日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(160)「象は(すべての象について、)」は「主題」である?

2019-04-06 18:01:25 | 「は」と「が」

-「この記事(160)」は書き直します。―
(01)
(a)象は鼻長い。
といふのであれば、
(a)象の鼻以外は、長いのか、長くないのかが、分からない。
然るに、
(02)
(b)象は鼻長い。
といふのであれば、
(b)象は、鼻以外は長くない
然るに、
(03)
(b)象は鼻長い。
といふのであれば、当然、
(a)象は鼻長い。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
(b)象は鼻長い。
といふ「日本語」は、
(c)象は鼻長い。象は鼻以外は長くない
といふ「意味」である。
然るに、
(05)
(b)
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→ ~長z)} A
1 (2)   象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→ ~長z)  1UE
 3(3)   象a                           A
13(4)      ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→ ~長z)  23MPP
13(5)      ∃y(鼻ya&長y)                4&E
1 (6)   象a→∃y(鼻ya&長y)                35CP
1 (7)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}               6UI
13(8)                 ∀z(~鼻za→ ~長z)  4&E
13(9)                    ~鼻ca→ ~長c   8UE
13(ア)                   ~~鼻ca∨ ~長c   9含意の定義
13(イ)                     鼻ca∨ ~長c   アDN
13(ウ)                  ~~(鼻ca∨ ~長c)  イDN
13(エ)                  ~(~鼻ca&~~長c)  ウ、ド・モルガンの法則
13(オ)                  ~(~鼻ca&  長c)  エDN
13(カ)                ∀z~(~鼻za&  長z)  オUI
13(キ)                ~∃z(~鼻za&  長z)  カ量化子の関係
1 (ケ)             象a→~∃z(~鼻za&  長z)  3キCP
1 (コ)          ∀x{象x→~∃z(~鼻zx&  長z)} ケUI
1 (サ)∀x{象x→ ∃y( 鼻yx&長y)}&
     ∀x{象x→~∃z(~鼻zx&長z)}             7コ&I
1 (〃)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長い。}&
     すべてのxについて{xが象であるならば、あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
(c)
1 (1)∀x{象x→ ∃y( 鼻yx& 長y)}&
     ∀x{象x→~∃z(~鼻zx& 長z)}            A
1 (2)∀x{象x→ ∃y( 鼻yx& 長y)}            1&E
1 (3)   象a→ ∃y( 鼻ya& 長y)             2UE
 4(4)   象a                           A
14(5)       ∃y( 鼻ya& 長y)             34MPP
1 (6)∀x{象x→~∃z(~鼻zx& 長z)}            1&E
1 (7)   象a→~∃z(~鼻za& 長z)             4UE
14(8)      ~∃z(~鼻za& 長z)             47MPP
14(9)      ∀z~(~鼻za& 長z)             8量化子の関係
14(ア)        ~(~鼻ca& 長c)             9UI
14(イ)         ~~鼻ca∨~長c              ア、ド・モルガンの法則
14(ウ)          ~鼻ca→~長c              イ含意の定義
14(エ)       ∀z(~鼻ca→~長c)             ウUI
14(オ)      ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻ca→ ~長c)  5エ&I
1 (カ)   象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻ca→ ~長c)  4オCP
1 (キ)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→ ~長z)} カCP
1 (〃)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない。}
従って、
(05)により、
(06)
(b)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y) &      ~∃z(~鼻zx&長z)}
(c)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}&∀x{象x→~∃z(~鼻zx&長z)}
に於いて、
(b)ならば(c)であり、
(c)ならば(b)である。
従って、
(05)(06)により、
(07)
(b)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、                     あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
(c)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長い。}すべてのxについて{xが象であるならば、あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
に於いて、
(b)ならば(c)であり、
(c)ならば(b)である。
従って、
(07)により、
(08)
(b)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、                     あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
(c)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長い。}すべてのxについて{xが象であるならば、あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
に於いて、
(b)=(c) である。
然るに、
(04)により、
(09)
(b)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
といふことは、要するに、
(b)象は鼻長い。
といふことである。
従って、
(04)(08)(09)により、
(10)
(b)象は鼻長い           =すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
(c)象は鼻は長い&象は鼻以外は長くない=すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長い。}すべてのxについて{xが象であるならば、あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
に於いて、
(b)=(c) である。
然るに、
(10)により、
(11)
(b)象は・・・・・        =すべてのxについて、xが象であるならば、・・・・・。
(c)象は・・・・・&象は・・・・・=すべてのxについて、xが象であるならば、・・・・・。&すべてのxについて、xが象であるならば、・・・・・。
といふ風に、「見なす」ことが、出来る。
従って、
(11)により、
(12)
「象は」=「すべてのxについて、xが象であるならば、」
といふ風に、「見なす」ことが、出来る。
従って、
(05)(12)により、
(13)
「象は」=「∀x{象x→」=「すべてのxについて、xが象であるならば、」
といふ風に、「見なす」ことが、出来る。
然るに、
(14)
近年になって言語学や外国語としての日本語文法の分野では「主題」(あるいは「題目」)をマークするものとして「」を捉えることが常識となっている。
(金谷武洋、日本語に主語はいらない、2002年、101頁)
従って、
(01)~(14)により、
(15)
(b)象は鼻が長い=
(b)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx&長z)}=
(b)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
に於いて、
「主題」=「象」=「∀x{象x→」=「すべてのxについて、xが象であるならば、」
といふ風に、「見なす」ことが、出来る。
然るに、
(16)
「すべてのxについて、xが象であるならば、」
といふことは、
「すべての象について、」
といふことに、他ならない。
従って、
(15)(16)により、
(17)
(b)象は鼻が長い=
(b)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx&長z)}=
(b)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
に於いて、
「題目」=「象」=「∀x」=「すべての象について、」
といふ風に、「見なす」ことが、出来る。
然るに、
(17)により、
(18)
(b)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx&長z)}=
(b)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
に於いて、
「∀x(すべての象について)」は、「文頭」にあって、「文末」まで、「掛かってゐる」。
従って、
(17)(18)により、
(19)
(b)象、鼻が長い=
(b)象{鼻が長い}。
に於いて、
「象主題)」は、「文頭」にあって、「文末」まで、「掛かってゐる」。