part2 パパラッチを探せ 栃木芙蓉高校文芸部(小説)
10
「わたしわからない。
なにそれ? わたしに分かるように説明して」
「ドラキュラ―。吸血鬼のこと」
「鬼ね。吸血鬼。それならわかる」
「それで奥本くんの誘拐と、吸血鬼はどうつながる」
黒田がきく。
「番長が下野高の影番に襲われたのが始まりです」
「宇都宮の愚連隊がどうして栃木に出張ったのだろう」
「それのレンチュウが写真に映らなかさったので。
不審におもって撮影現場にもどった奥本が。
いなくなったのです」
「だいたいのことはわかった。
警察にも捜査をたのもう」
「奥本くんの家族に相談しないと」
「それは心配いらない。
非公式に、つまり、所轄ではなく県警に友だちがいるから」
宇都宮でもこの春から原因不明の失踪人がふえている。
案外これは誘拐されたのかもしれない。
犯人からなにも要求の連絡がないから失踪人と断定されている。
誘拐だとするとたいへんなことだ。
探偵の黒田はDマークの駐車場にふたりを導きながら私見を話す。
「だつたら……こうかんがえたらどうかしら。
吸血鬼が補食している。
ひとを捕まえて血を吸っている。
ひとを捕まえてたべている。
だからわたしが目覚めたのだ。
そうよ……ぜったいにひとに害意をもった吸血鬼は許せない」
三人は釜川が田川に流れ込む地点にある。
駐車場の独立したビルの裏にたどり着いた。
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one bite please 一噛みして。おねがい。
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「わたしわからない。
なにそれ? わたしに分かるように説明して」
「ドラキュラ―。吸血鬼のこと」
「鬼ね。吸血鬼。それならわかる」
「それで奥本くんの誘拐と、吸血鬼はどうつながる」
黒田がきく。
「番長が下野高の影番に襲われたのが始まりです」
「宇都宮の愚連隊がどうして栃木に出張ったのだろう」
「それのレンチュウが写真に映らなかさったので。
不審におもって撮影現場にもどった奥本が。
いなくなったのです」
「だいたいのことはわかった。
警察にも捜査をたのもう」
「奥本くんの家族に相談しないと」
「それは心配いらない。
非公式に、つまり、所轄ではなく県警に友だちがいるから」
宇都宮でもこの春から原因不明の失踪人がふえている。
案外これは誘拐されたのかもしれない。
犯人からなにも要求の連絡がないから失踪人と断定されている。
誘拐だとするとたいへんなことだ。
探偵の黒田はDマークの駐車場にふたりを導きながら私見を話す。
「だつたら……こうかんがえたらどうかしら。
吸血鬼が補食している。
ひとを捕まえて血を吸っている。
ひとを捕まえてたべている。
だからわたしが目覚めたのだ。
そうよ……ぜったいにひとに害意をもった吸血鬼は許せない」
三人は釜川が田川に流れ込む地点にある。
駐車場の独立したビルの裏にたどり着いた。
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