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「オネエ、タクシーが消えてる!!」
駐車場にならぶ車の中に、タクシーは一台もなかった。
「動いている。平和の森公園のほうに移動している」
美香がアンデイのコートに忍ばせた。
GPS機能を香世が携帯で確認している。
「誘われているのよ、オネエ。いくことないわ。もどってクリスマスケーキでも食べよう」
「早く食べちゃアないとね」
おもわずあいづちをうった。
そういうことではない、でしょう。
声にださないでいった。
「羽田の国際線到着ロビーにいけ。そこにバンパイアがやってくる」
確かに啓示はうけた。
だが、それだけだった。
べつに戦えとか、消去しなさいとか命令されたわけではない。
ことのなりいきで、戦った。
「まちわびたぞ」
太いイチョウの木の陰からアンデイが現われた。
「わたしも、まっていた。なぜ、息子のアンデイに刀を向けるの」
スレンダーな金髪美人だ。
ケツ顎のタラコ唇、ではなかった。
ラバースーツで偽装していたのか?
柳生家から先祖が譲り受けた名刀「浮船」の小太刀を美香はかまえた。
「美香。まちなさい。話しあってからでも戦える」
とアンデイの母。
「なんのための……ご来日ですか」
と香世がいう。
「ぼくは、東都大学の留学生。日米の比較文学論を卒論に選んでの来日です」
いがいな返事が戻ってきた。
香世の携帯がなっている。
「オネエ!!! 吸血鬼の集団が浜松町に現われた。羽田から到着した」
香世の仲間からの緊急連絡だった。
「アイツラだ。ぼくといしょに来日したロックスターたちだ」
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スレンダーな金髪美人だ。
ケツ顎のタラコ唇、ではなかった。
ラバースーツで偽装していたのか?
柳生家から先祖が譲り受けた名刀「浮船」の小太刀を美香はかまえた。
「美香。まちなさい。話しあってからでも戦える」
とアンデイの母。
「なんのための……ご来日ですか」
と香世がいう。
「ぼくは、東都大学の留学生。日米の比較文学論を卒論に選んでの来日です」
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「オネエ!!! 吸血鬼の集団が浜松町に現われた。羽田から到着した」
香世の仲間からの緊急連絡だった。
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