もんめシリーズも12回目を迎えた。過去にもユニークな内容で、合唱愛好家にとっては聞き逃すことが出来ない演奏会として定着してきた。今回は、J.S.バッハのコラール前奏曲(オルガン:大塚直哉)を皮切りに、F.メンデルスゾーンの「時は今」(オルガン:大塚直哉)、信長貴富の無伴奏混声合唱のためのRegina coeli(天の女王)~改訂版初演、J.S.バッハの「来たれよ、イエスよ、来たれ」(オルガン:大塚直哉)、そして最後はA.ブルックナーの「ミサ曲第2番ホ短調」(ブルックナー管楽アンサンブル)であった。
私は冒頭のオルガンの演奏が始まって間もなく、自然に涙がにじんで来てしまった。そして、ステージが続くにつれて止まることは無かった。このような経験は初めてである。ただただ、名曲と名演奏に身震いするほどの感動を覚え、涙腺が緩みっぱなしであった。特に強調したいのは、バッハ、メンデルスゾーン、ブルックナーという大作曲家と共に、信長貴富さんの名曲(傑作)が燦然と輝いていたことである。休憩時、ご本人に「素晴しい、神がかったような名曲を書きましたね!」と声をかけたほどである。
そして、終演後、「もっともっと聞いていたい!」、「もっともっと拍手をしていたい!」という思いに駆られていた。これは以前に、タリススコラーズの演奏を札幌コンサートホールの大ホールで聞いた時の思いと重なっていた。はたして、このような体験が何度できることか?身も心も洗われるような音楽の洗礼を沢山受けるためにも、夫婦共々健康でありたいと思っている。(~直前にインフルエンザに罹り、前日までベッドに伏していた栗山先生の気力と体力に絶賛の拍手を贈ります。どうぞご自愛の上、4月某日札幌で打ち上げましょう!)