フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

プロップによる物語機能の分析

2012年04月09日 17時32分56秒 | 日々の出来事・雑記

 

 プロップはロシアの昔話を分析し、それらに共通する「構造」を取り出した。
 
 それが、この31の機能である。簡単にメモしておく。

 
 1、家族の成員のひとりが家を留守にする(不在

 2、主人公に禁を課す(禁止

 3、禁が破られる(違反

 4、敵対者が探りだそうとする(情報収集

 5、犠牲者に関する情報が敵対者に伝わる(情報獲得

 6、敵対者は犠牲となる者なりその持ち物なりを手に入れようとして、犠牲者となるものをだまそうとする(謀略

 7、犠牲者となる者はあざむかれ、そのことによって心ならずも敵対者を助ける(ほう助

 8、敵対者が家族の成員のひとりに害を加えるなり損傷を与える(加害

 9、被害なり欠如なりが知らされ、主人公に頼むなり命令するなりして、主人公を派遣したり出立したりする(救援依頼あるいは派遣

 10、探索型の主人公が、対抗する行動に出ることに同意するか、対抗する行動に出ることを決意する(任務の受諾

 11、主人公が家を後にする(出発

 12、主人公が試され、訪ねられ、攻撃されたりする。そのことによって、主人公が、呪具なり助手なりを手に入れる。下準備がなされる(贈与者の第一機能、働きかけ・試練

 13、主人公が、贈与者となるはずの者の働きかけに反応する(試練に対する主人公の反応

 14、呪具が主人公の手に入る(呪具の贈与・獲得

 15、主人公は探し求める対象のある場所へ、連れて行かれる・送りとどけられる・案内される(二つの国の間の空間移動

 16、主人公と敵対者とが、直接に闘う(戦闘

 17、主人公にしるしがつけられる。主人公の身体のどこかに傷を負うのが基本(しるしづけ

 18、敵対者が敗北する(勝利

 19、 発端の不幸・災いないし発端の欠如が解消される(回復
 
 20、主人公が帰路につく(帰還

 
 物語はここで終了しても良い。


 主人公の帰還。そこで、もう一波乱起きる。
 
 21、主人公が追跡される(追跡

 22、主人公は追跡から逃げのびる(脱出

 23、主人公がそれと気づかれずに、他国かに到着する(秘かな帰還

 24、エセ主人公が不当な要求をする(詐欺

 25、主人公に難題が課される(難題

 26、難題を解決する(解決

 27、主人公が発見・認知される。17でつけられたしるしによって本人であると証明される。(再認
 28、エセ主人公あるいは敵対者(加害者)の正体が露見する(露見

 29、主人公に新たな姿形が与えられる(変身

 30、敵対者に罰が課せられる(処罰

 31、主人公は結婚するか王位につく、あるいはその両方(結婚・即位

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