ガンジス・河の流れ

インド・ネパール。心の旅・追想

ジャンキーの旅          No2 Ward・・・・・20

2013-03-11 | 3章 デリー中央第一刑務所No2Ward


ぼくに初めて注射を打ってくれたフランス人がインド人組織の中継ぎの場所を教えてくれた。中継ぎは電話をして組織のインド人を呼んだ。そうしてぼくはインド人組織と初めて接触する事が出来た。デリー郊外の大きな家だった。kg単位のブラウンシュガーが入った数個のダンボールを見た。彼は袋を開けプリーズという、シルバーペーパーを貰いテェストとラーニングをチェックする、良い粉だ。異なった2種類の粉を各50gメジャーで量りパッキングしてもらった。100gの取引きが終わりコンノートンの東京銀行で支払いが終った後、ターバンを巻いたシーク教徒のボスは中継ぎに連絡すればいつでも用意すると言ってくれた、だが一度だけの取引で終った。
 金の無い、信用出来ないスリランカ人がインド人組織から100gのスタッフを前金なしで持って来られる筈はないし、サンプルの小パケさえ手に入れられなかったのだ。シックの奴はぼくに少しの粉を無心した。ぼくの依頼で粉を探してくれはしたが一度も取引はしていない。小パケを渡して明日、出発の準備があるからと言って奴を追い出した。恨めしそうな顔をして奴は帰って行った。午後2~3時頃だった、それから2人のポリがぼくの部屋に踏み込んできた夜11時までの間に何があったのか、最初ぼくはショッカンがぼくに恨みを持ちポリに密告したと思っていた。それでは辻褄が合わない。ぼくがアシアナから第2ワードに替わった時、既に奴も逮捕されていたのだから。
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