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コクーン歌舞伎『東海道四谷怪談』南番

2006-04-05 | stage
コクーン歌舞伎『東海道四谷怪談』を本日見ることが出来ました。
やったー!!
一方で試写会の誘いを断っちゃった。ごめんなさい…。

今回の公演は、12年前に上演された『…四谷怪談』の再演で、
初演をベースにリニューアルして演出された南番と、
南番では上演されない「三角屋敷」を含めて上演する全く新演出の北番、
二種類で上演されています。

私が今日見にいったのは南番。時間は北番より若干短め(約3時間)。
歌舞伎の公演だし、金曜の夜とだけあって、
お客さんも、いつもの劇場の雰囲気とは違った
華やかな印象がありました。

歌舞伎は、浅草公会堂とか歌舞伎座で見たりしましたが、
普通の中劇場でやると、しょぼくならないのかしら?と、
始めのうちはそんなに大きな期待せず、
しかも、前の席の人が前ノメリで舞台が見えないし、
深く腰掛けろゴラーッ!!と思うことしばしばだったのですが、
話が進むにつれてどんどん引き込まれ、夢中に!
勘三郎が出てきて、地獄(私娼)にいるお袖と会う場面あたりには、
顔がにやけて仕方なかったです。
内容が進んでいくとかなり怖い話ですけどね。

下手に書いて、検索で見た人がネタバレてると
楽しみがなくなっちゃうので、
演出については詳しく書かないですが、
もうなんていうか…


生きててよかったなー。(笑)


観終わってから、神様に感謝している自分がいました。
見たこともないような、満場のスタンディングオベーション。
サービス満点の演出に、客席は(特に2幕が)悲鳴?と歓声と
笑い声でいっぱいでした。
こういうのをエンターテイメントっていうんだよな。
人の憎しみや欲望から生まれた恐ろしい物語であるのに、
私たちは楽しくて仕方ないわけです。おかしなことです。

串田和美さんの演出が素晴らしかった。
後半の畳み掛ける展開は、
絶叫系ジェットコースターよりもずっとスリリングでした。

南番は本水(本物の水)を使った演出も含まれていて、
前方の席のお客さんは合羽を着込んで、
さらにビニールシートを持って観劇してました。
北番で上演する「三角屋敷」の場面はカットされてるので、
その舞台替えの合間に笹野高史さんと七之助君が出てきて、
水が飛ぶときにかからないようにする練習を指導したりして、
ここで一気に客席が和んだように思います。

勘三郎さんも本当にかっこよくてさー。
特にお岩さまの演技は本当にジックリ演じていたけど、
全然長いとは感じなかった。
絶命の場面で倒れこむところなどはゾクっときました。
橋之助さんとのクライマックスの殺陣なんか、
思わず「かっけぇー」と呟いてしまいました。
襲名披露公演は見られなかったけど、
これを観られただけでもすごく幸せな気分です。

七之助君を、生の歌舞伎では初めて見たけど、かわいかったなー。
それと、おいろ役の小山三さんもかわいかったな。
勘三郎に「変な生き物」呼ばわりされてたけど(笑)。



こうやって受け取った感動を
どこかにOUTPUTしたいという想いが益々強くなりました。
このまま体の中に詰め込んでも意味がない。
この春は、その目標を実現させるために頑張って行きたいです。

ちなみに、パンフレットを見ていたら、
大学時代の同級生が載ってて驚き。
あんまり面識ないけど、新歓合宿で同じ班だったかも。
大学で串田さんの講義とか、出てたのかな。
全然気がつきませんでした。

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