2022年12月13日(火)
フラワーデモ 各地で
これからも声上げる
性暴力のない社会を求め、2019年4月11日にスタートしてから毎月欠かさず取り組まれているフラワーデモが11日、全国各地で行われました。
東京
東京では、冷たい風が吹くなか東京駅前に「#MeToo」などのプラカードや花を手に持った人が集まり、自身が受けた性暴力を告発。「性暴力の被害者も加害者も生まない社会にするため、これからも声をあげ続けよう」とアピールしました。この日で今年最後のデモになりました。
神奈川県寒川町から参加した女性(23)は、小学校低学年のころに継続的な性暴力被害を受けていたと発言。現在も、日常生活に影響が出るほど精神的に不安定な状態が続いていると述べ、「まさしく一生ものの傷です。性暴力に寛容な法制度や社会の雰囲気を変えるために、声をあげ続けたい」と語りました。
今年4月に初めてフラワーデモに参加し、映画監督から性暴力を受けたことを実名で告発した俳優の睡蓮みどりさんもスピーチ。被害を告発したことで生活環境も大きく変わったが後悔はないと語り、「かつての私のように、性暴力を受けたことを誰にも言えず苦しんでいる人を助けられるようになりたい」と話しました。
性暴力被害を受けた当事者団体「Spring」のスタッフは、「性暴力の被害者も加害者も生まない社会にするためには、刑法改正が重要です。同意のない性交が犯罪となる改正になるよう訴え続けます」と語りました。
鳥取
鳥取県では、フラワーデモが、鳥取、倉吉両市で行われました。呼びかけは「フラワーデモとっとり実行委員会」。
JR鳥取駅北口前では、10人がスタンディングをして、「性暴力を許さない」と書かれた横断幕やプラカードを掲げました。
実行委員長の高橋智鶴さんは、10月に性犯罪の刑法改正試案が出されたと紹介。性行為年齢が年齢差5歳以上の条件付き、同意のない性行為を性犯罪とする不同意性交等罪が明記されていないとし、「原因を被害者の自己責任に帰するのではなく、加害者がなくなることが重要」と指摘し、性被害の実態に沿ったものに改善するため今後もフラワーデモを続けたいと語りました。
日本共産党の市谷知子県議、立憲民主党の尾崎薫県議が参加しました。
徳島
徳島では、「#Me Tooの集い徳島実行委員会」がJR徳島駅前で、性暴力の根絶を求めてフラワーデモを行いました。
呼びかけ人の河野和代さんは、フラワーデモのように女性の人権を守る活動をしていると、SNSでバッシングがあるといい、「社会の強い人には攻撃が向かず、DVや女性支援に取り組む人をターゲットに狙う人が多くて残念」と語ります。
また、試案の「共同親権」の問題について、「今の案は、性暴力を受けている人たちが、大変になるように動いている。被害者目線に立つことが大切。加害者は、自分を被害者であるかのように語る。自分自身が人とどう関わっているのか気づくことや、今まで許されてきた社会が変わることが嫌なんだと思う。今パブリックコメントをしている。ぜひ意見を出してほしい」と話しました。