4
「閉じ込められてしまった」
周囲の沈黙が怖かった。
どこにも逃げられないような閉塞感。
「ダイジョウブですか」
遠くで声が……。
翔子センパイ。
翔子センパイが助にきてくれた。
「ちがうのよ。
わたしは百子。
翔子さんを待っていたの。
翔子さんに会いに来て、校門のところにいたの」
そこで……ゆっくりと菜々美は現実にもどった。
文鎮や墨、筆が路上に投げ出されていた。
翔子によく似た女の子が散らばった用具をかき集めていた。
「よかった。
危ないところだった。
害意をボッテリと含んだ靄を吸いこんだのよ。
人の目には見えないけど」
校門を出た時になにか確かにわたしは感じた。
さっと顔をなでられたように感じた。
「信子は。カレンは……」
百子からは応えはもどってこない。
「へたに動かないほうがいい。
まだ危険は去ったわけではないから」
ふたりは校門までもどった。
そうだ、翔子センパイに携帯しなければ。
「おまたせ」
携帯を開き耳にあてた。
声は携帯の外から聞こえてきた。
翔子がたほほえんでいた。
「百子さんが、助けてくれたのね」
「百子でいいわよ。それより狙われているわよ。あなたの学校!!!」
プチしていただければ作者の励みになります。
「閉じ込められてしまった」
周囲の沈黙が怖かった。
どこにも逃げられないような閉塞感。
「ダイジョウブですか」
遠くで声が……。
翔子センパイ。
翔子センパイが助にきてくれた。
「ちがうのよ。
わたしは百子。
翔子さんを待っていたの。
翔子さんに会いに来て、校門のところにいたの」
そこで……ゆっくりと菜々美は現実にもどった。
文鎮や墨、筆が路上に投げ出されていた。
翔子によく似た女の子が散らばった用具をかき集めていた。
「よかった。
危ないところだった。
害意をボッテリと含んだ靄を吸いこんだのよ。
人の目には見えないけど」
校門を出た時になにか確かにわたしは感じた。
さっと顔をなでられたように感じた。
「信子は。カレンは……」
百子からは応えはもどってこない。
「へたに動かないほうがいい。
まだ危険は去ったわけではないから」
ふたりは校門までもどった。
そうだ、翔子センパイに携帯しなければ。
「おまたせ」
携帯を開き耳にあてた。
声は携帯の外から聞こえてきた。
翔子がたほほえんでいた。
「百子さんが、助けてくれたのね」
「百子でいいわよ。それより狙われているわよ。あなたの学校!!!」
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