大統領警護処、
尹大統領逮捕前に機関銃・実弾を官邸に配置
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の逮捕状の再執行を控え、大統領警護処の短機関銃2丁と実弾80発が官邸に配置され、警護処の指揮部が「阻止線が突破されたら銃を持って行け」と指示したという供述を警察が確保した。検察の拘束令状の差し戻しで、キム・ソンフン警護処次長が処長職務代理に復帰した中、警察非常戒厳特別捜査団(特捜団)の大統領安全家屋の家宅捜索は警護処の拒否で実現しなかった。
ハンギョレが20日、警護処と警察などを取材したところによると、警察特捜団は尹大統領の逮捕状の再執行が迫った今月中旬、イ・グァンウ警護本部長が官邸の武器庫から短機関銃の「MP7」2丁と実弾80発を官邸内の家族警護部に移すよう指示したという供述を確保した。実際に実弾が官邸に配置された後、イ本部長は官邸に勤める警護官たちに「(官邸の建物に近い)第2の正門が突破された場合、短機関銃を持って飛び出せ」と指示していたことが分かった。警察特捜団は、尹大統領の指示でイ本部長が武器庫から銃と実弾を取り出してきたと疑っている。尹大統領が今月10日から12日ごろ、大統領警護処の部長団との昼食会で、逮捕状の執行の際に「銃を撃てないか」と述べており、キム・ソンフン警護次長が「はい、分かりました」と答えたという供述も確保したためだ。
警察はまた、キム次長が12・3非常戒厳宣言の数日後、秘話機能搭載フォンのサーバー管理担当者に「尹大統領と首都防衛司令官、防諜司令官、特殊戦司令官との通話記録を削除しろ」と指示したという事実も把握した。キム次長が尹大統領の逮捕状の執行を阻止しただけではなく、内乱容疑の証拠隠滅にも加担したという供述を警察が確保したのだ。キム次長は17日に警察特捜団に出頭する際、普段使っていた携帯電話3台をいずれも持参しなかった。警察はキム次長を逮捕し拘束令状を請求したが、ソウル西部地検は「再犯の恐れはない」と差し戻し、キム次長は釈放された。
警察特捜団は同日、ソウル鍾路区三清洞(チョンノグ・サムチョンドン)の大統領安全家屋の監視カメラ(CCTV)の押収を試みたが、警護処が執行不能理由書を提出して阻止したため、撤収した。検察の拘束令状の差し戻しで職務に復帰したキム次長が、内乱事件に対する警察の捜査を妨害している様子だ。キム次長とイ本部長など警護処指揮部によるさらなる犯行が明らかになっており、警察は検察に拘束令状を再申請する案を積極的に検討している。
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