フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

脳の三層構造説

2012年04月01日 13時41分00秒 | 身体・健康・筋トレ

 アメリカのポール・マクリーンは、複雑な人間の脳の構造を、生物の進化の過程にそった形で説明することを試みた。有名な脳の三層構造説である。
 その仮説によれば、人間の脳は「爬虫類脳→哺乳類脳→人間脳」の順番で進化し、機能を複雑化させ高度化させてきた。
 この脳の三層構造の仮説は、最新の脳科学の研究によれば、必ずしも正確ではない。しかし、脳の構造と進化の大まかな理解を得るのには便利である。だから、この分類を覚えておいても損はない。

 ポール・マクリーンの脳の三層構造説
1.爬虫類脳
 最も古い年代に発生した脳であり、自律神経系の中枢である脳幹と大脳基底核より成り立つ。
 心拍、呼吸、血圧、体温などを調整する基本的な生命維持の機能を担い、爬虫類に特徴的な自分のテリトリー(縄張り)の防衛意識などを発生させる。自己保全の目的の為に機能する脳である。
2.哺乳類脳
爬虫類脳に次いで進化した脳で、海馬、帯状回、扁桃体といった“大脳辺縁系から成り立つ。これについては、前のブログで既に述べた。
 個体の生存維持と種の保存を目的とする。本能的情動や感情、行動を動機づける機能、危険や脅威から逃避・攻撃する原始的な防衛本能を司る脳である。
3.人間脳
 最も新しい年代に発生した脳。大脳新皮質から成り立つ。
言語機能と記憶・学習能力、創造的思考能力、空間把握機能などを中軸とする高次脳機能の中枢である。

 ここまでは、一応、科学的なかたい話だが、もっとくだけた話をしてみよう。
 3の人間脳は、嘘つきの脳といわれる。人の嘘は創造的になされるから(嫌味ではなく)、この人間脳が活発になる。
 一方、哺乳類脳は、生存を目的とするから、危険に対し反射的に反応するようにプログラム化されている。だから、嘘はつけない正直な脳である。

 つまり、人間は言葉で嘘をついても、体のしぐさは嘘をつけず、本当のことを言ってしまうのである。
 だから、哺乳類脳の反応としてのしぐさを研究すれば、人間の嘘を見破り、本当の考えがわかるようになる。

 
 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« だまされない技術(恐怖) | トップ | 理性と感情 »
最新の画像もっと見る

身体・健康・筋トレ」カテゴリの最新記事