フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

僕は君たちに武器を配りたい 瀧本哲史著

2012年05月22日 08時35分58秒 | 読書・書籍

 いろいろやることがあって、ブログが書けなかった。また、今日から再開する。


 ちょっと前に話題になっていた本、「僕は君たちに武器を配りたい」を読了。

 著者の瀧本哲史氏は京大で一番人気のある教官で、類書に「武器としての決断思考」という本がある。
 この本は、基本的に20代の若者、特に就職活動をしようとしている学生に向けられた本である。
 しかし、誰が読んでも役に立つ。
 なぜなら、この本の目的は学生に有利な就活方法を教えることではなく、若者に資本主義の本質を理解させることにあり、すべての人は、資本主義社会の中で生きているからである。

 本の表紙にはこう書いてある。
 「本書は、これから社会に旅立つ、あるいは旅立ったばかりの若者が、非情で残酷な日本社会を生き抜くためのゲリラ戦のすすめである。2011年現在、日本の経済は冷えきっており、そこから回復するきざしはどこにも見えない。求人状況も最悪だ。リーマン・ショック以降、日本の大手企業は求人数を大幅にしぼり、有効求人倍率は0.5倍前後を推移している。これは職を求める人に対して、半分ほどしか仕事の口がないことを意味する」

 いい企業に就職し安定を勝ち取ることではなく(もうそのような安定はない)、資本主義の荒波を生き抜くゲリラ戦で、どう戦うべきかの武器(知恵)を与えようとしているわけである。
 刺激的な内容である。

 
 具体的に、面白かったところを紹介する。


 資本主義はコモディティ化をどんどん進める。コモディティ化とは、市場に出回っている商品が、個性を失ってしまい、消費者にとってみればどのメーカーのどの商品を買っても大差がない状態である。違いは、単に値段の安さということになる。だから、安売り競争になる。
 商品だけではなく、人もどんどんコモディティ化が進んでいる。それは、弁護士、会計士、TOECの点数などの資格など、従来、取得が難しいとされていた資格ですらそうである。
 だから、自分がコモディティにならないようにすることが重要になる。コモディティになれば、どんどん買い叩かれて、賃金が安くなる。
 だから、唯一無二のスペシャリストにならなければならない。その者だけが生き残れる。

 資本主義で儲けられる人、カモにされる人

 カモにされるのは、自分で何も考えないで、ただ人に使われているだけの人である。それは、高学歴、弁護士や会計士、高い資格を有している人であっても例外ではない。
 彼らは単なる労働力を提供するだけのコモディティであり、かわりはいくらでもいるからである。 

 儲けられる人

1 商品を遠くに運んで売ることができる人(トレーダー)。単に物を右から左に流す人である。

2 自分の専門性を高めて、高いスキルによって仕事をする人(エキスパート)

3 商品に付加価値を付けて、市場にあわせて売ることが出来る人(マーケター)

4 まったく新しい仕組みをイノベーション出来る人(イノベーター)

5 自分が起業家となり、みんなをマネージ(管理)してリーダーとして行動する人(リーダー)

6 投資家として市場に参加している人(インベスター)

 だが、1のトレーダーと2のエキスパートは、今後生き残っていくのは難しくなる。
 トレーダーは、ネットの普及により個人が中間を飛ばして売買しやすくなったからである。
 また、エキスパートは、時代が変化しその専門性が必要とされなくなったらそれで終わりだからである。この激動の時代、10年後、その専門性が役に立っているのかどうか分からない。 

 
 著者はいう。
「人生は短い。愚痴をこぼして社長や上司の悪口を言う暇があるのなら、他にもっと生産性の高いことがあるはずだ。もし、それがないのであれば、そういう自分の人生を見直すために自分の時間を使うべきだ」と。
 本当にそう思う。しかし、会社の悪口を言って憂さ晴らしをする人は、今後もいなくならないだろう。自分で考えなくていいし、そのほうが楽だからである。
 じゃあ、君はどうするのだ、と問いかけるのが、この本である。
 資本主義のなかでサバイブするために、価値のある一冊だと思う。 

  

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ギリシャ神話の有用性

2012年05月21日 08時47分07秒 | 社会・政治・思想哲学

 古代ギリシャの知識人たちは、ギリシャ神話を丸暗記していたらしい。
 ギリシャ神話は、神さまたちが好き勝手に残虐非道な行いをする物語である(それだけではないが)。
 神さまですらそんな感じなのだから、それより劣る人間はもっと酷いはずである。

 この残虐非道な物語であるギリシャ神話には、寛容とか共生の知恵が含まれている。ギリシャで民主主義が生まれたのは偶然ではない。
 人間のピュアな部分だけを取り出して、それを理想の人間像とし、
それ以外は認めないタイプの社会では、人々が共生することは難しい。
 なぜなら、人間はピュアな部分だけではなく下劣なところが必ずあるからである。私たちは、他人の下劣な部分を許せない。  

 
 自分がこのような人になりたいとおもって理想を掲げ、それに向かって努力することは重要なことである。しかし、それだけでは足りない。理想を追求するあまり、自分の下劣な部分を無視しようとするからである。
 自分の内面を徹底的に分析する。そして、下劣な部分が自分の中にあることを認める。そうすることで、他人の下劣な部分を許せるようになるのである。
 共生は、自分より貧乏な者、知識が劣っている者、明らかに価値観が違う者など、一緒にいたくない人たちと我慢して生活することではない。私と違う他者のなかに自分と同じような部分を見出すことで、その違いを許すことである。そのためには、自分の中に多様な感情があることを見出さなくてはならない。
 
 ギリシャ神話には、人間を洞察する上でさまざまな知恵が含まれている。

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今朝見た夢

2012年05月18日 08時54分44秒 | 日々の出来事・雑記

 今朝、夢をみた。
 
 水泳大会らしきものに出ている。一番右のレーン。

 皆、平泳ぎで泳いでいる。私は、クロール。

 泳ぎ終わって、「どうだ、一番だろ」とおもい、近くで見ていた人に聞いてみた。 

 そうすると、反対の一番左のレーンの人が、一番だったらしい。それが青木さやか。

 こっちはクロールで泳いでいるのに、平泳ぎの青木さやかに負けるなんて、悔しいと思いながら、目がさめた。

 変な夢。 

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アニマとアニムス

2012年05月15日 08時57分56秒 | 社会・政治・思想哲学

 アニマとアニムスはユング心理学の用語である。
 アニマとは男性の心の中にある女性的な傾向をいい、アニムスは女性の心理内にある男性的な傾向をいう。
 具体的にいえば、物語のなかでヒーローの恋愛の対象となる女性がアニマ、ヒロインを救う男性がアニムスということになる。つまり、自分の中にある女性性や男性性が、あこがれとなって恋愛の対象となるわけである。
 男が恋に落ち、結婚し、献身的に振舞いたいと思う女性は、自分の無意識の中に存在している女性的部分である。
 ただ、このようなパターンは、西洋的なアニマ・アニムスである。日本の神話や昔話では、秘密を持った女性が、それを見ることを禁止し、結果、男に見られ去っていくパターンが、繰り返し現れる。
 この去っていく女性が、アニマということになるのだろうか。
 また、女性側から見れば、日本の昔話に出てくる男たちは、戦わずプロポーズもせず、ただ受け身である。そのような男がアニムスということになるのだろうか。 

 日本の昔話は、すこし特殊なようだ。

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生き残るということ

2012年05月14日 08時43分59秒 | 日々の出来事・雑記

 昨日、ニコニコ動画でカンブリア宮殿の生放送をやっていた。ゲストはドワンゴの社長、川上量生さん。
 なかなか面白かった。正確な言葉は忘れたが、彼が言ったことで興味深かったことは、「利益だの株価だのを気にしている会社はぬるい。私たちは、どう生き残るかだけ考えている」というものだ。確かに。
 会社ではなく、個人のことに置き換えれば、「収入や社会的評価を気にしている人はぬるい。どうやって飢えずに生きていくかが重要」ということになるのだろうか。

 生きるということは変化するということである。
 生物としての人間もそうであるし、社会システムとしての資本主義のなかで生きる人間もそうである。
 
 今まで安定し安全な環境に過ごしていた個体が、変化に気づかず、また今までの環境に固執すれば、あっという間に死んでしまう。
 生き延びるためには、環境に適応する柔軟性が必要とされるのである。 
 柔軟さとは、可動領域が広くできるだけ多くの選択肢を持っていること、といえる。 
 俺はこういう人間だと凝り固まった人は、すぐにダメになってしまうし、生きていくこと自体つまらないと思う。 

 価値観の多様化とは、自分勝手に生きるということではなく、去年正しかったことが今年はだめという、変化の幅が広くなったことである。 
 
 生き残ることは厳しいが、楽しいことでもある。ドワンゴの川上さんをみていてそう思った。
 

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天使の囀り 貴志祐介

2012年05月11日 08時19分09秒 | 読書・書籍

 貴志祐介の「天使の囀り(さえずり)」を読了。


 これで貴志氏の小説を三冊読んだことになる。その中で、この本が一番面白かった。
 ただ、どう面白かったかを説明するのは難しい。なぜなら、それを言っちゃうとネタバレしてしまうからである。
 
 一応、ジャンルは、ホラーということになっている。しかし、私はミステリーだと思っている。謎を知りたいとおもい、夢中になってページをくくっていたから。
 気持ちの悪い寄生虫のような虫(線虫)が出てくるが、そういう生物が嫌いな人にとってはホラーなのかもしれない。そういう虫的なものが本当に嫌いな人は読まないほうがいい。
 しかし、恐怖は、実は快楽とちかいところにある。それがこの小説のひとつのテーマでもある。だから、怖い怖いと思いながら、人間はそれに近づいてしまう。
 怖いといって目をそむけるより、こわごわ見てみるのも、実は楽しい。
 
 それから、このような科学的なテーマを扱った小説はいつ書かれたかが、意外と重要である。古い小説は、今の進歩と食い違ってくるからである。
 この小説の初版発行は1998年になっている。だから、この小説が書かれたのは、だいたい15年前くらいである。それにも少しびっくりする。今読んでもまったく古くないのだ。


 脳神経学や生物学などよく勉強していて、今読んでも新鮮である。当時、これだけのことが書けたことがすごい。私も生物的なことは興味があって、よく知っている方であるが、それでも知らないことがほとんどだった。


 もし、時間つぶしのために何を読もうか迷っている人、自信をもってお薦めする。

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2012・ゴールデンウィーク後半 5月6日 将監小屋~唐松尾山~笠取山~雁峠~新地平バス停~山梨市駅

2012年05月08日 02時00分00秒 | 登山

 5月6日 縦走登山3日目 

 6時過ぎに出発。特に問題なし。

  

 

 CAI_0836

 8時15分 唐松尾山到着。

 

 

 CAI_0837

 唐松尾山頂上付近にはテントを張れるスペースがある。笠取小屋に着けず、力尽きてしまった場合、ここでビバークできる。

 

 

 CAI_0838

 これから登る山。多分、黒えんじゅ山だと思うのだが、確かなことは分からない。

 笠取山まで、笹の草原が広がって気持ちがいい。少し長いが気にならない。

 笠取山が近くなってくると、低木のシャクナゲの木があって、歩きづらい。ザックを引っ掛けて転ばないように。


 

 

 CAI_0839

 10:50 笠取山東側の頂上。この辺ではまだ嵐にはなっていなかった。

 前のブログでも書いたように、笠取山西側の景色がいいところで、嵐が来た。残念。

 

 

 CAI_0840

 笠取山西側から下りてきたところ。綺麗な山。

 この場所から、雁峠まで迷いやすいので注意すること。何故迷いやすいかというと、雁峠を示す標識がないからだ。基本的に北側である。
 私たちが下ったところで、道がわからなくなっている三人組がいた。私は今年の正月に一回迷うながらそこを通っているので、道を探して雁峠まで一緒に同行した。
 そのため写真をとることを忘れてしまった。
 見晴らしがいいため迷って遭難するということはないが、注意をしないと時間をロスする。

 雁峠に行くと、新地平(バス停)方面の標識がある。
 そのまま亀田林業林道を行く。
 ずーっと沢沿いの道なので迷うことはない。しかし、何回も沢を渡り返すので、沢に落ちないように気をつけること。

 

 CAI_0841

 カエルがうじゃうじゃいた。交尾をしていることろ。

 新平地バス停。写真を撮るのを忘れた。
 塩山駅行きと山梨市駅行きの二つある。塩山駅行きは毎日はやっていない。
 山梨市駅行きは毎日運行している。山梨市駅行きにした。
 バスが来て乗ろうとすると、ザックカバーを取ってくれと言われた。座席が濡れるからだそうだ。雨の日は予めザックカバーを取っておいたほうがいいかもしれない。

 

  

 CAI_0843


 山梨駅について、この「のんきばぁーば」でほうとうを食べた。1150円だったような。
 まあまあうまかった。

 

 

CAI_0844

 特急のかいじは、新宿まで乗り入れて早いが、値段が高いので、鈍行にした。鈍行もなかなかいいものである。
 今回も、楽しい山行だった。

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2012・ゴールデンウィーク後半 5月5日 三条の湯~飛龍山~将監小屋 展望の良い西御殿岩

2012年05月08日 01時00分00秒 | 登山

 縦走二日目

  朝、テントをたたんでいるときに小雨がパラパラ。それでも無事に終えて出発。
 弁当をもらった。ちらし寿司。なかなか美味そうだった。


 

 
  CAI_0822

 三条の湯から北天のタルに向けて6:00に出発した。
 ここの中ノ尾根コースは初めて通るが、坂がきつく大変だった。

 

 

 CAI_0823

 水場がちゃんとある。2011の山と高原地図にはこの水場はのっていないが、2012の地図にはある。できるだけ新しい地図の方が良い。

 北天のタルから飛龍権現までは、ゴールデンウィーク前半に、既に通っている。前半の時はまだ雪が残っていたが、今回はすっかりなくなっていた。

 飛龍山の頂上は、展望もなくまったくおすすめしない。最近はいつもとばす。
 しかし、禿岩はいくだけの価値がある。飛龍権現から3分くらい西に行く。
 写真は取らなかったが、展望はすばらしい。


 


  CAI_0826

 将監小屋。12時半ごろ着いた。三条の湯から6時間半くらいかかった。
 地図の標準コースタイム(小屋泊装備)が5時間半くらい。私たちはテント泊装備だからかなり遅れるはずである。それにしては、まあまあのペースだった。

 テントを張って、休憩した。
 だが、まだ早いので、荷物を置いて和名倉山方面に向けてハイキングに行った。東仙波まで行くつもりだったが、リンノ峰でやめて帰ってきた。
 
 戻って、山の神土付近で、唐松尾山方面から来た人と少し話をした。
 これから向かう方面からきた人を話しをするのは、重要である。道の具合がどうかとか、何か変わったことがなかったかとか、情報を得るためである。だから、すれ違う人と気持ちのいい挨拶をするのが、山の鉄則である。
 よく考えたら、日常生活でも同じ事。礼儀正しい挨拶は自分の身を守る。
 
 その人の情報によれば、西御殿岩の眺めが最高だということであった。奥秩父で一番とも言っていた。
 
 明日、そこを通るが、時間の関係で今日行ったほうがいいと判断し、その日にすぐ行った。

 次の日の天候を考えると、それが結果的によかった。

 

 

  CAI_0834

 山の神土から30分くらい唐松尾山方面に向かうと、この標識がある。
 そのあとは、赤いテープを見失わないように進む。来た方向を戻るような感じで進むから注意。
 たまに、赤いテープが見当たらない箇所があるが、根気強く探すとかならずある。
 途中、ガレ場があってそこを渡る感じになる。そこのところが少しわかりづらい。注意。
 迷わないように。

 

 

 

 CAI_0832

 ちょっとこの写真のような岩場があって危険な箇所がある。怖いが、三点確保をしながら、気をつければなんとか登れる。
 今回の登山で一番怖い箇所だった。

 


 CAI_0828 

 

 CAI_0829

 

 CAI_0830

 写真では、この素晴らしい展望がうまく表現できない。

 もしここを通られる方は、行くことをお薦めする。確かに奥秩父一番の展望という言葉がよく分かる。
 ただ、道が荒れているので注意すること。


 3日目につづく

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2012・ゴールデンウィーク後半 縦走登山 5月4日 三条の湯

2012年05月08日 00時00分00秒 | 登山

 今回の縦走登山
 
 1日目 奥多摩駅~鴨沢西~後山林道~三条の湯
 
 2日目 三条の湯~北天のタル~飛龍山~将監小屋

 3日目 将監小屋~唐松尾山~笠取山~雁峠~新地平~山梨駅

 
 初日は、食料がたくさんあって荷物が重いのと体が慣れていないことから、楽な行程にした。
 奥多摩駅からバスに乗って終点・鴨沢西バス停まで。ゴールデンウィークなので満員状態。
 ただ、ほとんど手前の鴨沢バス停に降りてしまうので、最後はスカスカになってしまう。
 鴨沢西から15分くらいでお祭荘に着く。そこから2・30メートルくらい先に後山林道入口がある。
 後山林道は広くて歩きやすい。ただ、ところどころ崖になっているから、よそ見して踏み外すと危険。要注意。

 


 CAI_0802 

 

 CAI_0807

 

 CAI_0808

 

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 後山林道の新緑が綺麗だった。たまに雨が降って来たが、気にするほどではなかった。
 重い荷物を担いでゆっくり歩いても、3時間半ほどで三条の湯に着く。楽勝。
 今日は、ここにテントを張って、温泉に入る予定。



 CAI_0813

 テン場はこんな感じ。

 

 

 CAI_0812

 

 CAI_0816

 

 CAI_0817

 新しい建物ではないが、きれいに手入れしてあって清潔感がある。小屋の人たちも親切である。いい小屋だ。
 風呂と幕営料あわせて800円。弁当700円も頼んだから、1500円である。弁当は朝受け取る。

 

 CAI_0818

 ゴールデンウィークのように人が多いと、男湯と女湯の両方に湯をわかすらしい。
 暇な時期は時間を決めて交互に入るとのこと。

 


  CAI_0819

 男湯の入り口

 


 

  CAI_0821

 脱衣所。すっきりしていて使いやすい。

 

 

  CAI_0820

 中の様子。
 別に盗撮したわけではない。ちゃんと許可をとった(笑)。
 和気あいあいとした感じで、とても良かった。いっしょにいた人と話がはずんで、ながながと湯に浸かってしまった。
 手前はアメリカ人。奥の人は東北の人。
 アメリカ人は日本語はうまくてびっくりしたが、東北弁を聞きづらそうにしていた。それはしょうがない。私でもわからないとことがあったくらいだから。
 湯は、少しぬるめだったような気がする。ただ、他のブログを読むと、湯は熱めというのが多い。だから、今回のように人が多い時は、湯の出入りが多いからぬるく、人が少ない時は熱くなるのだと推測する。
 思っていたより気持ちが良かった。雲取山に行かれる人は、三条の湯に寄られたらどうだろうか。湯だけだと500円で安い。そもそも山で風呂に入れるということだけで、奇跡的である。

 テント場の隣はサークルの大学生がガヤガヤとしていた。まいったなぁ寝れるかなと思ったが、8時ごろになると、話し声がピタっとやんだ。最近の学生はマナーがいい。
 
 三条の湯のテント場は、渓流のとなりにあるので、その音がうるさい。しかし、個人的に、水の音が好きなのでまったく気にならなかった。むしろ、その音があってくれたほうがいい。なぜなら、その音がテント内のプライバシーを守ってくれるからである。少しくらい物音をたてても外には聞こえなくなる。他のテン場だと、ちょっとの物音でさえ目立ってしまう。

 初めての三条の湯だったが、また来たいと思わせるいい小屋だった。今年の紅葉の時期にもう一回来ようと思う。


 2日目につづく
 

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嵐の笠取山

2012年05月07日 08時23分11秒 | 登山

 昨日、ゴールデンウィーク後半の縦走登山から帰ってきた。後半は天候が良くないとの予報が出ていたので、すこし楽めのコースにした。遭難のニュースが多かったことを考えると、それが結果的に良かった。
 特に、昨日はひどかった。ニュースでもやっているように、天気は大荒れだった。
 
 昨日の11時頃、笠取山の山頂付近にいた。笠取山の山頂は、東側と西側がある。特に西側は絶景で、今回の登山の目的でもあった。
 
 ちょうど東側をすぎたくらいのところで、急に風が強くなってきた。

 陸地の空気が暖められ、その空気が山にぶつかり上昇して風が起きる。暖かく湿った空気が上昇してくると、やばいぞと危険センサーが反応する。
 なぜなら、湿った暖かい空気が上昇してくると、それが冷めて雨になるからである。昨日は、北から寒気がおおってきていたので、急に空気が冷やされる。だから、なおさらやばい。
 また、寒気と暖気がぶつかり合うことによって摩擦がおこり、雷が起こる。

 
 素早くザックカバーをし、フリースを着て、その上からばっちり雨具を着た。雨で濡れ強風に吹かれると、体温が急に下がって簡単に低体温症になるからである。


 案の定、笠取山西側の頂上付近で、嵐になった。ギリシャ神話の神々の逆鱗に触れてしまったような凄まじい状況である。これが怒りでなくてなんなんだ、という感じである。
 強風、雨、ヒョウ、雷などなど、災難を寄せ集めてそこに凝縮したかんじ。経験しないと分からない。
 多分、雷はすぐ近くにドーンドーンと2,3落ちた。強風でふらつき手を地面につく。とにかくすごい。

「雷は、コントロールできないから、いま、呼吸を整えて、足元だけを気をつけて」と大きな声で声をかけた。
 呼吸を整えることで恐怖がコントロールしやすくなる。恐怖が、別のミスを生む。



 私たちと同時くらいに、若い二人組のカップルが、Tシャツで山頂に登ってきていたところだった。急いで降りていた。あの格好だと死ぬぞと思いながら、彼らを見ていた。
 一方、バッチリ装備をした若い女性が、嵐の中一歩一歩山頂に向かって、登ってきていた。
「将監小屋までですか」とすれ違う時に訊いた。
「はい、そうです」
「お互い幸運を祈って、頑張りましょう」と言った。

 慎重に下りて、なんとか無事に下の平坦な部分にたどり着いた。
 私たちが、山頂から下る頃には、さっきまでの嵐が嘘のように過ぎ去っていた。

 
 今回の一番のメインのところで嵐とは。おもわず笑ってしまった。

 ただ、そのほうが印象に残って、想い出深いものになるのかもしれないが。

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