ヒナが失われた日の翌日も、餌を銜えていつまでもヒナたちを呼んでいた親は、翌日7月22日からはもう来なくなりました。いつもつがいで夜眠っていた留り場所は空いたままとなり、それを見るとやはり寂しいですが、一方親が「ヒナはいなくなってしまった」ことを理解した証拠でもあり、そういう意味ではほっとしています。来年またもし日本まで飛んで来れたら、今回のことに懲りずにここで巣作りをしてくれるとそれはとても嬉しい。
ところで親が来なくなってから入れ替わるように、6月に巣立ちした6羽のヒナの何羽かが毎日やってくるようになりました。
外観からの個体識別はほぼ不可能ですが
① 6月に巣立ったヒナたちがする独特の動作と、それをする彼らしか行かない車庫内の場所が完全に一致
② こちらをあまり(殆ど)怖がらない
③ 臆することなく車庫内に飛んできて、自由に飛び回る
などから、間違いなく先月生まれたヒナだと思います。
来る理由は彼らしか分からないですが、ここのところの猛暑でも車庫の中は割と涼しく、また既に巣は無くても扇風機を欠かさず回してあげているため、避暑に来ているようです。主には1羽ですが、3羽くらいで連れ立ってやってくることもあります
暑い昼間、車庫の電線に留まって毛づくろいしたり外を眺めたり、のんびりしている。2時間以上いることも
複数で連れ立ってくることも。元気なツバメたちを見ると、心がすっと明るくなります。この子たちは恐らく9月初めには「ツバメの集団ねぐら」に向かうことでしょう。それまでは車庫を開けたままにして、暑い日には扇風機を回して見守るつもりです。しっかり休んで、いずれ行かなければならない東南アジアへの旅に備えて欲しい
そういえば夜こんなことがありました(下の写真)
車庫から我が家に通じる小道でふっと足元をみると、、 幼虫から今羽化したばかりのセミが。 私の持っていたライトに照らされて身を守るように微動だにしませんでした。そっとその場を離れて翌日見ると幼虫の抜け殻を残して、この子はもういなかったです。 セミは7年以上も幼虫の姿で地中に住み、羽化後はほんの数日だけしか生きられないといいます。きっとその数日間は人の数十年にも匹敵するほど濃い時間なんでしょうね。 今回もう少しで巣立ちできるヒナたちが残念な結果となってしまったけれど、失わる命の傍で生を享かるものもあり