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歯を抜いたら、その場でインプラントを植立したい訳があるのです。抜歯即時インプラント治療99.99%の理由

2012年09月07日 | 日々のインプラント臨床の話

歯を抜いたら、直ぐにインプラントを植立する治療方法を、抜歯即時(植立)インプラントと言います。

現在では、手掛ける先生も増えて来ていますが、どうなんでしょう実際の所まだまだ結構少数派の方なのではないでしょうか?

私自身は、そろそろ20年近くになるんじゃないだろうか、と言う位長くやって来ています。

 

抜歯即時インプラントは、抜かれる歯が感染していればいるほど、失敗する危険性が増します。

その為に、同時にやるのではなく少し時間を置いてから、感染源がなくなってから植立する、それと同時に骨とかが足りなかったら造成するGBR術を行ってすると言うのが、現在では最先端で格好良い治療とされています。

でも、この方法では、患者さんが受ける手術侵襲が多くなって出血して痛んだり腫れたり、しかも治癒期間が長くなって大変です。

 

なので、私は20年近く前から抜歯即時インプラントをしています。

但し、初期のやり方は、同時に骨造成GBR手術すると言う方法を私もしていましたので、手術侵襲が大きくて患者さんは大変でした。

それでも、1回の手術で治せるから、と言うことで患者さんに納得いただいていた、と言うのが実情です。

 

つまり、私が抜歯即時インプラントをして来た最大の理由は、侵襲を少なくしたい手術回数を減らしたかったからなのです。

しかし、その後の経緯で、1回きりでやる方法は失敗する危険性が高く、まずいと言うことで廃れて行きました。

私自身も、正直苦労して、患者さんに迷惑掛けた、と言う経験もありました。

開業する前の話ですが。

 

そして、抜歯即時インプラントは否定される時代に成っていたのが、丁度開業したころ15年前位です。

 

しかし、そんな中でも私は独自の改良方法を編み出して、まあ簡単に言うと歯茎を動かして骨を創り上げる、歯周病学上の手術術式を応用して傷口を覆う方法をしていました。

私は歯周病再生手術も得意だから出来ることです。

そうして、抜歯即時インプラントを1回の手術で成し遂げていました。

その成績は、非常に良かったので、私は満足していたのです。

で、世間の風潮が否定に向かっていても、私は出来るから大丈夫、とやり続けていました。

 

それでも、手術侵襲が気になるので、どうしたら小さく出来るだろう、と悩んだ末に辿り着いたのがPRP、PPPの再生療法です。

この方法を手に入れて、抜歯即時インプラントの侵襲を劇的に減らせるようになりました。

歯茎を大きく動かす方法から極僅かに動かす方法で済むようになったのです。

 

抜歯した部位のインプラントの周囲にはPRPで固めた増骨材を充填し、歯茎の部分にはPPPを固めて傷口を塞いでいます。

これが劇的に患者さんを楽にするのです。

 

こうして、私は99.99%抜歯即時インプラントをするようになりました。

手術侵襲を劇的に減らしたい、だからやるのです。

手術回数も1回で済みますし、PRP、PPPを用いる再生治療で、痛まないし腫れないし止血も出来るし、非常に良い方法だ、と思います。

 

私は、どうしても手術を1回にしたかったし、歯茎を大きく動かす副作用の腫れ痛みをなくしたかった。

そうして、今の方法に辿り着いたのです。

 

最新の方法は、もっと色々と改良していて、もっと色々と工夫しています。

更に更に低侵襲に改善改良する、その道に終わりはありません。

 

患者さんを苦しみから救いたい、楽に早く治るようにしたい、それが、私が抜歯即時インプラントにこだわる理由です。

 

勿論、ここでは書いていませんが、とても細かい術式の配慮がとても沢山沢山あるのですが、長くなるのでこれ位にします。

侵襲をなくし綺麗に早く楽に治す、それが我が道です。