「しっかりしろ」
ミツオは動かなくなったエリーに駆け寄る。力一杯ゆすっても、エリーには何の反応もなかった。
奥の扉が開き、多数の手下と共に、ある人物が現れた。
「次に会った時には、命はないと忠告したはずだ」
「遠山」
彫刻刀で彫ったような粘着質の目をミツオ達に向けている。
遠山の姿を確認した権堂は、遠山達に歩み寄り、頭を下げた。遠山はねぎらうように権堂に顎で挨拶を返した。そして懐から封筒を取り出し権堂に渡す。封筒を大事そうに受け取った権堂は、感謝の言葉を残して部屋から出て行った。
「あいつはお前達をおびきだす囮だけの役目だ。プログラムは俺が書いた。あいつには会社の看板を利用して全世界に、俺の悪巧みをばらまいてもらったというわけだ」
「エリーは誰が……」
「あの大家の息子だよ。俺たちの企みを察知したあいつがどうやら忍び込ましたらしい。今エリーが読み込んだのは、俺のプログラム実行阻止コードではない。エリー自身のアンインストールコードだ」
無駄話はおしまいだというように遠山は手下に目で合図する。
複数の銃口がミツオに向く。
ミツオは動かなくなったエリーに駆け寄る。力一杯ゆすっても、エリーには何の反応もなかった。
奥の扉が開き、多数の手下と共に、ある人物が現れた。
「次に会った時には、命はないと忠告したはずだ」
「遠山」
彫刻刀で彫ったような粘着質の目をミツオ達に向けている。
遠山の姿を確認した権堂は、遠山達に歩み寄り、頭を下げた。遠山はねぎらうように権堂に顎で挨拶を返した。そして懐から封筒を取り出し権堂に渡す。封筒を大事そうに受け取った権堂は、感謝の言葉を残して部屋から出て行った。
「あいつはお前達をおびきだす囮だけの役目だ。プログラムは俺が書いた。あいつには会社の看板を利用して全世界に、俺の悪巧みをばらまいてもらったというわけだ」
「エリーは誰が……」
「あの大家の息子だよ。俺たちの企みを察知したあいつがどうやら忍び込ましたらしい。今エリーが読み込んだのは、俺のプログラム実行阻止コードではない。エリー自身のアンインストールコードだ」
無駄話はおしまいだというように遠山は手下に目で合図する。
複数の銃口がミツオに向く。