日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(916)「ド・モルガンの法則」と「象は動物である」の「否定」の「述語論理」。

2021-06-06 15:16:55 | 論理

(01)
(ⅰ)
1   (1)   P& Q   A
 2  (2)  ~P∨~Q   A
  3 (3)  ~P      A
1   (4)   P      1&E
1 3 (5)  ~P&P    34&I
  3 (6) ~(P& Q)  13RAA
   7(7)     ~Q   A
1   (8)      Q   1&E
1  7(9)   ~Q&Q   78&I
   7(ア) ~(P& Q)  19RAA
 2  (イ) ~(P& Q)  2367ア∨E
12  (ウ)  (P& Q)&
        ~(P& Q)  1イ&I
1   (エ)~(~P∨~Q)  2ウRAA
(ⅱ)
1   (1) ~(~P∨~Q)  A
  2 (2)   ~P      A
  2 (3)   ~P∨~Q   2∨I
1 2 (4) ~(~P∨~Q)&
         (~P∨~Q)  13&I
1   (5)  ~~P      24RAA
1   (6)    P      5DN
   7(7)      ~Q   A
   7(8)   ~P∨~Q   7∨I
1  7(9) ~(~P∨~Q)&
         (~P∨~Q)  18&I
1   (ア)     ~~Q   79RAA
1   (イ)       Q   アDN
1   (ウ)    P& Q   6イ&I
(02)
(ⅲ)
1     (1)  P&  Q& R   A
 2    (2) ~P∨ ~Q∨~R   A
 2    (3) ~P∨(~Q∨~R)  2結合法則
  4   (4) ~P          A
1     (5)  P          1&E
1 4   (6) ~P&P        45&I
  4   (7)~( P& Q& R)  16RAA
   8  (8)    (~Q∨~R)  A
    9 (9)     ~Q      A
1     (ア)      Q      1&E
1   9 (イ)     ~Q&Q    9ア&I
    9 (ウ)~( P& Q &R)  19RAA
     エ(エ)        ~R   A
1     (オ)         R   1&E
1    エ(カ)      ~R&R   エオ&I
     エ(キ)~( P& Q& R)  1カRAA
   8  (ク)~( P& Q& R)  89ウエキ∨E
 2    (ケ)~( P& Q& R)  3478ク∨E
12    (コ) ( P& Q& R)&
         ~( P& Q& R)  1ケ&I
1     (サ)~(~P∨~Q∨~R)  2コRAA
(ⅳ)
1    (1) ~(~P∨~Q∨~R)  A
  2  (2)   ~P         A
  2  (3)   ~P∨~Q      2∨I
  2  (4)   ~P∨~Q∨~R   3∨I
1 2  (5) ~(~P∨~Q∨~R)&
          (~P∨~Q∨~R)  14&I
1    (6)  ~~P         25RAA
1    (7)    P         6DN
   8 (8)      ~Q      A
   8 (9)   ~P∨~Q      7∨I
   8 (ア)   ~P∨~Q∨~R   8∨I
1  8 (イ) ~(~P∨~Q∨~R)&
          (~P∨~Q∨~R)  1ア&I
1    (ウ)     ~~Q      8RAA
1    (エ)       Q      ウDN
    オ(オ)         ~R   A
    オ(カ)      ~Q∨~R   オ∨I
    オ(キ)   ~P∨~Q∨~R   カ∨I
1   オ(ク) ~(~P∨~Q∨~R)&
          (~P∨~Q∨~R)  1オ&I
1    (ケ)        ~~R   オケRAA
1    (コ)          R   ケDN
1    (サ)    P& Q      7エ&I
1    (シ)    P& Q& R   コサ&I
従って、
(01)(02)により、
(03)
①    P& Q
② ~(~P∨~Q)
③    P& Q& R
④ ~(~P∨~Q∨~R)
に於いて、
①=② である(ド・モルガンの法則)。
③=④ である(ド・モルガンの法則)。
従って、
(03)により、
(04)
⑤  ~( P& Q)
⑥ ~~(~P∨~Q)
⑦  ~( P& Q& R)
⑧ ~~(~P∨~Q∨~R)
に於いて、
⑤=⑥ である(ド・モルガンの法則)。
⑦=⑧ である(ド・モルガンの法則)。
従って、
(04)により、
(05)
「二重否定律」により、
⑤ ~( P& Q)
⑥  (~P∨~Q)
⑦ ~( P& Q& R)
⑧  (~P∨~Q∨~R)
に於いて、
⑤=⑥ である(ド・モルガンの法則)。
⑦=⑧ である(ド・モルガンの法則)。
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
①    P& Q
② ~(~P∨~Q)
③    P& Q& R
④ ~(~P∨~Q∨~R)
⑤ ~( P& Q)
⑥  (~P∨~Q)
⑦ ~( P& Q& R)
⑧  (~P∨~Q∨~R)
に於いて、
①=② である(ド・モルガンの法則)。
③=④ である(ド・モルガンの法則)。
⑤=⑥ である(ド・モルガンの法則)。
⑦=⑧ である(ド・モルガンの法則)。
然るに、
(07)
(ⅰ)
1  (1) ~(P& Q& R & S) A
1  (2)~{(P& Q& R)& S} 1結合法則
1  (3) ~(P& Q& R)∨~S  2ド・モルガンの法則
 4 (4) ~(P& Q& R)     A
 4 (5)  ~P∨~Q∨~R      4ド・モルガンの法則
 4 (6)  ~P∨~Q∨~R∨ ~S  5∨I
  7(7)            ~S  A
  7(8)  ~P∨~Q∨~R∨ ~S  7∨I
1  (9)  ~P∨~Q∨~R∨ ~S  34678∨E
(ⅱ)
1  (1)  ~P∨~Q∨~R∨ ~S  A
1  (2) (~P∨~Q∨~R)∨~S  1結合法則
 3 (3) (~P∨~Q∨~R)     A
 3 (4) ~(P& Q& R)     3ド・モルガンの法則
 3 (5) ~(P& Q& R)∨~S  4∨I
  6(6)            ~S  A
  6(7) ~(P& Q& R)∨~S  6∨I
1  (8) ~(P& Q& R)∨~S  23567∨E
1  (9)~{(P& Q& R)& S} 8ド・モルガンの法則
1  (ア) ~(P& Q& R & S) 9結合法則
従って、
(07)により、
(08)
① ~(P& Q& R& S)
②  ~P∨~Q∨~R∨~S
に於いて、
①=② である(ド・モルガンの法則)。
従って、
(08)により、
(09)
① ~(P& Q& R& S)
②  ~P∨~Q∨~R∨~S
に於いて、
P=(象a→動物a)
Q=(象b→動物b)
R=(象c→動物c)
S=(象d→動物d)
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
① ~{(象a→動物a)& (象b→動物b)& (象c→動物c)& (象d→動物d)}
②  ~(象a→動物a)∨~(象b→動物b)∨~(象c→動物c)∨~(象d→動物d)
に於いて、
①=② である(ド・モルガンの法則)。
然るに、
(10)
(ⅱ)
1   (1) ~(象a→ 動物a)  A
 2  (2) ~(象a&~動物a)  A
  3 (3)   象a        A
   4(4)      ~動物a   A
  34(5)   象a&~動物a   34&I
 234(6) ~(象a&~動物a)&
         (象a&~動物a)  25&I
 23 (7)     ~~動物a   46RAA
 23 (8)       動物a   7DN
 2  (9)   象a→ 動物a   38CP
12  (ア) ~(象a→ 動物a)&
         (象a→ 動物a)  19&I
1   (イ)~~(象a&~動物a)  29RAA
1   (ウ)   象a&~動物a   イDN
(ⅲ)
1   (1)   象a&~動物a   A
 2  (2)   象a→ 動物a   A
1   (3)   象a        1&E
12  (4)       動物a   23MPP
1   (5)      ~動物a   1&E
12  (6)  動物a&~動物a   45&I
1   (7) ~(象a→ 動物a)  26RAA
従って、
(10)により、
(11)
② ~(象a→ 動物a)
③   象a&~動物a
に於いて、
②=③ である。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
① ~{(象a→ 動物a)& (象b→ 動物b)& (象c→ 動物c)& (象d→ 動物d)}
②  ~(象a→ 動物a)∨~(象b→ 動物b)∨~(象c→ 動物c)∨~(象d→ 動物d)
③   (象a&~動物a)∨ (象b&~動物b)∨ (象c&~動物c)∨ (象d&~動物d)
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(13)
{a、b、c、d}が、{変域}であるとすると、
① ~{(象a→ 動物a)& (象b→ 動物b)& (象c→ 動物c)& (象d→ 動物d)}
②  ~(象a→ 動物a)∨~(象b→ 動物b)∨~(象c→ 動物c)∨~(象d→ 動物d)
③   (象a&~動物a)∨ (象b&~動物b)∨ (象c&~動物c)∨ (象d&~動物d)
といふ「論理式」は、
① ~∀x(象x→動物x)
② ∃x~(象x→動物x)
③ ∃x(象x&~動物x)
といふ「述語論理式」に、「等しい」。
cf.
1 (1)~∀x(象x→動物x) A
1 (2)∃x~(象x→動物x) 1量化子の関係
 3(3)  ~(象a→動物a) A
 3(4) ~(~象a∨動物a) 3含意の定義
 3(5)   象a&~動物a  4ド・モルガンの法則
 3(6)∃x(象x&~動物x) 5EI
1 (7)∃x(象x&~動物x) 136EE
(ⅲ)
1 (1)∃x(象x&~動物x) A
 2(2)   象a&~動物a  A
 2(3) ~(~象a∨動物a) 2ド・モルガンの法則
 2(4)  ~(象a→動物a) 3含意の定義
 2(5)∃x~(象x→動物x) 4EI
1 (6)∃x~(象x→動物x) 125EE
従って、
(12)(13)により、
(14)
「番号」を付け直すと、
① ~∀x(象x→動物x)≡~{(象a→ 動物a)& (象b→ 動物b)& (象c→ 動物c)& (象d→ 動物d)}
② ∃x(象x&~動物x)≡ (象a&~動物a)∨ (象b&~動物b)∨ (象c&~動物c)∨ (象d&~動物d)
といふ「2つの等式」に於いて、
①=② である。
然るに、
(15)
① ~{(象a→ 動物a)&(象b→ 動物b)&(象c→ 動物c)&(象d→ 動物d)}
②   (象a&~動物a)∨(象b&~動物b)∨(象c&~動物c)∨(象d&~動物d)
といふ「論理式」は、
①{(aが象ならば、aは動物であり、)尚且つ(bが象ならば、bは動物であり、)尚且つ(cが象ならば、cは動物であり、)尚且つ(bが象ならば、bは動物であり。)}といふわけではない。
② (aといふ象は動物ではない)か、(bといふ象は動物ではない)か、(cといふ象は動物ではない)か、(dといふ象は動物ではない)。
といふ「意味」である。
然るに、
(16)
{a、b、c、d}が、{変域}であるとすると、
①{(aが象ならば、aは動物であり、)尚且つ(bが象ならば、bは動物であり、)尚且つ(cが象ならば、cは動物であり、)尚且つ(bが象ならば、bは動物であり。)}といふわけではない。
② (aといふ象は動物ではない)か、(bといふ象は動物ではない)か、(cといふ象は動物ではない)か、(dといふ象は動物ではない)。
といふ「日本語」は、
①{すべての象が動物である。}といふわけではない。
② ある象は、動物ではない。
といふ「意味」である。
従って、
(14)(15)(16)により、
(17)
① ~∀x(象x→動物x)≡(すべての象が動物である。)といふわけではない。
② ∃x(象x&~動物x)≡ ある象は、動物ではない。
に於いて、
①=② である。
従って、
(17)により、
(18)
① ~~∀x(象x→動物x)≡(すべての象が動物である。)といふわけではない。ではない。
② ~∃x(象x&~動物x)≡(ある象が、動物ではない。)といふことはない。
に於いて、
①=② である。
従って、
(18)により、
(19)
「二重否定」により、
①  ∀x(象x→ 動物x)≡(すべての象が動物である。)
② ~∃x(象x&~動物x)≡(ある象が、動物ではない。)といふことはない。
に於いて、
①=② である。
従って、
(01)~(19)により、
(20)
(ⅰ)
1       (1)   P&  Q&  R& S   A
 2      (2)  ~P∨ ~Q∨ ~R∨~S   A
 2      (3)  ~P∨ ~Q∨(~R∨~S)  2結合法則
 2      (4)  ~P∨[~Q∨(~R∨~S)] 3結合法則
  5     (5)  ~P              A
1       (6)   P              1&E
1 5     (7)  ~P&P            56&I
  5     (8) ~(P&  Q&  R& S)  17RAA
   9    (9)     [~Q∨(~R∨~S)] A
    ア   (ア)      ~Q          A
1       (イ)       Q          1&E
1   ア   (ウ)      ~Q&Q        アイ&I
    ア   (エ) ~(P&  Q&  R& S)  1ウRAA
     オ  (オ)         (~R∨~S)  A
      カ (カ)          ~R      A
1       (キ)           R      1&E
1     カ (ク)          ~R&R    カキ&I
      カ (ケ) ~(P&  Q&  R& S)  19RAA
       コ(コ)             ~S   A
1       (サ)              S   1&E
1      コ(シ)           ~S&S   コサ&I
       コ(ス) ~(P&  Q&  R& S)  1シRAA
     オ  (セ) ~(P&  Q&  R& S)  オカケコス∨E
   9    (ソ) ~(P&  Q&  R& S)  9アエオセ∨E
 2      (タ) ~(P&  Q&  R& S)  4589ソ∨E
12      (チ)  (P&  Q&  R& S)&
            ~(P&  Q&  R& S)  1タ&I
1       (ツ)~(~P∨ ~Q∨ ~R∨~S)  2チRAA
(ⅱ)
1     (1) ~(~P∨~Q∨~R∨~S)  A
  2   (2)   ~P            A
  2   (3)   ~P∨~Q         2∨I
  2   (4)   ~P∨~Q∨~R      3∨I
  2   (5)   ~P∨~Q∨~R∨~S   4∨I
1 2   (6) ~(~P∨~Q∨~R∨~S)&
           (~P∨~Q∨~R∨~S)  15&I
1     (7)  ~~P            26RAA
1     (8)    P            7DN
   9  (9)      ~Q         A
   9  (ア)   ~P∨~Q         9∨I
   9  (イ)   ~P∨~Q∨~R      ア∨I
   9  (ウ)   ~P∨~Q∨~R∨~S   イ∨I
1  9  (エ) ~(~P∨~Q∨~R∨~S)&
           (~P∨~Q∨~R∨~S)  1ウ&I
1     (オ)     ~~Q         9エRAA
1     (カ)       Q         オDN
    キ (キ)         ~R      A
    キ (ク)         ~R∨~S   キ∨I
    キ (ケ)      ~Q∨~R∨~S   ク∨I
    キ (コ)   ~P∨~Q∨~R∨~S   ケ∨I
1   キ (サ) ~(~P∨~Q∨~R∨~S)&
           (~P∨~Q∨~R∨~S)  1コ&I
1     (シ)        ~~R      キサRAA
1     (ス)          R      シDN
     エ(セ)            ~S   A
     エ(ソ)         ~R∨~S   セ∨I
     エ(タ)      ~Q∨~R∨~S   ソ∨I
     エ(チ)   ~P∨~Q∨~R∨~S   タ∨I
1    エ(ツ) ~(~P∨~Q∨~R∨~S)&
           (~P∨~Q∨~R∨~S)  1チ&I
1     (テ)           ~~S   エツRAA
1     (ト)             S   テDN
1     (ナ)    P& Q         8カ&I
1     (ニ)    P& Q &R      スナ&I
1     (ヌ)    P& Q &R& S   トニ&I
といふ「命題計算(Propositional calculus)」が、「妥当」であるが故に、
①  ∀x(象x→ 動物x)≡(すべての象は動物である。)
② ~∃x(象x&~動物x)≡(ある象が、動物ではない。)といふことはない。
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(20)により、
(21)
「命題計算(Propositional calculus)」が無ければ、
「述語計算(Predicate calculus)」は、成り立たない。