劣等感を克服する方法
みなさん、どうしても知られたくない部分というのは、あるでしょう。
ここだけは知られたくない、恥ずかしい、見せたくないというところが、あるでしょう。
それが、そういうユーモアあるいは笑い話として、使えるようになるためには、どうすればよいか、考えてみてください。
そうしてみると、
やはり、そういう失敗や
性格のマイナスや
能力の足りなさ、
いろんなものがあったとしても、
それを打ち消すだけの、
どこかで成功を収めているということが、
大事なことのように見えます。
何か成功体験があって、
それは確固としたものだという感覚が
自分自身にあると、
その劣等感の部分が、
ユーモアに消し込まれるようになる。
笑い話にもできるようになる。
「私もそんな失敗しているんだよ」ということが言えるようになる。
単に劣等感に悩んでいる人を見て、
「私もそういう悩みありましたよ」と、過去形で言えるようになる。
これが大事なことです。
そうしてみると、劣等感の処方箋としては、
最初は、バネに使って成功への道を歩む、
ということもありますが、
その次は、その成功の感覚を、
実感として持つことだと思います。
これを持たなければ駄目だと思います。
この実感は、自分が確認できるということもありますけれども、
できうるならば、他の人も確認してくれるようなものに、なっていく必要があります。
それが、安心感となって返ってきます。
次に、どうするかというと、
そうした劣等感等を、味わって、苦しんできた道程を、
他の人にも同じように、苦しませようとするのではなくて、
「おまえも苦しめ」 なんて言うのではなくて、
「もっと悩め」とか、そんなんじゃなくて、
あるいは、傷口に突き刺すんじゃなくて、
そういうことを一つの自分の体験として、
ユーモアとして、人に話ができて、
同じ苦しみをしている人たちの苦しみを和らげてあげて、
生きる道を教えてあげる。
これが、大事なことだと、私は思うのです。
そこまで行かなければいけないと、思います。
こうしてみると、私は、特に年配の方に申し上げたいのです。
壮年とか、実年とか、この年代になって、
自己顕示で、頑張っている人を見ると、
やっぱり、気の毒に感じるのです。
そういう年代の人は、むしろ、自分の失敗談を、
他の人たちに対する、
若い人たちに対する、
なんていいますか、
処方箋として、出してあげなきゃいけない、と思います。
自慢話ではなくて、
年取ると自慢話したくなりますけど、
自慢話ばかりしているんじゃなくて、
自分の過去の失敗体験や、
そうした挫折体験を、
上手に話してあげて、
いろんな人の悩みを緩和する、
そういうところまで行かなければいけないのです。
だから、実年の方は、
どうか、過去の失敗は隠蔽し、
現状の自慢ばかりに走るのではなくて、
隠蔽しないで、ふたを開けてください。
ふたを開けて、これを出して、
これをユーモラスに話ができるところまで、
行ってほしいのです。
これをどうか目標にしていただきたいのです。
隠さないで。
「おれなんか、もう、失敗なんかしたことないや」
なんて、こんなこと、どうか言わないで、
「自分が若いときは、そんなんじゃなかった」
とか、こんなこと言わないで、
自分も、いろいろ経験されているはずですから、
そういう失敗の部分等、どんどん出して、
そして、言えるぐらいにならなきゃいけない、と思います。
そういうふうに、言えるようになったということは、
かなり、成功者の部類に、入ってきているということなのです。
【大川隆法説法集 Vol.9】
私も、実年と呼ばれる年齢となりました。
自慢話ばかりしないで、失敗談を若い人に伝えたいと思います。
成功談は、ありませんが、失敗談は、たくさんあります。
正しい目標を持ち、正しい方向で、努力を継続している皆さん。
未来は、あなたがたの手の中にあります。
失敗しても、あきらめないでください。
がんばれ。
負けるな。
皆さんに、神さま仏さまのご加護がありますように。
63歳のオッサン公認会計士でした。
では、また。