風になりたい

自作の小説とエッセイをアップしています。テーマは「個人」としてどう生きるか。純文学風の作品が好みです。

びっくり仰天のアメリカ流リストラ方法(連載エッセイ『ゆっくりゆうやけ』第181話)

2013年07月27日 10時38分36秒 | 連載エッセイ『ゆっくりゆうやけ』

 リーマンショックの後、大不況になったアメリカでは、どこの工場も大赤字になった。人を減らさなければ経営が成り立たない。だけど、正面切ってリストラしたのでは、大反対が起きてなかなかうまくできない。誰だって首になんかされたくないし、落ち度もないのにリストラされたのではたまったものではない。法律上のいろんなハードルもクリアーする必要がある。そこである工場の経営者は一計を案じた。
「明日、薬物検査を行ないます」
 と全社員にアナウンスしたのだ。
 するとあっという間に全社員の半分くらいが自発的に辞職した。
 つまり、社員の半分はドラッグをやっていたわけだ。検査で見つかったら後ろに手が回ってしまうので、そんなことになってはかなわないとばかりにすぐに辞めてしまった。もちろん、注文が激減してラインがとまっているので、人の数が半分になっても工場はまったく困らない。人件費削減に成功してその工場はピンチをしのいだ。
「俺が本社から派遣されていた工場も小さいところだけど、そこでも三人くらい昼間からラリってる奴がいるわけよ。しょっちゅう問題を起こしたりして、手を焼いたもんだよ。みんなで押さえつけて暴れるのをとめたりしてさ。クスリをやってる奴って、けっこういるんだよね。その工場はそれを逆手に取って社員を辞めさせたわけだけど、狐と狸の化かしあいってところかな」
 知人は笑うしかないよなというふうに語る。
 アメリカってなんだか変なところだよなあと聞きながら思った。
 



(2012年6月16日発表)
 この原稿は「小説家なろう」サイトで連載中のエッセイ『ゆっくりゆうやけ』において第181話として投稿しました。 『ゆっくりゆうやけ』のアドレスは以下の通りです。もしよければ、ほかの話もご覧ください。
http://ncode.syosetu.com/n8686m/

上海散策3~浦江

2013年07月18日 21時01分03秒 | フォト日記



 外灘のすぐ近くにある橋




 1846年開業の浦江飯店。150年以上の歴史を誇るホテル。
 かつては1人1泊55元(当時で800円ほど)のドミトリーがあり、バックパッカーの常宿になっていた。
 浦江飯店の真向かいにはロシア総領事館がある。








 浦江飯店からすこし歩いたところにある通り。
 浦江飯店に泊まったとき、朝、横丁をぶらぶら歩き小さな店へ入って小籠包を食べたりしたものだった。
 昔に比べればずいぶんきれいになった。上海万博を機に政府がきれいにしたようだ。



 上海散策シリーズは以上で終了です。

上海散策2~外灘

2013年07月13日 11時01分06秒 | フォト日記

 上海旅行の写真のつづき。
 外灘(ワイタン)を散歩した。
 昔は船着場となっていて、荷物を積んだ船が岸壁で荷役していたそうだが、いまは遊歩道になっている。
 観光名所となっていて、観光客が大勢訪れていた。


 

 外灘から対岸をのぞむ。
 左側に見える塔は東方明珠塔。テレビ・ラジオの電波をここから発信している。高さ467.9m。東京スカイツリーができるまでアジア一の高さだった。


 

 

 

 外灘の周辺には洋風の古いビルがたくさん建っている。




 外灘からすこし離れたところに国際フェリー乗り場がある。写真の船は大阪~上海間を運行する「蘇州号」。 

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