奥様はバンパイア 86
○「玲加! 玲加!! どうした。気をたしかにもて」
玲加が武の腕の中でゲンナリしてしまった。
肩に傷がある身で、forceを使いすぎてしまったのだ。
武がおろおろしている。
「Gどうしたらいいですか」
「心配いらない。休めば体力は回復するから。……それに……」
それにMがなんとかしてくれる。
二人は玲加を抱えて車に乗り込む。
「たしかにフォースの消耗が原因だとわたしもおもう」
PCは双方向性機能のあるニュータイプだ。
「PCの前によこたえて」
二人は顔面蒼白の玲加をシートに寝かせた。
冷や汗がふきだしていた。
からだが小刻みに震えている。
「武さんとGを守るために、かなりムリをしたの、かわいそうに。責任感の強い子
だから」
Mは慈愛に満ちた声で話しながら玲加にむかって念をこらしている。
Mの額のチャクラから黄金色の光が放射されて玲加の体をつつみこんでいる。
玲加の指がピクっと動いた。
「玲加。きこえるか。玲加」
うなずいている。
玲加に武の声がとどいたのだ。
「車をスタートさせるからな」
窓ガラスがGの発砲で砕けている。
冷たい風がはいってくる。
でも、それがかえってよかったようだ。
玲加には涼風がいい刺激になった。
「あら、わたしどうしたの……? コウモリさんたちは……?? どこ」
「使命をはたして巣にもどっていったよ。玲加の能力はすごいや」
「武やGの役にたててうれしい」
「玲加。わたしも化沼にもどるから」
「そんなことをしたら、一族の掟をやぶることになる。Mやめて」
「もう遅い。そちらに向かっているの」
「結婚してから50年しか、同じ場所には住めない掟を破るのですか」
●私事ですが、「星の砂」に「初恋の白いバラ」を載せました。そちらもぜひお読みください。
あなたのポチが筆者の励みとなります。よろしく。
↓
○「玲加! 玲加!! どうした。気をたしかにもて」
玲加が武の腕の中でゲンナリしてしまった。
肩に傷がある身で、forceを使いすぎてしまったのだ。
武がおろおろしている。
「Gどうしたらいいですか」
「心配いらない。休めば体力は回復するから。……それに……」
それにMがなんとかしてくれる。
二人は玲加を抱えて車に乗り込む。
「たしかにフォースの消耗が原因だとわたしもおもう」
PCは双方向性機能のあるニュータイプだ。
「PCの前によこたえて」
二人は顔面蒼白の玲加をシートに寝かせた。
冷や汗がふきだしていた。
からだが小刻みに震えている。
「武さんとGを守るために、かなりムリをしたの、かわいそうに。責任感の強い子
だから」
Mは慈愛に満ちた声で話しながら玲加にむかって念をこらしている。
Mの額のチャクラから黄金色の光が放射されて玲加の体をつつみこんでいる。
玲加の指がピクっと動いた。
「玲加。きこえるか。玲加」
うなずいている。
玲加に武の声がとどいたのだ。
「車をスタートさせるからな」
窓ガラスがGの発砲で砕けている。
冷たい風がはいってくる。
でも、それがかえってよかったようだ。
玲加には涼風がいい刺激になった。
「あら、わたしどうしたの……? コウモリさんたちは……?? どこ」
「使命をはたして巣にもどっていったよ。玲加の能力はすごいや」
「武やGの役にたててうれしい」
「玲加。わたしも化沼にもどるから」
「そんなことをしたら、一族の掟をやぶることになる。Mやめて」
「もう遅い。そちらに向かっているの」
「結婚してから50年しか、同じ場所には住めない掟を破るのですか」
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