風になりたい

自作の小説とエッセイをアップしています。テーマは「個人」としてどう生きるか。純文学風の作品が好みです。

金網で塞ぐ 〜上海ロックダウン

2022年04月24日 21時42分45秒 | フォト日記

上海の古い街並みのところでは、金網で団地を封鎖しているようです。











中国はゼロコロナ政策をとっているので徹底して封じ込めるということなのでしょうが、
人々が次から次へと新型コロナに罹患して倒れているという状況ではないので、
いくらなんでもやりすぎなのではと思ってしまいます。
金網で入口を塞がれたのでは、火事が起きたら逃げられないでしょう。




青い鉄板で囲っているところもあるようです。

ロックダウンが早く終わればいいのですが。




名前のない風になって

2022年04月22日 06時09分06秒 | 詩集

 名前のない風になって
 この空を飛ぼう
 太陽をめがけて
 どこまでも
 どこまでも
 夢を追いかけて

 君も
 名前のない風になるといいさ
 手をつないで
 海を渡ろう
 どこまでも
 どこまでも
 愛を抱きしめて

  くるりと宙返り
  右へ大きく曲がって
  それから
  爽やかな白い雲を突き抜ける

  海から海へ
  島から島へ
  名前のない風の
  名前のない旅
  君と僕の
  ふたりだけの旅

 名前のない風になって
 この空を飛ぼうよ
 君の夢と
 ほがらかな笑顔を
 僕は抱きしめる
 いつまでも
 いつまでも
 そばにいるから

メトロえのしまに乗ってみた

2022年04月10日 22時03分45秒 | フォト日記

北千住駅からメトロえのしまに乗ってみました。
北千住駅8:34発 メトロえのしま91号 片瀬江ノ島行き です




切符は乗車前日に北千住駅へ行って買いました。
切符売り場のところに特急専用の自動券売機がありました。






MSE車がやってきました。





北千住駅にはホームドアが設置されているので、車両のドアとホームドアが一致するところから乗り込むことになります。





北千住駅での乗車率は3割弱といったところでしょうか。

北千住を出た後、地下鉄千代田線内は、大手町、霞ヶ関、表参道と停車しました。
大手町では何組が乗客が乗ってきましたが、霞ヶ関、表参道では誰も乗ってきませんでした。
わりと空いているかなという感じでした。


地下鉄の中で特急車両に乗って、通過する駅の様子を眺めているとなんだが不思議な気持ちになります。
もっとも、地下鉄線内では前の電車を追い抜くことができないのでゆっくりと走ります。

代々木上原は運転停車でした。
運転手と車掌交代のため停車しますが、乗客の乗り降りはできません。


北千住駅から1時間39分で片瀬江ノ島駅に到着しました。











こちらは、別のホームに停まっていたEXE車。


乗り換えなしで座って行けるというのはやはり便利ですね。
また機会があればメトロえのしまに乗ってみたいです。

抱き寄せてmoonlight

2022年04月08日 20時05分20秒 | 詩集

 きれいだよ君
 うるんだ瞳
 泣きぼくろ
 今夜だけは
 僕の胸を離れないで

 深い悲しみを
 さとったんだね
 夜空に流れ去るのは
 運命さ
 君を苦しめるものは
 もうなにもない

 抱き寄せてmoonlight
 こんな夜は
 さやかな光を
 肌にしみこませ
 愛をあたためよう


 瞬く星々の
 やさしい鼓動を
 聞いてごらん
 天空が語りかける
 純粋な言葉
 愛の言葉

 涙は
 心の海があふれただけ
 君を苦しめる
 つらい記憶も
 いっしょに
 流してしまえばいいさ

  星が鈴を鳴らす
  清らなメロディーが
  鳴り渡る

 抱き寄せてmoonlight
 こんな夜は
 ほのかな夢を
 この手に握りしめ
 愛を確かめよう

龍へ祈祷をして建てた高架道路 〜上海の都市伝説(連載エッセイ『ゆっくりゆうやけ』第458話)

2022年04月02日 05時39分15秒 | 連載エッセイ『ゆっくりゆうやけ』
 
 1990年代半ば、上海市内の中心部で高架道路を建設していたところ、ある一箇所だけ、どうしても高架の支柱を打ち込めないところがあった。工事は困難を極め、死者も出た。困った工事関係者は市政府の関連部門へ「この一箇所だけ、支柱を浅く打ち込んでおしまいにしていいか」と打診したが、市政府の関連部署は、当然、「そんなことをしては安全性が保たれない。支柱を規定通りの深さへ打ち込むように」と指導した。工事関係者は再び色々と試してみたのだが、やはり地盤が固くてどうしてもダメだった。
 この硬さはただものではない、風水からみて、ここは龍の棲家に違いない、龍の棲家へ支柱を打ち込めるはずがない、ということになった。
 早速、上海市内の有名な寺院の高僧が招かれた。
 年老いた高僧は、その場所に祭壇をたて、数十日に渡って祈祷を行なった。つまりは、龍へ立ち退きをお願いしたのである。
 祈祷が終わった後、再び支柱を打ち込んでみると、思いのほかすんなりと入った。なにごともなかったかのように無事に規定の深さまで打ち込み、めでたく工事が完了した。龍は高僧の願いを聞いてくださり、どこかへ去ってしまったようだ。かなりの高齢だった高僧は祈祷で力を使い果たしたのか、ほどなくして遷化せんげされた。
 完成した高架道路は上海市内の交通の大動脈として上海の発展に大きく貢献し、上海にとってなくてはならない高架道路となっている。かつて龍の棲家だった場所に打ち込んだ高架道路の支柱には、今でも九つの龍をかたどった銀のレリーフを巻いてある。





(2019年9月8日発表)

 この原稿は「小説家なろう」サイトで連載中のエッセイ『ゆっくりゆうやけ』において第458話として投稿しました。
 『ゆっくりゆうやけ』のアドレスは以下の通りです。もしよければ、ほかの話もご覧ください。
http://ncode.syosetu.com/n8686m/

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