おねっと日記

日々の出来事を感じたままにつづります

いち岩手県民のILC思考

2018年03月14日 | ビジネス・夢

ILC(International Linear Collider)国際リニアコライダー  

難しい名前だし、実際何をする施設なのか、それは一般人にはなかなか理解できないものです。
なんとなく、宇宙の仕組みがわかる研究らしいということだけはわかるのですが、それ以上は理解できません。
でも、県や行政が誘致にとても力を入れているからそれはすごいものなだと思います(のレベルのばあさんです)。

建設事業費だけでも8,000億円以上、さらにいろいろかかるみたい。

それでも、一生けん命誘致活動しているから、はてさてどんなものなんだろうとちょっと興味がわいてきたもので、スイスに行ったついでにおととしの夏、同じ研究をしているフランスとスイスをまたがってるのセルン(欧州原子核研究機構)に見学に行ってみました。
欧州のセルンと奥州のILC どちらも「おうしゅう」でなんか親近感(笑)

 

2ヶ月先までの予約が埋まっており中の実験施設は見られませんでした、おそらく見ても良くわからなかったかもしれませんね。
そもそもどこにも日本語表記はありません。

 

私の一番の興味は施設を取り囲む環境と経済効果。
一番気になるのは岩手にILCがやってきて私たちの暮らしにどんな効果があるかというところ。
ジュネーブは国連本部もあるし、諸外国が陸でつながっているし、全く環境が違う日本の岩手の山奥にどれだけの変化が起きるかは未知の世界です。ましてやそれを見届けられる歳でもないし。
セルンへ向かう路面電車の中は多国籍の言語が飛び交っておりました。研究者の基本言語は英語かもしれないけど、いろんな宗教や文化の研究者がILCに来るに違いありません。もしかしたら、ここの研究者の一部の人たちも準備段階や検討段階でも岩手に来るんだろうな、なんて考えたら、今のうちに岩手の素晴らしさをお知らせしておきたくてしょうがありません(笑)

と、いうことで、少しでも日本食を岩手の食品を知っていただくチャンスがあればという気持ちもあり、その足でジュネーブの日本食品店に飛び込み営業をいたしました。うちとみ社長さんはとても理解の深い方で震災後ということもあり、いろいろお話させていただいたら「岩手を応援しますよ」と言ってくださいました。
 

単身赴任という言葉は外国ではあまりなく、多くは家族で赴任先へ引っ越すのが普通だそうですね。
ですから、ILCができたらその研究者の家族が暮らしやすい環境作りがとっても重要なのだと思います。
研究の内容は良くわからないけれど、一緒に暮らす家族が地元への経済効果をもたらすのでしょうね。

その基本はやはり「食」だと思うのです。教育環境などいろいろな必要なことはありますが、人はまず「食」が大切です。岩手の美味しい食材が豊富にあることを事前に知っていただくことは重要ではないかと思うのです。
で、いろんな機関にジュネーブに岩手の食材をPRしませんかあ?とご提案してみるのですが、見事に却下というより誰にも相手にされないばあちゃんです(そりゃそうだ(笑))目の前の費用対効果とか、アジアに力を入れている岩手県としてもあまり関係のない領域なのでしょう。

でもね、ILC誘致活動自体が未来への活動なのだから「食」の活動も未来のためにあっていいのではないかと思うのです。
いろんな行政関係の方々がジュネーブセルンに視察に行っているお話を聞きますが、ついでに岩手の食材もPRしてきていただけたら嬉しいですね。東京オリンピックに向けて、農産物の認証制度なんかが表立ってきておりますが、2020年がゴールではなく2020年がスタートだと思うのです。特にヨーロッパはオーガニックの食品が普通に出回っている地域です。岩手でも有期自然栽培の生産者さんが頑張っております。もっともっと多くの消費者にそのことを意識して欲しいなあと思います。

ILC誘致についてはまだまだいろんな問題があると思います。
本当に安全なのか。
核廃棄物の処理施設はどうなるのかもはっきりしてない感じ。
本当に未来のためになるのならその先の未来も見据えて段取りをしていただきたいなあと、ばあちゃんは思うのです。