"Maigret et la Jeune Morte"
ハヤカワ・ミステリ文庫:2023年2月21日
ジョルジュ・シムノン(著)、平岡敦(翻訳)
【内容概略】
≪パリ、ヴァンティミユ広場で女の死体が発見された。場違いなサテンのイブニングドレスをま
とった被害者を見たメグレは、事件が複雑なものになると直感する。ルイーズと名乗る女性はな
ぜ殺されたのか。
メグレはルイーズの人生をなぞるように捜査を行う。犯人を追うことよりも、孤独と苦悩の中に
あった彼女の人生を理解することが事件を解き明かす鍵だとわかっていたからだ。シリーズの代
表作がついに新訳。
メグレ警視シリーズ新訳版 後期の傑作と言われている≫
メグレのシリーズは本当に大昔読んだ(はず)なのですが、全く記憶に残っておらず(又得意の
フレーズ)、すっかり記憶喪失でした。 ”メグレ”と云えば、映画、ドラマを思い浮かべましたね。
そんなメグレですが、シリーズの新訳が出版されたとの事で、何となく懐かしく読み始めました。
小糠雨降るパリの広場で若い女性の撲殺された死体が発見されるが、この女性は場違いなサテン
のイブニングドレス姿。しかも古びたドレスを何故着ていたのか、何処へ訪れていたのか。
捜査の指揮をとる事になったメグレ警視は、犯人を目指す前に、この女性の人生を振り返る事か
ら始める。 名前も不明だった彼女の身元を探るうちに、彼女の生き方、孤独、哀れな運命が浮
かび上がってくる。 被害者となった彼女の過去が悲しく、その心理を掴む事によって次第に明
らかになって来る真実。
一般的なのミステリでは ひたすら犯人とその事件の動機などを追うのが通常のパターンなので
すが、この作品の場合死者である若い女性の過去を追い、彼女の心理に感情移入する事が事件の
解決につながる・・・というジワジワと引き込まれていく様な 味のあるミステリだと感じました。
又、メグレと共に捜査にあたるロニョン警部のキャラクターも大変興味深く、メグレとは全く異
なる捜査法で身を粉にして歩き回る一匹狼の〈不愛想な刑事・ロニョン〉の佇まい、人間描写が
印象に残り 気の毒な様な、苛立たしい様な・・・非常に興味深いキャラクターですね。
それに加え、時折描写されるメグレ夫人は、メグレとのやり取りは心安らぐ情景が目に浮かぶ様
でホッとさせられる大きな存在感を感じます。
出すぎず、それとなくメグレを気遣うメグレ夫人がとても良いですね。
兎に角、殆んど初めてと言っていいほどの”メグレ”でしたが、目新しい感じさえ受けて大変味わ
い深い作品だと感じました。
新訳で文章もスムーズで読みやすいのもプラスになっていたと思います。
新訳版2作目は、
『メグレとマジェスティック・ホテルの地階』
ハヤカワミステリ版で2023年10月4日に発売されています。
又、先日『マルロー警部』についての記事内でご紹介しましたが、この作品は2022年映画化され
ています。
名優ジェラール・ドパルデューがメグレ警視を演じています
まだ映画版は見る機会が無いのですが、原作とは少し異なる描き方になっているようです。
機会があれば観比べたいと・・・・。
(source : ハヤカワ & etc.)
ハヤカワ・ミステリ文庫:2023年2月21日
ジョルジュ・シムノン(著)、平岡敦(翻訳)
【内容概略】
≪パリ、ヴァンティミユ広場で女の死体が発見された。場違いなサテンのイブニングドレスをま
とった被害者を見たメグレは、事件が複雑なものになると直感する。ルイーズと名乗る女性はな
ぜ殺されたのか。
メグレはルイーズの人生をなぞるように捜査を行う。犯人を追うことよりも、孤独と苦悩の中に
あった彼女の人生を理解することが事件を解き明かす鍵だとわかっていたからだ。シリーズの代
表作がついに新訳。
メグレ警視シリーズ新訳版 後期の傑作と言われている≫
メグレのシリーズは本当に大昔読んだ(はず)なのですが、全く記憶に残っておらず(又得意の
フレーズ)、すっかり記憶喪失でした。 ”メグレ”と云えば、映画、ドラマを思い浮かべましたね。
そんなメグレですが、シリーズの新訳が出版されたとの事で、何となく懐かしく読み始めました。
小糠雨降るパリの広場で若い女性の撲殺された死体が発見されるが、この女性は場違いなサテン
のイブニングドレス姿。しかも古びたドレスを何故着ていたのか、何処へ訪れていたのか。
捜査の指揮をとる事になったメグレ警視は、犯人を目指す前に、この女性の人生を振り返る事か
ら始める。 名前も不明だった彼女の身元を探るうちに、彼女の生き方、孤独、哀れな運命が浮
かび上がってくる。 被害者となった彼女の過去が悲しく、その心理を掴む事によって次第に明
らかになって来る真実。
一般的なのミステリでは ひたすら犯人とその事件の動機などを追うのが通常のパターンなので
すが、この作品の場合死者である若い女性の過去を追い、彼女の心理に感情移入する事が事件の
解決につながる・・・というジワジワと引き込まれていく様な 味のあるミステリだと感じました。
又、メグレと共に捜査にあたるロニョン警部のキャラクターも大変興味深く、メグレとは全く異
なる捜査法で身を粉にして歩き回る一匹狼の〈不愛想な刑事・ロニョン〉の佇まい、人間描写が
印象に残り 気の毒な様な、苛立たしい様な・・・非常に興味深いキャラクターですね。
それに加え、時折描写されるメグレ夫人は、メグレとのやり取りは心安らぐ情景が目に浮かぶ様
でホッとさせられる大きな存在感を感じます。
出すぎず、それとなくメグレを気遣うメグレ夫人がとても良いですね。
兎に角、殆んど初めてと言っていいほどの”メグレ”でしたが、目新しい感じさえ受けて大変味わ
い深い作品だと感じました。
新訳で文章もスムーズで読みやすいのもプラスになっていたと思います。
新訳版2作目は、
『メグレとマジェスティック・ホテルの地階』
ハヤカワミステリ版で2023年10月4日に発売されています。
又、先日『マルロー警部』についての記事内でご紹介しましたが、この作品は2022年映画化され
ています。
名優ジェラール・ドパルデューがメグレ警視を演じています
まだ映画版は見る機会が無いのですが、原作とは少し異なる描き方になっているようです。
機会があれば観比べたいと・・・・。
(source : ハヤカワ & etc.)
そうでしたね、WOWOWで放送予定と伺っていましたが、生憎WOWOWは未契約なので観ていません。
映画版は原作とは違う描き方をしている様ですが、メグレの世界感は良く出ていたとの事でした。
ドパルデューはメグレの雰囲気に合っているのでは?と感じましたが・・・・。
NCIS、今は別のドラマだと思っています。 残念ですね。
映画はWOWOWでみました。
今夜、アップ予定。
好きな仏女優、オーロール・クレメンを
久しぶりに見られ嬉しかったです。
ドパちゃんは、太りましたが、さらに太って・・・どうなるのか(笑)
原作は未読。ルコント監督でした。
前回のコメント、NCIS。ですが、
書かれているように、キャストが全く変わりましたね。
私もみなくなりました。
ウェザリーの「BULL」は何回か見ました。
お~ツ! そうなんですかぁ。 ナイスタイミング・・と言うか、私は観られませんが(トホホ)
機会があったらご覧になって下さい。 記事にも書きましたが、原作とはちょっと違う描き方をしている様で
すが、映画の評価も良いようですよ。 感想を聞かせて下さいな。
あら?モース未だご覧になっていないんですか? 我慢強いですね(笑) 私も何となく待てていますよ。
マルロー警部、でしょ? 私も予想通り(予感通り?)気に入りました。 フレンチミステリの中ではかなり上
位にいれます(個人評価) ドパルデューさんも良かったし、”ファルコ”さんも出ていましたね。
スーシェさんは予想通りのアレ(?)でしがね。 続編期待です。
実はモースまだ観てないのです。YamYamさんと同じ頃に観るのかも?
マルロー警部、思わぬめっけものでした。