フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

欲求と欲望

2011年02月24日 08時53分52秒 | 社会・政治・思想哲学

 欲求は生理的なもので、満たせばそれで満足する。

 欲望は人間の根源的に欠けたものを求める行動であるから、満たされることはない。

 腹が減ったら、何かを食べれば満たされるが、「おいしい」ものを食べたいという欲望には限りがない。限りがなく満たされることのない欲望がある限り、「欠けている」という苦悩を抱えながら生きていくしかない。
 
 資本主義は、欲望をエンジンに動き続けるシステムである。

 資本主義システムには倫理が必要だといったのはマックス・ウェバーであるが、資本主義は欲望を抑えすぎると機能しなくなる。

 だから、資本主義下では欲望が拡大していき、苦悩が消えることはない。
 
 しかし、だからといって、北朝鮮のような共産主義を取れば、人間の基本的欲求すら満たすことが出来ず、飢えで死んでしまう。
 
 ではどうすればいいか。

 矛盾を矛盾として抱えながら生きていくしかないのである。

 その矛盾に向き合ったとき、どうのように自分が対応していくのかが、問題となるのである。答えはない。

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