ガンジス・河の流れ

インド・ネパール。心の旅・追想

ジャンキーの旅          No2 Ward・・・・・86

2014-10-07 | 3章 デリー中央第一刑務所No2Ward

 何とか無事に終った。エマ、ジャクソン、トビキが助けてくれて大事に至らなかった。レポートが刑務官からSPに行けば終わりらしい。今日、スタッフをやる時はエマが見張りをしてくれた。まだまだ注意が必要だ。フィリップス、キシトーから呼び出された。2人とも機嫌が悪い。最終的にどういう話し合いで決着がついたのか、誰もぼくには言わない。捕まったぼくにスタッフを流していた彼らに何らかの話しがあったのかもしれない。彼らの不機嫌はそこから来ているようだ。だが金づるの客を手放す訳にはいかない。そこに彼らのジレンマがあるのだ。ここでスタッフをやるというのは大変な事だと分かった。毎日の事だからどうしても人の注意を引いてしまう。スタッフを入れる時間も大体、同じだから見張られたら一発でやられる。ヘビ目の奴はとても危険だ。奴が目を付けたらトイレの中でも調べに来る。それでやられたのがランジャン、プラン、それにディクソンだ。トイレも安心出来ないとしたら何処でやれば良いのか。早くワードが替わって欲しい。そうすれば少し楽になるかもしれない。
 エマは恐い顔をしているし気も短かそうだが、トミー、々と話しかけてくれる。彼はここで力を持っている、それは確かだ。ジャクソン、エマの存在はぼくにとって大きい。昼過ぎまで雨が降った。自分のミスで落ち込んでいたぼくにとって寒々とした一日だった。昨夜、スタッフを処分しょうかと迷っていた時ディクソンが粉を少し回してくれないかと頼みに来た。どうせ処分しなければならないスタッフだと思っていたから回してやった。そんな事があったからだろう、彼らはぼくに気を使ってくれた。久し振りに楽しい食事とティーだった。以前のようにお互い気まずい関係だったらぼくも辛かっただろう。少しくらいスタッフを回してやってもスリランカ人の場所で吸った方が安全だ。ヘビ目にしても、ぼくらがネットの中でスタッフをやっていると分かっていても踏み込めないだろう。一人でやると狙われる。少し出費が多くなってもここの事情を良く知った人間と組んだ方がベターだ。粉が効かない。夜、2パケ入れてしまった。




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