田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

夕日の中の理沙子 31  麻屋与志夫

2008-12-08 14:33:43 | Weblog
それだけじゃないのよ。

悔しいだけじゃなく、憎しみよね……。

くやしいだけでなく、ほらいうじゃない。

ノットオンリーバットオールソ。

……憎しみをもって。

……攻撃かけてきたの。 

さすが、体操教師よね。          

そのすばやかったこと。

きがついたら、ざまぁねえや。   

このしまつよ。

机にたたきつけられて。

足がゴギゴギって折れちまったの。

先生、失禁して泣いてるのよ。

トレナーがぐっしょり。

床にシミがひろがっていくの。

あれって、途中てとめられないじゃない。

泣いて、あやまるのよ。

わるいこと、しちゃったなー。

先生、あのときこと思いだすと結婚できないよな。

生徒のまえで……たれながしよ。  

かわいそうなことしちゃった。

みんなね、シャレのつうじない世代と。

ぺシャルときは、注意しろよ。

それから、これ秘密にしとこうよ。

話ひろまったら。

先生恥ずかしくて学校にいられないもの。

おもいやりがあるんだ。

キヨミは。

唇にチャックよ。

開けていいのは……。

「彼氏のチャック」

花の清美組一同で唱和した。

ドバッと笑った。

笑いがとまらない。 





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ああ、快感。

夕日の中の理沙子  30 麻屋与志夫

2008-12-08 00:30:22 | Weblog
           

それで、電話のあとで……。

あたしとミス大田で教室にもどったわけよ。

「清美さん、きょうは何の日かしら」って、ミス大田がいうわけ。

「先生あいてに。
母とあたしでタッグマッチしかける日」

……っていってやったら。

……シャレがぜんぜん通じないんでやんの。

顔面蒼白。

唇ぶるぶる。

で立ちあがったの。

「ああヤル気になってくれたんですか」

ってあたしも冗談で構えたの。

まさか、マジデ怒っててるとはおもわないじゃん。

シャレがつうじている。

……とおもっていたのよ。 

だってさー。

二年越ごしのつきあいよね。

キヨミのこと、わかってくれていると、信じてたものー。

キスできるほどちかくで向かいあったのが、まずかったのよ。

あたし先生の頭頂をみおろすことになったのよ。

仰げば尊し、師の恩……。

……先生、あたしの肩までもないジャン。

あたしなんか、仰げば、どころかー。

見下ろしちゃったんだから。

「先生」て、声かけたら。

侮辱された、っておもいこんでいたのよね。 

顔面蒼白。

もうぶるぶる唇なんかケイレンしてるの。

頭の上から声かけられたのが。

よほどくやしかったのね。 

「バカにしないでよ」 

先生はもうヒスの発作。  

叫ぶ。

「くやしい」

すごい声だった。




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ああ、快感。