夏の終わり
夜風の吹くホーム
遠くに花火が上がる
旅立つ僕を許しておくれ
幸せになりたかったのに
どうしてもできなかった
わかりあおうとすればするほど
わがままだけを言い合って
傷つけあう日々
ほんのすこしだけでも
譲りあえたらよかったのだけど
あなたを殺すか
自分が死ぬか
堂々巡りの末に出した答えは
あなたから離れること
生きていれば
生きてさえいれば
なにかを見つけられるかもしれないと
暗闇に咲く花は
あなたの未来だと思いたい
あたりを震わす爆音は
祝福の声だと思いたい
消えない悲しみの向こうに
あなたの幸せが待っていると信じたい
夏の終わり
鉄橋を渡る夜汽車
遠い思い出に舞う花火
旅立つ僕を許しておくれ