京都府立植物園で見た草本、後編は四季彩の丘からスタートです。
遠目にも目立つあのピンク。
はい、お分かりですよね、皇帝ダリアこと、コダチダリア(キク科ダリア属)です。
左手前の木がアーモンドの木で、実にその2倍以上の背の高さがあります。
花付きも見事です。
こちら大きさにびっくりしましたが、自生地の中南米では8~10mにもなるそうです。
典型的な短日性植物(日が短くなると咲く)で、秋に霜が下りるころ開花します。
初めてみたのはもう12年くらい前になると思います。
実家に行く途中、田んぼの隅で咲いた花をみて感動したのを今でも覚えています。
その後家に植えたいと思ったのですが、木を一本切り倒さないと場所がないので諦めました。
私が行ったときはもう終盤でしたが、青空が最高に似合う花です。
さて、皇帝ダリアの花をせっせと撮っているときに目に留まったもう一つの花。
下の写真で、左の方に写っている黄色い花、何でしょうか。
見た感じ、皇帝ダリアと遜色ないほど大きい草丈。
ズームでみると、超巨大ヒマワリという感じです。
花の大きさは小さく見えますが、それは植物全体が大きいから。
キクイモみたいな花ですが、結構大振りの花です。
さて、この花はと言うと、ニトベギク(キク科ニトベギク属)
中南米原産で、新渡戸稲造がもってきたことから、新渡戸菊と名付けられたそうです。
別名は皇帝ヒマワリ。
皇帝ダリアと皇帝ヒマワリ!
どちらも同じようなエリアに咲く花で、実にダイナミック!
皇帝ヒマワリの方は広く熱帯・亜熱帯に帰化しているようなので、そのうち日本にも来るかもですね。
それにしてもこの間のサザンカもそうでしたが、南の方の植物が冬に咲くのは何故なんでしょう・・・
さて、大きい花だけではありません。
満開のこちらの花、前に宇治市植物公園で蝶がたむろしていたコウギク(キク科キク属)。
最盛期は過ぎていましたが、まだまだ元気です。
あとは、原種シクラメンが咲いているかと思ったのですが、まだちょっと早かったようです。
ススキ(イネ科ススキ属)の穂が風に揺れていました。
この辺りから四季彩の丘全体をみたところ。
さすがの「彩の丘」も今の時期は地味ですね~
お隣の希少種エリアの方に移動。
途中、ツワブキが咲いてる!と思いましたが、ちょっと花のサイズが大きい?
こちらには「オオツワブキ(キク科ツワブキ属)」の花名板が・・・
その隣にさいていたのが薄紫のこのノギク。
華奢な感じに見えるのは、葉が細いから。
その名も、ヤナギノギク(キク科シオン属)、高知・愛媛・静岡に自生すると書いてありました。
葉が写っていませんが・・・
最後は前に沢山の釣鐘型の花を付けていた和風クレマチス、タカネハンショウヅルの綿毛。
こんな風にふわっふわになるんですね~
キンポウゲ科センニンソウ属だけあって、センニンソウにもよく似ています。
ということで、京都府立植物園草本はこれでおしまい。
前後編合わせて15種類紹介した中で、実に9種類がキク科!
冬の始まりの時期、今なお粘り強く咲き続けるキク科たち、頑張ってほしいです。
【撮影:2022/12/3 京都府立植物園】