5
仲間のクノイチとはわかれてしまった。
みんなそれぞれの敵を追っているのだろう。
百子さんは、麻衣さんはいまどんな敵とたたかっているのだろうか。
霧雨もあがった。いや、百々異能部隊長が突入を指令した。
あのときはすでに、青空がみえていた。
わたしはなにをかんがえているのだろうか……?
……Vを追いかけているのに。
アイツの姿を見失わないように。
アイツの後姿に意識を集中するのよ。
でも隊長、かっこいい。わたしも大人になったら入隊したい。
なにか特別な能力がないとだめらしいけど……。
わたしになにかあればいいのに。クノイチの劣等生。オチコボレ。
水溜りはのこっている。空はすんでいる。風が冷たい。
アイツ、何処まで逃げる気だ。
信濃街の慶応病院は過ぎた。
直に、青山一丁目のホンダビルが見えてくるはずだ。
わたしバイクおりたほうがいいみたい。
アイツ、もう走っていない。
のんびりとパーカーのフードをかぶって、顔は隠しているが歩道を歩いている。
わたしがつけているのはわかっている。
わかっているはずなのに……でもあいかわらず吸血鬼WALKING。
めくらましにあったみたい。のんびりと歩いているようだが、速い。
ときどき姿が消える。
なんてヤツなの。
青山墓地。
危険地帯。
翔子さんと百子さんがこの地下で危険なめに会っている。
甲賀のタカさんに救われた。
タカさんの調べ上げた情報はわたしたちの携帯に記録されている。
リツパだったよ。タカさん。
「娘なにをぼそぼそかんがえている。おれの餌になれ」
バイクをすててつけてきたきた。
ひっそりとつけてきたはずなのに。
やはり……Vには、わかってしまっていた。
男がフードをはねのけた。
なんて醜いの。
茶色の渦をまいているような肌。
「おれがたべてやる」
不気味な説得するような声。
十字手裏剣を胸元をねらって投げこむ。
当たった。
でも深くくいこまない。
アクセサリーみたいに手裏剣がアイツの胸元で揺れている。
小太刀をぬいた。斬りつけた。
「おおこわい。こわい。峰が、銀になっている。よく工夫したな」
ぜんぜん戦にならない。
わたしの技では歯がたたない。
「娘、名前はなんという。さいごに名前をきいておいてやる」
わたしに名のるほどの名前があったろうか。
でも……仲間とVを追いかけて、Vを倒そうとしてここまで生きてきた。
それで……いではないか。
あとは……百子さんたちがなんとかしてくれる。
戦いつづけ。かならず敵は倒してくれる。
……みなさん、みんな、いっしょに戦えてうれしかった。
いままでありがとう……。
わたしは……伊賀のクノイチ。
下忍に名前なんかない。
なのるほどの名前はない。
それでいいではないか……。
今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
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仲間のクノイチとはわかれてしまった。
みんなそれぞれの敵を追っているのだろう。
百子さんは、麻衣さんはいまどんな敵とたたかっているのだろうか。
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あのときはすでに、青空がみえていた。
わたしはなにをかんがえているのだろうか……?
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アイツの姿を見失わないように。
アイツの後姿に意識を集中するのよ。
でも隊長、かっこいい。わたしも大人になったら入隊したい。
なにか特別な能力がないとだめらしいけど……。
わたしになにかあればいいのに。クノイチの劣等生。オチコボレ。
水溜りはのこっている。空はすんでいる。風が冷たい。
アイツ、何処まで逃げる気だ。
信濃街の慶応病院は過ぎた。
直に、青山一丁目のホンダビルが見えてくるはずだ。
わたしバイクおりたほうがいいみたい。
アイツ、もう走っていない。
のんびりとパーカーのフードをかぶって、顔は隠しているが歩道を歩いている。
わたしがつけているのはわかっている。
わかっているはずなのに……でもあいかわらず吸血鬼WALKING。
めくらましにあったみたい。のんびりと歩いているようだが、速い。
ときどき姿が消える。
なんてヤツなの。
青山墓地。
危険地帯。
翔子さんと百子さんがこの地下で危険なめに会っている。
甲賀のタカさんに救われた。
タカさんの調べ上げた情報はわたしたちの携帯に記録されている。
リツパだったよ。タカさん。
「娘なにをぼそぼそかんがえている。おれの餌になれ」
バイクをすててつけてきたきた。
ひっそりとつけてきたはずなのに。
やはり……Vには、わかってしまっていた。
男がフードをはねのけた。
なんて醜いの。
茶色の渦をまいているような肌。
「おれがたべてやる」
不気味な説得するような声。
十字手裏剣を胸元をねらって投げこむ。
当たった。
でも深くくいこまない。
アクセサリーみたいに手裏剣がアイツの胸元で揺れている。
小太刀をぬいた。斬りつけた。
「おおこわい。こわい。峰が、銀になっている。よく工夫したな」
ぜんぜん戦にならない。
わたしの技では歯がたたない。
「娘、名前はなんという。さいごに名前をきいておいてやる」
わたしに名のるほどの名前があったろうか。
でも……仲間とVを追いかけて、Vを倒そうとしてここまで生きてきた。
それで……いではないか。
あとは……百子さんたちがなんとかしてくれる。
戦いつづけ。かならず敵は倒してくれる。
……みなさん、みんな、いっしょに戦えてうれしかった。
いままでありがとう……。
わたしは……伊賀のクノイチ。
下忍に名前なんかない。
なのるほどの名前はない。
それでいいではないか……。
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