16
クノイチガールズは3人で組んでVと戦っている。
3×4=12名。これでひと班。班が四組あっまって、クノイチ48名のチームだ。
そのチームリーダーが百子。
もっとも臨戦態勢によっては一人でも戦わなければならない。
墓石に顎をのせ、左手で墓石をだいて、右手で仲間に最後のメールを打った小太郎。
壮烈な討ち死にをしたコタ。コタ班の班長だった。
戦火のなかからクミを救い出したルイ。ルイ班の班長だった。
ninjyaの修業で体をしぼりこんでいる。
美しい体型のガールズだ。新体操のような体さばきをみせて戦っている。
陰惨な戦いに花を添えている。
そして、たびかさなるVとの戦いで学んだ。
十字手裏剣よりもミイマ特製のバラ手裏剣のほうが効果がある。
さらに野州は鹿沼産の皐月――刺し木を矢尻とした半弓で射る。
クノイチの武器は日々進化している。とはいっても、手工業的武器だ。
Vが麻衣に鉤爪ををつきだした。
麻衣は鉄鉤爪で受けた。
爪には爪を。
そうおもって装備した忍者の暗器だ。
隠し武器がVのナイフのような爪と触れ合って火花をちらした。
チャリンという音がした。麻衣は宙に跳んだ。
回転まわしげりをくりだしながらVの眼に鉄鉤爪の突きをかませた。
「鉤爪はあんたらだけの武具じゃないのよ」
「ああ、おれの眼が、眼が」
「あんたらなんか、めじやないよ」
双眸から青い血をながすVに矢が突きたった。
Vがハリネズミとなった。
青い塊となった。吐き気をもよおすような臭いをたてた。消えていく。
「ハジメ。ジロウ。なに日和(ひお)っている。はやく戦え」
「やだね。こんなきれいなお姉さんたちとは戦えないよ」
「バカカ!! ほざいていろ」
ミイマは悲しみながらもVを斬る。
元は同じ堕天使。Vはあいかわらず血を吸い、ルシファーに盲従しているというだけだ。
その二つさえなければ……なんとか人間と共存できるものを。――残念だ。
ガツとVの骨を断つ。
手ごたえには悲しみがともなっていた。
悔しい。同族の争いだ。
GGの無念を晴らしているという思いもある。
複雑な心境だ。
そこに隙ができた。「ミイマ!! 後ろ」
百子が遠くで叫んだ。
あのひときは巨体のVがミイマの喉に腕をかけた。
小柄なミイマは宙に持ち上げられた。
「止めろ!! ボス」
ハジメが巨体にとび蹴り。
バンとはじき返された。鉄パンでできているような体だ。
腕を巨体のVがふった。
ミイマは投げ飛ばされた。
瞬間鬼切丸が流星のようにVの喉にすいこまれていった。
ミイマは崩落現場からつきでていた鉄骨のうえに落ちた。
「ミイマ」
何人かそれを目撃した者たちが悲鳴をあげた。
「心配しないで。わたしは死なない。死ねない体だから。でもこのままGGに会いにいってもいいかな」
ミイマは赤い血をながしていた。
眼から涙。
痛い、苦しい。
でも、ミイマの涙はGGを想ってのものだ。
今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
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3×4=12名。これでひと班。班が四組あっまって、クノイチ48名のチームだ。
そのチームリーダーが百子。
もっとも臨戦態勢によっては一人でも戦わなければならない。
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壮烈な討ち死にをしたコタ。コタ班の班長だった。
戦火のなかからクミを救い出したルイ。ルイ班の班長だった。
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美しい体型のガールズだ。新体操のような体さばきをみせて戦っている。
陰惨な戦いに花を添えている。
そして、たびかさなるVとの戦いで学んだ。
十字手裏剣よりもミイマ特製のバラ手裏剣のほうが効果がある。
さらに野州は鹿沼産の皐月――刺し木を矢尻とした半弓で射る。
クノイチの武器は日々進化している。とはいっても、手工業的武器だ。
Vが麻衣に鉤爪ををつきだした。
麻衣は鉄鉤爪で受けた。
爪には爪を。
そうおもって装備した忍者の暗器だ。
隠し武器がVのナイフのような爪と触れ合って火花をちらした。
チャリンという音がした。麻衣は宙に跳んだ。
回転まわしげりをくりだしながらVの眼に鉄鉤爪の突きをかませた。
「鉤爪はあんたらだけの武具じゃないのよ」
「ああ、おれの眼が、眼が」
「あんたらなんか、めじやないよ」
双眸から青い血をながすVに矢が突きたった。
Vがハリネズミとなった。
青い塊となった。吐き気をもよおすような臭いをたてた。消えていく。
「ハジメ。ジロウ。なに日和(ひお)っている。はやく戦え」
「やだね。こんなきれいなお姉さんたちとは戦えないよ」
「バカカ!! ほざいていろ」
ミイマは悲しみながらもVを斬る。
元は同じ堕天使。Vはあいかわらず血を吸い、ルシファーに盲従しているというだけだ。
その二つさえなければ……なんとか人間と共存できるものを。――残念だ。
ガツとVの骨を断つ。
手ごたえには悲しみがともなっていた。
悔しい。同族の争いだ。
GGの無念を晴らしているという思いもある。
複雑な心境だ。
そこに隙ができた。「ミイマ!! 後ろ」
百子が遠くで叫んだ。
あのひときは巨体のVがミイマの喉に腕をかけた。
小柄なミイマは宙に持ち上げられた。
「止めろ!! ボス」
ハジメが巨体にとび蹴り。
バンとはじき返された。鉄パンでできているような体だ。
腕を巨体のVがふった。
ミイマは投げ飛ばされた。
瞬間鬼切丸が流星のようにVの喉にすいこまれていった。
ミイマは崩落現場からつきでていた鉄骨のうえに落ちた。
「ミイマ」
何人かそれを目撃した者たちが悲鳴をあげた。
「心配しないで。わたしは死なない。死ねない体だから。でもこのままGGに会いにいってもいいかな」
ミイマは赤い血をながしていた。
眼から涙。
痛い、苦しい。
でも、ミイマの涙はGGを想ってのものだ。
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