たすくの空中散歩

千葉県我孫子「石臼と麦」店主、相澤たすくの農作業や工作や
日々の一喜一憂を記録していきます。

七草セルフリフォーム日記18~DKのペンキ塗り

2020年09月25日 19時04分42秒 | 一喜一憂
前回

しっくい塗りと同時進行で、となりのダイニングキッチンのペンキ塗り作業に取り掛かります。


これが元の状態。


画像右上、横の壁に、途中まで塗料を塗った後があります。
元の持ち主さんが自分で塗って、途中でペンキが足りなくなったものでしょうか?
DKの他の部分と、一階の階段下のスペースの壁までこの塗料で塗られており、できれば、同じ塗料で続きを塗って、すでに塗ってある部分はそのまま使いたい所存。


奥さん1階で、壁の棚を外したり、コード類や金具外したり→パテで穴埋め。


アンテナや電話線のコードやら、それを固定している金具やら、家じゅうでものすごい数外しました。

マスキングテープを張っていくと、取り付けてあるものがいろいろじゃまに。
結局換気扇も外すことに。

古い換気扇って、油まみれで半端なく汚れているので、見ないふりして後回しにしたくなる作業…。無の心で挑むべし!
カバーは取れたけど、羽の外し方がわからない。ええい!本体ごと外しました。

本体のはまっていた木枠も、油まみれだったので外します。
それにしてもあきらかオーバースペックな極太の釘で固定されている…。
ここをそんなに頑丈にしてどうするんだ?


えらい苦労したけどなんとか外れました。ダクトも自分で交換できそうです。


キッチンのレイアウトを考え、新しく取り付ける換気扇のサイズを合わせてみる。
浅型タイプのレンジフードが、「ここに設置しなさい」的なぴったり収まり感!!なんとかなりそう!!


前の加工所のリフォームでは、元の天井に汚れもそのまま上塗りしたら、後から塗料が剥がれてきてしまったので、洗剤で拭き掃除して、なるべく油を拭き取ります。
さらに…


カチオンシーラー。アクドメール的な、下地強化剤です。
天井や、壁に下塗りします。
天井塗りは、ベニヤを上張りしてから塗る方法もあって、業者リフォームではそちらが普通のようですが(当然その方がきれいになる)、コストと、労力を考えて、直塗りにしました。


天井は、白の水性塗料で。


天井をローラーで塗ります。さすがに経験ありだとスムーズ。やりはじめるとコツを思い出しました。
翌日の二度塗りでは塗料がギリギリで、ちょっと薄塗りになってしまいました。


↑天井ローラー塗りの画像がなかったので、前の加工所リフォーム時のもの。記事はこちら→2013年5月の振り返り日記~セルフリフォーム大作戦その1

問題の壁塗料探し。この物件、歩いて数分のところにホームセンターがあるのですが、ひょっとして、この壁に使った塗料、そこにあるのではないだろうか?

あった!ありました!まさに同じようにデコボコになるペンキが!きっとこれに間違いない!
ただし、色が白とアイボリーがある。う~ん、どちらともいえない。仕方がないので、両方買ってみて、壁と見比べてみて、違う方は使わずに返品することに。
でも、家に帰って見比べてみると…なんかどちらも違うような?とりあえず白で塗りはじめてみることに。
ふと、缶の説明書きに目をやると…あれ?


「凸凹専用ローラーを使用」?でもそんなもの、塗料を売っていたホームセンターには売っていない。
電話でメーカーに問い合わせてみると、やはり専用ローラーじゃないとデコボコに塗れないらしい。仕方ないので、少し離れたホームセンターへ。


おおっあった!!けど、千円以上もした…。



いよいよ塗ってみることに。なんか、ものすごく粘りがあって、壁に塗っても全然伸びない。
そして外壁用の塗料なので、ものすごく臭い!!

塗りづらく、臭く、塗れる面積も少ない。さらに耐候性のある塗料なので高いときた。
そして…やっぱり途中まで塗ってあった塗料と違う…
なんてこった。すべては仕組まれたワナだった。神様のしてやったり顔が目に浮かぶ。
一体これはどうしたものか…途方にくれたその刹那、下で奥さんが同じ塗料で塗り始めていたのを思い出しました。
「や・ば・い」


階段下スペースがポップアート風に!!


妻は色の違いなどに臆することもなく、ガンガン傷の修正箇所を塗り進めていました…

これにて、塗る必要が無いと思われた、広大な壁面も、この高くて塗りづらくて臭い塗料で、まさかのオール塗りなおし?
必要な塗料の量は?かかる費用は?日数は?
混乱と焦燥。空転する脳みそは何も答えを出さないまま、とりあえず開けた分の塗料を塗り切りました。

その日からいい方法を思いつかずに、ひとまず和室のしっくい塗りを何日か。そういえば、風邪ひいたのもこのタイミングだったんですね。後から客観的にみると納得のタイミング。


家の勉強をしておきながら、リフォームの勉強をしてなかったので、関係書籍を図書館で大量に借りてきました。
電動工具の使い方とかも基礎から学びなおします。


これといった名案が思いつかないまま、凸凹塗料と、天井を塗るのに使った水性塗料を混ぜて使うという苦肉の策。
すると…


なんてこった!!あの濃厚凸凹塗料が、機能性はそのままに、程よい粘度になってめちゃくちゃ塗りやすくなった!!この方法イケる!!


その後の塗り作業は非常にスムーズに!無事、DKの壁塗り終了!
なんとかなってよかったー!!

後日、一階~階段スペースも、奥さんが水性塗料でささっと塗ってくれて、もとのグレーがかった色から真っ白になって、まるでライトの明るさを変えたかのように、とても明るくなりました。結果オーライです!


12月29日。ついにマスキングはがし!


このマスキングテープをはがすときの…


スパっとキワのラインがきれいに表れる瞬間がたまりません。
地味で時間のかかるマスキング作業からの労力が、ついに報われる瞬間。


キワはカッターで一切りしておくことで、塗料が一緒に剥がれるのを防ぎます。




綺麗になったー!!


<重ね塗りの意味>

何度か様々な塗り作業をやっていくうちに、塗りの仕上がりは下地次第だということがわかってきました。

下地が滑らかで綺麗なら、塗装も楽に進むし、適当にやっても綺麗に仕上がります。
逆に、下地が荒れていたり、汚れていたり、水を吸う素材だったりすると、塗るのは大変。
どんなに丁寧にやっても綺麗には塗れなくなります。

なので、塗料とは、最終仕上げのための下地調整剤でもあり、
塗装とは、繰り返される下地づくりなのだな~と思いました。


続く…

七草セルフリフォーム日記19~風呂(業者リフォーム)
七草セルフリフォーム日記 目次

ーーーーー

<2階DK+階段の塗装にかかった費用>

【材料費】

外壁用シリコン塗料 4㎏ 5478円
多用途水性塗料 1.6L×3(4103円×3)
カチオンシーラー 3883円

小計 21,670円

【道具類】

刷毛いろいろ 1137円
ローラー 2個セット 448円
ローラーハンドル 580円
養生テープ 1162円
マスキングテープ 426円
凸凹塗装用ローラー 1304円

小計  5057円

ーーーーーーーーー
合計  26,727円


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

七草セルフリフォーム日記17~和室のしっくい塗り②

2020年09月04日 19時02分22秒 | 一喜一憂
前回


もうひと部屋ある和室を塗り始める前に、いろいろやりっぱなしだった箇所の補修からです。
壁の構造を見るために開けた穴は…


木を切って埋め込みました。


二階の梁の補修をしてそのままだった床を元に戻します。


高さ合わせの板を敷いて


杉板を打ち直していきます。


補強の金具を付けるのを忘れてました…!


補強用の柱を付けて、畳がそのままでは入らなくなったので…



厚み分カットしてみます。


ほつれたりしないんだろうか?心配だったので、薄めた木工ボンドを切り口に塗っておきました。


これで元通り。


塗り作業にはいります。
実はここの天井、中央が落ちていて、果たして直せるものなのか?どう直したらよいのものか懸案事項だったのですが、
天井裏に入って→下地の木があるとこを探して→下からビス止め、で無事直りました。


今回は、先にアク止め液を塗ってみました。
表面に膜を作って、アクのシミ出しを防ぐらしいです。それこそ薄い糊みたいな感じ?
前回、お試しの時には大丈夫だったのに、本番になったらアクが出てきて、三度塗りする頃には出なくなったのですが、念のため。


塗った後の状態。テカテカしてます。


砂壁(京壁?)もこのように、表面がビニールみたいになって、砂壁に水分が吸い込まれず塗りやすくなりました。


「うま~くぬれ~る僕もぬりた~い!!」
三歳の息子もしっくい塗りに興味津々。
一緒に作業です。
ペンキと違って手でぺたぺたやってもいいし、乾いたらパラパラけずれるし、塗り間違いなどにも神経質になる必要がないので、子供とも一緒に楽しめます。
ただし、しっくいは強アルカリ性なので、手袋をして、目にはいったりしたらすぐに洗い流すよう注意が必要です。


だいぶ塗れました。
天井がアクドメールでテカテカ!


天井塗り用に、一階で解体した丈夫な棚板で足場をつくりました。
この時、私は息子から風邪をうつされて体調不良気味。ただでさえ疲れがたまってヘロヘロななかでの地獄の天井塗り作業…。
しかも天井に必要なしっくいの量が予想以上で、しっくいが足りない!!何度も買い足すはめに…さすがにこの消費量となると「うま~くヌレール」では予算がきびしい…

そこで…


自分で練るタイプのしっくいを購入してみました。
これだと、ダントツ比べ物にならないくらいコスパがよくなります。
というか、クロスやペンキなど、あらゆる壁の仕上げ材の中でも費用対効果で考えたら抜群なのでは!?
(サトイモは、一緒に送られてきたわけじゃなくって、大きさの比較にしようと、そこにあったものを置いたものと思われます)

どのくらいダントツに違うかというと…

うま~くヌレールが、最安で購入した12800円/18kgで計算したとして…「711円/kg」。

大和しっくいが、1袋で練りしっくい32kg分(粉しっくい20kg+水12リットルで計算)で3300円なので…
な、なんと「103円/kg」という信じがたいほどのコストパフォーマンス!!

もちろん練るのは大変ですが、その大変さを差し引いたとしても、この値段差には代えられない!!
まあ、もし和室二部屋分を自分達で練っていたら、この何倍も時間がかかっていて間違いなく死んでいたことでしょう。今回はうま~くヌレールで統一しておいてよかったと思います。
そして、手軽に日本の伝統壁材に入門できて、その良さを知ることのできる練り済みしっくいの存在は、やっぱり素晴らしいと思います。

練り済み商品でしっくいの感覚をつかんできたら、「セルフ練り」もぜひ挑戦してみてください。

簡単に塗れて、見た目にもかっこいい上に、消臭、調湿、防音、防炎、ホルムアルデヒド吸着など様々な環境改善効果もあって、さらに安上がり(←ここ重要)とくれば、もう日本中しっくいで塗りつぶしてしまいたい!!

ーーーー
<珪藻土とどう違うの?どっちがいいの?>

ちなみに、おなじようなものに珪藻土があります。私もしっくいとの違いがよくわからずに、どちらにすべきか迷ったのですが、今回改めて調べてみても、つまるところ見た目と効果は同じようなもので、どうやら珪藻の化石を主原料とした珪藻土の方が特殊で、産地が限られている貴重品。対するしっくいは石灰を主原料としており、日本じゅうどこにでもあって手に入りやすい。ということでなんとなくしっくいを選びました。

参考までに、漆喰と珪藻土の両方の商品を扱っているサイトです→漆喰通販 ロハスウォール

ーーーー

12月30日。ようやく天井塗りも終わり、2階和室のしっくい塗り終了。
同時進行でキッチンも塗ってたり、リフォームの業者さんとのやりとりや鍵当番もあったり、風邪気味の中無理にやってたので、いろいろの疲れが一気にきて、息子の待つ実家に着くなりばったり。

柱の補修もうまくいき、風呂のリフォーム、壁塗りなど、住めるかどうかも怪しかった新居が、いろいろ「一安心」な気持ちで頬を自然に伝うものが。

開けた2020年元旦。
毎年まんじゅう売りでお世話になっている神社にご挨拶とお参りを済ませ
ずっとやりたかったことをやりに現場(新居)へ。


「大和しっくい」を開封して


粉からしっくりづくり。
ヌレールとの比較などは後程。


部屋の一角に厚めにぺたぺたして…


家族で記念の手形を取りました。
今年も一年、良い年でありますように。

ーーーー

<実際にしっくいの部屋に暮らしてみて>

・最初は真っ白で綺麗だけど、汚れやすいのでは?と、特に息子に汚されないかと心配していたのですが…
実際のところ、なんというか、ほんとにすごく汚れにくいのです。
(そういう目で改めて世の中のしっくい壁の蔵とか民家とか見てみると、外壁でさえ白いままです!)
なぜ?表面がさらっとしているから?手垢もつかないし、とにかく普通に暮らしている範囲では、汚れの心配は不要だと思います。もちろん静電気が起きないので、ホコリはつきません!(だからか!?)

・大きめの地震が来た後、「あれ?」ふと気が付くと壁に小さなヒビが!
そういえば、前に住んでいた祖父の家のしっくい壁もいろんなところにヒビが入っていました。そういうものだと思っておいた方がよいかと思います。ちなみに今回確認したらまた増えてる気がするのですが、これを書くまで気づかずに忘れていたような小さなヒビです。もし気になるようなら、軽く上塗りするだけで直せると思います。

・未だに、寝っ転がって天井を見上げるたびに嬉しくなります。綺麗に塗れているから、というよりはむしろデコボコでへたっぴーだから、です。
塗っていた当時は、「あ~あ、思うように塗れなかったな~、でこぼこになっちゃたな~」とがっかりしていたのですが、時が経てば、すべては思い出、笑い話です。
むしろ、そのでこぼこにこそ、当時のしんどかった思いが刻まれており、感慨もひとしおです。

はっきり言って、しっくい、大満足です。最高です。


2020年8月現在の写真。

続く…

七草セルフリフォーム日記18~DKのペンキ塗り
七草セルフリフォーム日記 目次

ーーーー

<2階しっくい塗りにかかった費用>

【材料費】

うま~くヌレール(白) 5kg  ×2 (4378円×2)
           18kg ×3 (12800+14058+14080円 ※いろんなところで買ったため)
アクドメール 1kg ×2 (1628+1072円 ※上に同じく)

(大和しっくいは、手形のみの使用なので、次回へ持ち越します)

小計 52,394円

【道具類】

プラスチック製仕上げコテ ×2 1240+1243円
うま~くヌレール コテ台 2024円
うま~くヌレール 目地テープ 1580円×2
隅塗り用ヘラセット 327円
養生テープ代 835円
マスキングテープ代 1088円
マスカー(養生ビニール付マスキングテープ)代 162円
養生シート 1298円
ゴム手袋 140円×2

小計 11,657円

ーーーーーー
合計 64,051円 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

七草セルフリフォーム日記16~和室のしっくい塗り①

2020年08月28日 21時02分33秒 | 一喜一憂
前回


私が1階の柱を直している間、2階では奥さんが和室の壁の漆喰塗り作業に取り掛かります。


DIYの壁塗りではおなじみ?「うま~くヌレール」。
開封したら軽くこねて塗るだけ!面倒な漆喰の練り作業なしに、誰にでも簡単に漆喰DIYできます。


オタマなどですくって


専用のコテ台に出し


ヘラで軽くコネコネすると、柔らかくなります。
固めのホイップクリームみたいな感じです。


端からぬります。端やスミは、ヌレール純正の直角のヘラでやるとやりやすいですが、慣れるとコテだけでもできるようになります。
塗り方に難しい理屈はなし!思いのままに好きなようにぬるだけ!
多少のでこぼこも味になるのが、気楽でとってもいいです!…なんて豪快に塗っている横で、奥さんは綺麗に塗ろうと、すごく丁寧に作業していきます。

今回のしっくい塗り作業で、人には向き不向きがあるのだな~とつくづく思いました。
私にはどんなに頑張って時間をかけても、奥さんのようにきれいには塗れませんでした。
その後、塗り作業は基本奥さんの担当に。


まずは、そのまま塗ってアクが出ないのか、天井に塗っても落ちてこないのか?のかお試しをして…


大丈夫そうなので、お次は天井の目地を埋めるために専用のテープをはります。


途中経過、いい感じ!
部屋に漆喰独特の匂いが立ち込めます。
ペンキのようなケミカルなにおいじゃなくって、海藻的なにおいでしょうか?私は清涼感があってわりと好きでしたが、苦手な人は苦手かもです。


一階の柱補修が終わったので、私も合流。
日をまたいで乾燥させて、それぞれ三度塗りします。
それにしても天井作業はホントにキツイ!!首やら腕やら変なとこが筋肉痛になります。


コテ台について
「こんなのただ板に取っ手がついてるだけじゃない?」
「いやいや、この微妙なヘリの角度とかがきっと大きな意味があるのでは?」
どうやら、ただ板に取っ手をつけただけでよさそうだったので、私の分はあり合わせの材料で自作しました。

ヘラに関しては、うま~くヌレール純正もあるのですが、一般左官用から好きに選んでも大丈夫です。

ステンレスのしなやかなもの、鋼のがっちりしたものとかいろいろあって戸惑いますが、固いものほど下塗り用で、柔らかいものは仕上げ用です。
知らずに仕上げ用のプラスチックのもので最初からやっていたらすぐにボロボロになってしまいました。

左官道具といっても、ホームセンターに行けば安くて良質のものから品ぞろえがあるので、最初は安いものからのお試しで良いかと思います。


真っ白で綺麗!!
とても部屋が明るくなりました!!

続く…

七草セルフリフォーム日記17~和室のしっくい塗り②

七草セルフリフォーム日記 目次





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

七草セルフリフォーム日記 目次

2020年08月19日 17時37分26秒 | 一喜一憂
記事数が多いので、目次ページをつくりました。

『七草セルフリフォーム日記』

【プロローグ】
1:七草セルフリフォーム日記
2:全体のリフォーム&修繕プラン①
3:全体のリフォーム&修繕プラン②
4:全体のリフォーム&修繕プラン③

第一章:居住区

【2階 梁&柱補修編】
5:引き渡し→各部のチェック
6:床板を開けて考える
7:家を知る:参考文献集
8:新しい梁を入れる
9:壁面ヒビ補修+押し入れ解体
10:梁と補強柱の固定

【1階 柱補修編】
11:浮いてる柱補修
12:開かずの扉取り外し
13:柱の差し替え+セメント流し込み
14:補強柱を建てる
15:右側柱補修+大工さんとの交流

【2階 壁塗装編】
16:和室のしっくい塗り①
17:和室のしっくい塗り②
18:DKのペンキ塗り

【風呂(業者リフォーム)編】
19:風呂(業者リフォーム)編

【2階 床張り替え編】
20:二階DK床剥がし
21:2階DK水平直し①
22:2階DK水平直し②

23:Coming soon...

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2か月振りの脱穀~麦栽培の過去と未来

2020年08月15日 17時23分25秒 | 一喜一憂

6月頭に梅雨入りギリギリセーフで収穫した小麦ですが、その後あきれるくらい毎日雨が降り続け、一向に乾燥されないまま、2か月経ってようやく梅雨明け、「ゆきちから」と「ナンブコムギ」の脱穀ができました。その間仮ハウスにおだがけしっぱなしです。


↑陰干しではどんなに干してもパリパリにはならないことがわかりました。
穂だけ切って干しなおしです。


その後網の上で手作業で脱穀…。し、しんどい…。
(陽のあたるハウスでおだがけしていた「ゆきちから」の方は、そのまま脱穀機で脱穀できました。)

脱穀は、穂がしっかり乾燥してパリパリになっていないと、うまくいかないのです。
ちょうど「しけた煎餅」を思い浮かべていただくとイメージしやすいかと思います。
普通だと「バリバリ」って歯切れよく食べれるせんべいも、しけてしまうと、別もの?!ってくらい固くなって歯が立たなくなりますよね。
同じように、麦の穂もしけた状態だと、「ねばり」みたいのが出てしまって脱穀もその後の調整作業も全部効率が悪くなって、収量も落ちてしまうのです。

なので、脱穀には少なくとも2日間は連続でカラっと晴れてくれないと、なかなかきびしいのですが、それがなかったわけです…。
で、やってみてわかったのですが、2か月も干せない(=水分12%以下にできない)でいると、陽の当たるハウスでおだがけしていても虫(蛾)は湧きました。ひとたび虫食いができると、これまた選別作業の労力が何倍にもなってしまうのです…トホホ。

乾燥機なしにはなんとも「どうしようもない」状況です。
かといって市販の乾燥機のような、大型で高額で現役の農家さんたちが「次壊れたらもう更新できない」って言ってるようなものを導入するつもりはまるでありません。

なんとか昔ながらの方法で、どうにかならないものか…。

問題は乾燥のことだけでなく、昨今の異常気象のいろいろを踏まえて、来年以降の小麦栽培をどうするのか、大丈夫なのか?ということです。
うちはたまたまギリギリ収穫セーフでしたが、農家さんによっては、麦がカビてしまい、出荷できなかったという話も耳にしました。
振り返ってみて、あの年は最悪だったなーで済めばよいのですが、「観測史上初」を乱発してくるこのご時世。もし、来年の収穫が全損だった場合「想定外」では済まされません。

麦の収穫と梅雨が重なる日本で、乾燥機もビニールハウスもなかったころの、昔の農家さんたちはどうしてきたんだろう?

そうして探していると、「農業全書」なるものにたどり着きました。


江戸時代の初期(元禄十年=1688年)に書かれたものなのだそうですが、にも関わらず、江戸後期、どころか、明治時代にまで版を重ね、読み継がれてきた農業指南書の大ベストセラーなのだそうです。(岩波文庫版は、初版が昭和11年で、私のは昭和52年発行の第七刷でした。)

早速、読んでみると…う、う~ん、読めない…。

今は使わない漢字や言い回しだらけで、同じ日本語なのに、何が書いてあるかよくわからないのです。まいりました…。
これは腰を落ち着けて、古文書の読み方の勉強からはじめて解読していかねばならなそうです。

ただ、おおまかにはわかるので、麦の項目について読んでみると…。

どうやら、昔は「麦」というと「大麦」のことで、「小麦」はそれに次ぐポジションだったようなのです(そもそも大麦の「大」は、メインのとかの意味だそう)。
んで、調べてみると、それは世界的にもそうだったようで、今となっては信じられませんが、ヨーロッパでも、もともと主食のポジションには大麦がいて、それを補うような形での小麦だったようです。
粉にしなくてはうまく食べられない小麦、粒のままで食べられる大麦。
察するに小麦の普及と地位の向上には、人類の製粉技術の改良・発達が共にあったのではないかと思われます。

これを知って、自分の中ではとても腑に落ちるところがありました。
一つに、大麦は、「種まき→収穫」のサイクルが小麦より半月以上早いのです。
だから、日本においても、迫りくる梅雨におびえるほどの思いはしなくなるのではないかと思われます。

そして、大麦の方が小麦より野生に近いというか、雑草っぽいというか、とにかく生命力が強く、育ちやすいのです。

というわけで、なんとなくですが、今後は少しずつですが、大麦の食事への取り込み方、活用方法も研究していこうかなーと思っている次第です。
さて、どうなることやら。

つづく…?



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする