花巻で職業訓練生の皆さんに一日授業を受け持たせていただく機会がありました。
基本講師業ではないので、生徒さんたちは私のプログラムにちょっと戸惑ったかもしれませんが(笑)
いろいろやる中で、ブランディングについてのワークを取り入れました。
テーマは・・・
私がことこと煮詰めた瓶詰めの紅玉のりんごジャムを手にして、
「このりんごジャムをブランディングしてください。グループで販売のための企画書を作ってもらいます。」
どんなポジションで仕事をしていても、会社全体が見えないとそれは「作業」で終わってしまうので、
全体を見ながら自分の役割をこなす、これが本当の「仕事」だと思うからです。
企画書を作るには、商品を販売するためのあらゆる担当部署や市場を想像しなければいけません。
そして、この話し合いでコミュニケーションスキルを学ぶことが実は目的でもありました。
そうこうして、6時間授業が終了するころ、私は今日の楽しい企画提案を見ながら本気でりんごジャムをブランド化してみる気持ちになってました。
それだけ、生徒さんたちが楽しくいろんな発想を出し合ってくださったからです。
「紅玉のジャムを作りたいのだけれど、なかなか材料が手にはいらないのよね~」
「うちでりんご作ってます。紅玉ありますよ!」
受講生のおひとりが声を上げました。
彼女はすぐに家に電話をして、10キロの紅玉を手配してくれました。
おうちに連絡をして産直に届ける用意までをしてくれたのです。
「このあたりの産直に行ったらまだ売ってるはずですよ」と、彼女は言いますが、実はそういうことではないのです。
私がやりたいと思うことにすぐに反応して、自分が出来る事や情報を間をおかずに提供する姿勢、
それが私にとっては一番重要だったのです。
美味しいジャムを作りたいと思う私に応援しようと思って行動を起こしてくれる気持ち、想い、
それがブランド作りには重要なアイテムなのだと私は思うからです。
そうして私は帰り道に10キロもの(しかも、実際は12キロの量にしてくれてました)真っ赤な紅玉を車に積み込み
ワクワクしながら出来上がりのジャムを想像して帰路についたのでした。
きっと、美味しいジャムができるでしょう!