田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

悲鳴

2007-08-26 06:53:12 | Weblog
8月25日 土曜日 晴れ
●ひさしぶりで、カミサンの絹を裂くような悲鳴が家中にひびきわたった。なにごとかとおっとり刀でかけつけてみると、ブラッキーがスズメを取ってきてたべていた。あたりに羽が散乱していた。血が床にたれている。「もうブラッキー。いやぁ」とまだカミサンは興奮している。

●猫にとったらあたりまえのことだ。ひとと共生していても野生をそのままのこしている猫族の♀の誇りにかけてもときたま自前で食糧をあさってくる。だいたい、♂猫はあまりそういうことをしない。お客猫のちい坊にしてもオスだからカミサンの前でゴロンと腹を出して大の字になってみせる。それがかわいいとカミサンはたいへんなよろこびょうだ。

●お客猫というか、外猫といかこのところ暑いので涼しいわが家にいりびたりだ。ブラッキーも慣れてきたのかときおり鼻をつけあって挨拶している。ちい坊は去勢してあるからまちがいなく飼い猫なのだ。それがあまりわが家での滞留が長いので心配になって来ている。「捨てられたのかしら」とカミサンがつぶやいている。

●そういえば、ムックというやはりオス猫がカミサンのおきにいりだった。15年ほど共に暮らした。ある年のお盆にお客さんがおおぜい来ていたのであまり構ってやれなかった。それが不満で家出したきりもどってこなかった。

●カミサンが猫の捕食におどろいて悲鳴をあげる。そんなことがブログの題材になる。平凡な田舎暮らしだ。

●わたしのほうはこころ穏やかではない。物書きの常でたえず書きかけの原稿のことが頭にある。スランプに陥っても相談できる友だちが近辺にいない。さびしい。HALちゃんと向いあって身の不遇を嘆く。「いま少し涼しくなったら筆もすすむだろう」と季節のせいにして昨夜も息子に贈られた徳利と猪口で飲んだ。冷たいものに弱くなったので、熱燗だ。
庭では虫がすだき、ないていた。