ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

NHKテレビ 大船渡の話

2017-01-29 13:06:58 | 徒然の記

 1月29日日曜日、午前11時です。たった今、NHKの番組を見終えました。「明日へ 町よよみがえれ、大船渡&大阪の魂 がれきとの総力戦 !  世界初の挑戦」と、とてつもなく長いタイトルでした。

 東日本大震災の直後から、無残な廃墟となった町を目前にしつつ、多くの関係者の方たちが、こんなにも素早く対応を始めていたのだと、初めて知りました。大船渡市役所の職員、大阪市の廃棄物処理会社、大船渡市の建設業者、セメント会社、電力会社と、地元の住民たちによる、復興に向けた活動の記録でした。

 一面の瓦礫と化した町を眺め、すべての住民が、呆然とし、気力を失っていたとばかり思っていましたのに、実際には一方で、町を復興させるため、行政と企業と住民が一体となり、復興の計画に挑戦していたのです。膨大な瓦礫を第一次選別場に集め、これを第二次選別場で「木材、鉄、石材」へと細分し、セメント工場へ送るというものです。

 木材は細かく砕いてチップにし、セメント工場で燃料として活用します。石材はもちろん、セメントの材料です。設備の七割が、津波で破壊されたセメント会社は、1日も早い工場の再稼動を目指します。工場へ送る専用線の鉄塔を、三本も引き倒された電力会社は、再稼動に不可欠な電力を復旧するため、突貫工事の技術を工夫いたします。市長は、電力会社とセメント工場のトップに対し、「復旧への協力依頼」で奔走します。

 大阪の会社の役割は、阪神淡路大震災での瓦礫処理のノウハウを生かし、町の復興に貢献することでした。廃材に含まれる有害な塩分を、短時間で除去する研究を重ね、工夫を凝らした設備を完成させます。関係した人々の思いが、過去と現在の形で報道され、何気なく見ていたのに、いつしか私は画面に釘付けにされておりました。

「あの時、私たちは瓦礫という言葉を使いませんでした。」「木材、鉄、石材という具合に分別されていますが、津波さえなければ、これらはどなたかの家であり、家具であり、大切な財産だったのです。」「最終工程の分別作業をしましたが、私たちは、瓦礫とは言わないで、セメントを作るための " 製品 " と呼んでいました。」「とくに女の人たちはそうでしたから、心を込めて選別作業をしておられましたね。」

 作業に参加した住民の一人の話を聞きながら、私は知らぬうちに涙を流しておりました。私の中によみがえりましたのは、父や母、あるいはもう亡くなってしまった親類縁者、あるいは隣近所の人々の顔や、姿でした。

「敗戦後の、廃墟となった国を、当時の人たちも、大船渡や大阪の人々と同じように、懸命に復興したのだ。」と、そんな思いに駆られたからです。日本人は昔の心を忘れ、身勝手な人間が多くなったと世間で言われ、私もそんな気でいましたが、大船渡の人々や、協力した大阪の人たちを見、話を聞いておりますと、今も昔も日本人は変わらない心を持ち続けていると分かりました。

 どこかの国の人々なら、「金をもらった分だけ働く」と考え、瓦礫は瓦礫と割り切り、かっての持ち主について思いをいたすことなどないはずです。それはそれで合理的な思考ですから、責めるつもりはありませんが、瓦礫を製品と呼び変える心根の優しさは、日本人ならのものではないでしょうか。

 自分を大切にするだけでなく、自分と同じように他人のことも大切にする。自分の町も、そんな気持ちで大切にする。自分の住む町だけでなく、自分の住む福島という県も、自分の住む国も大切にする。知ってか知らずか、NHKが全国に伝えたのは、そういう人々の姿でなかったのかと考えます。

 そうなりますと、自ずと反省せずにおれなくなります。「反日と売国のNHKは、解体すべし。」という、日頃の自分の性急な主張です。このような番組を作り、全国に報道できるNHKを、どうして解体させることなどできましょう。このような素晴らしい組織は、大切にしなければなりません。ですから天皇様のような、短慮はいけません。短慮は、社会を混乱させ、国内に騒擾をもたらし、大切な国さえ崩壊させてしまいます。

 以前から考えていたことではありますが、「NHKには、二種類の社員が存在している。」ということです。簡単に言いますと、「日本を憎むしかできない、反日の社員」と、「日本を大切にする社員」です。憲法違反と知りながら、陛下のお言葉を報道したのは、「日本を憎むしかできない、反日の社員」であり、今回のドキュメントを作ったのは、「日本を大切にする社員」なのです。社員の比率がどうなっているのか、NHKが公開を拒否しておりますから分かりませんが、少なくとも「在日の社員」「中国・韓国・北朝鮮からの帰化人である社員」は、反日の色彩があります。

 国民から受信料を徴収する強制力を持つNHKなら、出身別の社員数など、やましいことがないのなら、公開すべきではないのでしょうか。ことに敵対心を鮮明にし、我が国を挑発し続ける国の出身者については、公開の責任があるのではないでしょうか。個人名を要求しているのでなく、人数だけなのです。しかしまあ、私の意見は、左傾のお花畑の人間が多いマスコミ社会では無視されるでありましょう。

 無視されましても、日本を大切にする私は、めげずに言いましょう。今朝の報道を見まして、私は意見を変更いたしました。

 「反日と売国のNHKは、解体すべし。」ではなく、「NHKの中に生息する反日と売国の社員は、追放すべし。」です。ついでに言いますと、同じことが自民党についても語れます。「自民党の中に生息する反日と売国の議員は、追放すべし。」です。安倍総理への批判も重要ですが、こっちの方が優先するのではないのでしょうか。

 

コメント (2)
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