えている。金銭の施しは彼らの尊厳性を否定することになる。

老化(2)

2012-09-18 15:55:14 | Weblog
 今年、新しいチャレンジを試みた。夏の間、毎日3㎞ずつ泳ぐということだ。20代・30代でもできなかったことを60代で挑戦する気になったのは、今年の1月から毎日2㎞ずつ泳いでいたからだ。青空の元なら気力も高まるので難しくないと思った。実際、約1ヶ月間、毎日3㎞以上を泳ぎ続けた。ところが気力が萎えて来た。だんだん「何のために泳ぐのか」と思うようになり、2㎞前後で上がることが多い。
 水泳のようなストイックなスポーツにはモチベーションが必要だ。記録が上がるとか体調が良くなるといったご褒美が無ければ努力は虚しい。ダルビッシュ有投手でも快投乱麻の時なら気分良く投げられるが、メッタ打ちされればマウンドを降りたいと思うだろう。
 記録が向上しない、あるいは努力しているのに低下すれば虚しくなる。老化と戦うとはこんな辛い戦いだ。努力しても仕方が無いと思えば努力する気が失せる。努力によって老化を遅れさせていると信じなければやっていられない。

愛国無罪

2012-09-18 15:43:56 | Weblog
 奇妙な言葉だ。愛国心に基づく行為なら罪に問わないという意味だと思うが危険思想だろう。サミュエル・ジョンソンの「英語辞典」では愛国心は「卑怯者の最後の拠り所」と定義されており、日本では戦後かなり長期に亘って「愛国心」という言葉は忌み嫌われた。愛国心という言葉を利用して国民が多大な犠牲を強いられたからだ。
 国益の拡大を是とするのが愛国心なら、侵略も植民地支配も外国人従軍慰安婦も是とされる。他国・他国民を犠牲にすれば国益は最大になる。愛国を煽ることは利己主義(egoism)にも等しい利国主義(egosism)へと繋がる。
 デモが暴動に転じることは珍しくない。欧米でも起こることだ。しかし中国とは違って暴動は犯罪と位置付けられている。正当な政治活動であるデモと略奪や放火とは全く別物だ。暴徒は愛国者ではなく唯の犯罪者集団だ。愛国無罪などと言って国民の憂さ晴らしやガス抜きに利用しているようでは中国に未来は無い。