私が以前体調を崩した時に通った医者の話だ。
当時、私は35歳で、非常に体調が悪く、胃の具合も悪く、食欲もなく、眠れない状態が続いていた。
私がその医者に行くと、まず胃カメラをする事になった。
しかし、私は検査の当日、空腹になると気持ち悪くなり、食べ物を口にしてしまった。
それで、胃カメラをキャンセルした。
その後、私はパニック発作を起こし、その医者のところに駆け込んだ。
そして、何か、安定剤のような注射を打ってもらった。
そして、改めてきちんと検査を受けようと、胃カメラの予約をしなおした。
胃カメラは、私にとってはかなり苦痛だった。
それに輪をかけて、医者の厳しい言葉と荒々しい検査に涙が出た。
幸い、胃の方は胃炎だけで、私はその後もその医者のところに通うことになった。
医者は私に胃薬と共に抗うつ薬と安定剤を処方した。
しかし、この抗うつ薬を飲むと、とにかく気持ち悪くてたまらない。
私は飲むのをやめ、医者にその事を告げたら、別の抗うつ薬をくれた。
しかし、その抗うつ薬を飲んでも、気持ち悪くて仕方がない。
なのでこれも飲むのをやめた。
その事を医者に言うと、とても怒り出した。
私は、この医者には何も言わない方が良いと思い、後は何も言わなかった。
飲まないのに出される抗うつ薬は、捨てられて行った。
その後、私は娘を連れて一年位実家に戻った。
なので、この医者には一年位通って、あとは2度と行かなかった。
私とは相性が合わなかった。
自分本位で怒りっぽく、とても質問などできない医者だったから。
ここの看護師も、医者と揉めて、何人もやめている。
そんな医者だが、それでも患者はやってきていた。
あれから20年以上経つ。
そして、数ヶ月前、びっくりしたニュースが飛び込んできた。
あの医者が事故を起こしたのだ。
自分からセンターラインを超え、トラックとぶつかったのだ。
医者は重症だった。
そして、助手席に乗っていた奥様は亡くなった。
もちろん、その医院は閉院となった。
なんだかなぁ。
自信たっぷりで不安など微塵も感じないような医者だったから、自分を過信してしまったのだろうか?
今、あの医者はどんな思いでいるのだろう?
自分の運転のせいで、奥さんを亡くしてしまったのだから。
これもカルマのせいだとしたら・・・
医者は、一般的に人を助ける仕事をしている。
しかし、助けても苦しめていたら・・・
自分も日ごろの行いを正していかないと、と思った。
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