先日、星組「ロミオとジュリエット」が大楽を迎えました。
以前の記事で物語序盤、バルコニーの場面のジュリエットが乳母に向かって言う「今行くってば!」で笑いが起きていた、と書きました。
なこちゃん(舞空瞳)ジュリエットの見た目の可愛らしさに反して、ビックリするくらいドスが効いていたので
そして全く別のジュリエットを思い出してニヤニヤしてしまった、とも。
実は拡樹くんのジュリエットがまさにそんな感じだったんですよ
過去に劇団少年社中さんの「ロミオとジュリエット」でジュリエット役を演じてました。
女性役?ではなく、オスカル様の逆バージョンと言えば、宝塚ファンならわかって頂けると思います。
そしてBLでもお笑いでもない、普通に泣けるロミオとジュリエットでした
その拡樹くん、女装が鬼可愛い似合いすぎてビビります
でも中身は葛藤を抱えた少年なので、バルコニーの場面で乳母に向かって「うっせーな!」とブチ切れてしまい、
驚いたロミオが梯子から転げ落ちてしまうんです
ご覧になりたい方は鈴木拡樹ジュリエットで検索するとその場面が見つかりますよ
ちなみにロミオ役は宝塚版「るろうに剣心」で、殺陣指導をされていた森先生です
それが2009年8月なんですがその翌月、ルドビコの「ROMEO~午前0時の訪問者~」という公演に、
ジャンという頭のネジが2、3本飛んでるみたいな少年の役で出演しています
それがまた「ロミオとジュリエット」に「ファウスト」を混ぜたような作品で、
舞台は近未来、ファンタジー色が強くて悪魔とか契約とか、果ては人造人間みたいな人が出てきたり
中二病的と言いますかそういう年代の子たちが好きそうな設定かな
ツッコミどころがあって泥臭さもありますが、笑いも泣けるところもあって、面白く見られました。
全く別の劇団の作品で、設定も内容も違うのに、連続してほぼ同じ役っていうのに驚いてしまいます
拡樹くんは今、自身の代表作の一つである舞台「刀剣乱舞」の新作に三日月宗近役で出演しています。
かいちゃん(七海ひろき)がご縁の始まりで、過去作品を全部見ました
全作独立した作品として楽しめるんですが、ふと気が付くと深淵が広がっていて茫然と立ちすくんでしまうような世界観です
そうしてもう一度、過去作品を見返すと伏線の山だらけで
新作を見たらまた過去作品を見返したくなって、また新しい発見をするという、見事なループが出来上がっています
マジで沼ですな
その三日月が円環に囚われているというのが、底に流れているテーマの一つになっていて、これからどう展開していくのか、
どう着地させていくのか、目が離せないです
そして舞台「刀剣乱舞」の初演は2016年5月なんですが、その2か月後に少年社中さんの「三人どころじゃない吉三」に
お嬢吉三役で主演しています。役者崩れの盗賊で、やっぱり女装が似合いすぎる
歌舞伎で超有名な悲劇「三人吉三」をアレンジした作品です。
綺麗な拡樹くんやら男前な拡樹くんやら色んな拡樹くんを楽しめる作品なんですが、
これがまた延々と時を繰り返す、タイムループ物なんです
能動的に繰り返しているという意味で、設定が違うんですけど、ツライことに変わらないでしょう
あっと驚く展開があったりして、凄く面白い作品です
「刀剣乱舞」の方は初演を見ただけではループ物と分からないんですが、拡樹くん自身は演出の末満さんに聞いていたそうです。
単なる偶然なんでしょうけど不思議なご縁だなと思います。最後に大団円が迎えられるといいんですけどねぇ
不思議な巡り合わせと言えば拡樹くんは昨日、舞台「刀剣乱舞」出演、通算200回目を迎えてお祝いされてました。
そしてその日が24年ぶりのスーパームーンの皆既月食の日、というのには何か運命的なものを感じてしまいます。
コロナで公演中止があったためにその日にズレたわけですし
もっとも曇っていていて見えなかったみたいですけど関西でも残念ながら見えませんでした