-「この記事(160)」は書き直します。―
(01)
(a)象は鼻は長い。
といふのであれば、
(a)象の鼻以外は、長いのか、長くないのかが、分からない。
然るに、
(02)
(b)象は鼻が長い。
といふのであれば、
(b)象は、鼻以外は長くない。
然るに、
(03)
(b)象は鼻が長い。
といふのであれば、当然、
(a)象は鼻は長い。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
(b)象は鼻が長い。
といふ「日本語」は、
(c)象は鼻は長い。象は鼻以外は長くない。
といふ「意味」である。
然るに、
(05)
(b)
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→ ~長z)} A
1 (2) 象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→ ~長z) 1UE
3(3) 象a A
13(4) ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→ ~長z) 23MPP
13(5) ∃y(鼻ya&長y) 4&E
1 (6) 象a→∃y(鼻ya&長y) 35CP
1 (7)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)} 6UI
13(8) ∀z(~鼻za→ ~長z) 4&E
13(9) ~鼻ca→ ~長c 8UE
13(ア) ~~鼻ca∨ ~長c 9含意の定義
13(イ) 鼻ca∨ ~長c アDN
13(ウ) ~~(鼻ca∨ ~長c) イDN
13(エ) ~(~鼻ca&~~長c) ウ、ド・モルガンの法則
13(オ) ~(~鼻ca& 長c) エDN
13(カ) ∀z~(~鼻za& 長z) オUI
13(キ) ~∃z(~鼻za& 長z) カ量化子の関係
1 (ケ) 象a→~∃z(~鼻za& 長z) 3キCP
1 (コ) ∀x{象x→~∃z(~鼻zx& 長z)} ケUI
1 (サ)∀x{象x→ ∃y( 鼻yx&長y)}&
∀x{象x→~∃z(~鼻zx&長z)} 7コ&I
1 (〃)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長い。}&
すべてのxについて{xが象であるならば、あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
(c)
1 (1)∀x{象x→ ∃y( 鼻yx& 長y)}&
∀x{象x→~∃z(~鼻zx& 長z)} A
1 (2)∀x{象x→ ∃y( 鼻yx& 長y)} 1&E
1 (3) 象a→ ∃y( 鼻ya& 長y) 2UE
4(4) 象a A
14(5) ∃y( 鼻ya& 長y) 34MPP
1 (6)∀x{象x→~∃z(~鼻zx& 長z)} 1&E
1 (7) 象a→~∃z(~鼻za& 長z) 4UE
14(8) ~∃z(~鼻za& 長z) 47MPP
14(9) ∀z~(~鼻za& 長z) 8量化子の関係
14(ア) ~(~鼻ca& 長c) 9UI
14(イ) ~~鼻ca∨~長c ア、ド・モルガンの法則
14(ウ) ~鼻ca→~長c イ含意の定義
14(エ) ∀z(~鼻ca→~長c) ウUI
14(オ) ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻ca→ ~長c) 5エ&I
1 (カ) 象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻ca→ ~長c) 4オCP
1 (キ)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→ ~長z)} カCP
1 (〃)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない。}
従って、
(05)により、
(06)
(b)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y) & ~∃z(~鼻zx&長z)}
(c)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}&∀x{象x→~∃z(~鼻zx&長z)}
に於いて、
(b)ならば(c)であり、
(c)ならば(b)である。
従って、
(05)(06)により、
(07)
(b)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、 あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
(c)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長い。}すべてのxについて{xが象であるならば、あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
に於いて、
(b)ならば(c)であり、
(c)ならば(b)である。
従って、
(07)により、
(08)
(b)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、 あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
(c)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長い。}すべてのxについて{xが象であるならば、あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
に於いて、
(b)=(c) である。
然るに、
(04)により、
(09)
(b)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
といふことは、要するに、
(b)象は鼻が長い。
といふことである。
従って、
(04)(08)(09)により、
(10)
(b)象は鼻が長い =すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
(c)象は鼻は長い&象は鼻以外は長くない=すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長い。}すべてのxについて{xが象であるならば、あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
に於いて、
(b)=(c) である。
然るに、
(10)により、
(11)
(b)象は・・・・・ =すべてのxについて、xが象であるならば、・・・・・。
(c)象は・・・・・&象は・・・・・=すべてのxについて、xが象であるならば、・・・・・。&すべてのxについて、xが象であるならば、・・・・・。
といふ風に、「見なす」ことが、出来る。
従って、
(11)により、
(12)
「象は」=「すべてのxについて、xが象であるならば、」
といふ風に、「見なす」ことが、出来る。
従って、
(05)(12)により、
(13)
「象は」=「∀x{象x→」=「すべてのxについて、xが象であるならば、」
といふ風に、「見なす」ことが、出来る。
然るに、
(14)
近年になって言語学や外国語としての日本語文法の分野では「主題」(あるいは「題目」)をマークするものとして「は」を捉えることが常識となっている。
(金谷武洋、日本語に主語はいらない、2002年、101頁)
従って、
(01)~(14)により、
(15)
(b)象は鼻が長い=
(b)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx&長z)}=
(b)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
に於いて、
「主題」=「象は」=「∀x{象x→」=「すべてのxについて、xが象であるならば、」
といふ風に、「見なす」ことが、出来る。
然るに、
(16)
「すべてのxについて、xが象であるならば、」
といふことは、
「すべての象について、」
といふことに、他ならない。
従って、
(15)(16)により、
(17)
(b)象は鼻が長い=
(b)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx&長z)}=
(b)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
に於いて、
「題目」=「象は」=「∀x」=「すべての象について、」
といふ風に、「見なす」ことが、出来る。
然るに、
(17)により、
(18)
(b)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx&長z)}=
(b)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、あるzがxの鼻ではなくて、長い。といふことはない。}
に於いて、
「∀x(すべての象について)」は、「文頭」にあって、「文末」まで、「掛かってゐる」。
従って、
(17)(18)により、
(19)
(b)象は、鼻が長い=
(b)象は{鼻が長い}。
に於いて、
「象は(主題)」は、「文頭」にあって、「文末」まで、「掛かってゐる」。