CGSというユーチューブ動画の中で、日本の歴史に関する動画を見つけました。
私たちが、学んだこと、現在の日本の常識的なもの、テレビ、新聞、教育(歴史教育)で言われていることとは、違ったものですが、私たち日本人が、知っておくべきことだと思います。
斎藤武夫さんという方が講師をされ、参政党の神谷宗幣党首が進行役です。
中学生向けの授業ですので、分かり易いと思います。
以下、内容です。
自由民権運動を教科書だけを読んで勉強すると、藩閥政府が悪で、自由民権派は善で、正義と悪の戦いみたいな感じで、正義が悪に潰されて、日本の民主主義が駄目になる、というふうに教えられることが多い。
ちょっと視点を変えて見てみる。
大久保利通を暗殺した島田一郎は次のような抗議文を持っていた。
【有司専制(藩閥政治)の罪】
① 憲法・国会・選挙をせず民権を抑圧している
② 朝令暮改、コネで役人を採用
③ 土木工事などで国費を無駄遣い
④ 国を思う志士を弾圧し反乱を起こさせた
⑤ 条約改正をやらず、国威をおとしめている
リーダーを維新で手柄のあった人達が独占しているけれど、維新から10年過ぎたので、そろそろリーダーをちゃんとしたルールを決めて選ぼうよ、というのが彼らの抗議の一番の核心であった。
反政府の大きな流れ
薩摩と長州の出身者が政府をつくって独裁政治をやっている(藩閥政府)
はじめは維新の功労者が政治を進めるのは当然であった。
しかし、明治も10年たった今、彼らが政権を担う正当性はない。
だから、選挙で議員を選んで、正当な代表者が政治を進めるようにしよう。
もうひとつ大事なこと
西南戦争と大久保利通暗殺後、日本のまともなリーダーたちは、次の点で一致した。
「これからは、言論で戦おう」
「天皇陛下の政府を武力で倒すのは正しくない」
「暗殺などのテロもやめよう」
対立する勢力も、この意見で一致していた。
これが、日本の民主主義の源流ではないか。
この藩閥政府批判が、自由民権運動になっていく。
自由民権運動の3つの要求
① 憲法をつくろう
② 議会をつくり、立憲政治を進めよう
③ 議員は選挙で選ぼう
リーダーは、板垣退助、大隈重信
では、藩閥政府側のリーダー伊藤博文らは、憲法・議会・選挙による政治をどう考えていたか?
賛成だった。
伊藤博文ら政府の考え
・広く会議を開き、万機公論に決すべし
五箇条のご誓文(明治維新の約束事)は絶対だ
・大久保利通の「君民協治論」
立憲君主制という大久保先生の考えがよい
・アメリカで条約改正交渉をしたとき「憲法も議会もない野蛮国」と言われた。
・憲法と議会こそが、不平等条約改正を実現する近道だ。
・政府も、すでに、府県議会(地方議会)で準備を始めている。
政府が、専制政治を求めていた、というのは、間違い。
目標は同じなら対立点は何だったのでしょうか?
自由民権派の意見 今すぐやるべきだ。
① 薩長出身の一部の者の独裁政治は不平等であり正しくない
② 西洋列強は対等条約の条件は憲法と議会だと言っている。
③ 一刻も早く西欧と対等な独立国となるためにも今すぐ立憲政治をするべきだ
伊藤博文(藩閥政府)の意見 時間をかけてやるべきだ。
① 立憲政治(憲法・議会・選挙)は賛成だ
② 今急ぐべきは、富国強兵の政治であり、国の実力をつけることだ。議会でのんびり話していては間に合わない。
③ 選挙は教育を進めて国民が国家と政治について理解できるようになってからやるべきだ。
<中学生の反応は分かれる>
「早く対等になりたいんだよ。」
「国民が変なリーダーを選んだら、まずいよね。」 等々
(変な政治のリーダーを選んでしまうのは、民主主義の宿命かもしれません。)
明治天皇の約束
明治14年(1881年)「9年後の明治23年に選挙を行い、国会を開設する。それまでに憲法を作る。」
【問題】 自由民権派は、どうしたでしょうか?
A.反対運動が、ますます活発になった
B.勅語に感動し進んで従った。
これも、秩父事件、福島事件とか過激な自由民権運動とは言えない分子の暴力的な事件を取り上げて授業にする先生が多い。
しかし、大きな流れとしては、B.勅語に感動し進んで従ったというのが正しいと思う。
過激な事件は、自由民主運動とは、はずれていたように思う。
立憲政治への準備が始まる。
「私たちは10年後には理想が実現することを喜んだ。そして、政党を作り、選挙のための準備を始めた。」(自由党史)板垣退助
伊藤博文は、憲法の勉強のために、ドイツに行った。
以上です。
自由民権は善で、藩閥政治は悪だとか、自由民権運動は、暴力的な運動が主体だとか、いうのは、ちょっと違うということでしょうか。
改めて勉強してみると、「そうだったのか」です。
というか、明治時代以降は、さらっと流した気がします。
私が、不勉強なだけかもしれませんが…
12分くらいの動画です。
是非、ご覧になってください。
自由民権運動の真実【CGS 斎藤武夫 歴史の授業 第54回】
このブログを見てくれた皆さんに、神さま仏さまのご加護がありますように。
63歳のオッサン公認会計士でした。
では、また。
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