岩手県は広いです。
この年齢になってもまだ足を運んだことのない町村が沢山あります。
この大東町も。
正確に言えば町村合併で一関市になっておりますが、私の意識の中では東磐井郡大東町なのです。
平成の大合併で全国の市町村は半分近くも減ることになったわけですが、行政の財政的にはよかったのかもしれませんが、古き良きものを継承し続ける地域の文化が合併によって名前がわかりずらくなってしまうのは寂しいものです。
この地に生まれ育った詩人村上昭夫は40年以上も前にこんな詩を残してます。
「精霊船」
その川はなんという名の川なのだろう
流れているのは故郷の川なのに
その川はもっと遠くに
もっとはるかに
精霊の船が燃えている (以下略)
産業の発展によって、失われている原風景への寂しさを歌ったものだそうです。
日本の原風景が未だに残されている大東町。ここの風景は未来の人々に伝えようとしているものがあるように感じます。
古き良き日本の文化や生活や食について、この地を原点にしながら考えていきたいと思います。
山吹城跡にそびえ立つ荘厳なイチョウの木は静かに静かに時代の移り変わりを見つめているかのようです。
私はこの町が好きになりました。