―「昨日(令和03年06月26日)の記事」を書き直します。―
(01)
(ⅰ)
1 (1)(P→R)∨(Q→R) A
2 (2) P&Q A
3 (3) P→R A
2 (4) P 2&E
23 (5) R 34MPP
6(6) Q→R A
2 (7) Q 2&E
2 6(8) R 67MPP
12 (9) R 13568∨E
1 (ア)(P&Q)→R 29CP
(ⅱ)
1 (1) (P&Q)→R A
1 (2)~(P&Q)∨R 1含意の定義
3 (3)~(P&Q) A
3 (4)~P∨~Q 3ド・モルガンの法則
3 (5)~P∨~Q∨R 4∨I
6 (6) R A
6 (7) ~P∨~Q∨R 6∨I
1 (8) ~P∨~Q∨R 13567∨E
1 (9)~P∨(~Q∨R) 3結合法則
ア (ア)~P A
ア (イ)~P∨R ア∨I
ア (ウ) P→R イ含意の定義
ア (エ)(P→R)∨(Q→R) ウ∨I
オ(オ) (~Q∨R) A
オ(カ) Q→R オ含意の定義
オ(キ)(P→R)∨(Q→R) カ∨I
1 (ク)(P→R)∨(Q→R) 2アエオキ∨I
従って、
(01)により、
(02)
①(P→R)∨(Q→R)
②(P&Q)→R
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)
①(P→R)∨(Q→R)
といふ「命題」、すなはち、
①(P&Q)→R
といふ「命題」が「真(本当)」である。
といふことは、
②(P→R)
③ (Q→R)
④(P→R)&(Q→R)
といふ「3通り」が「真(本当)」であり得る。
といふことに、他ならない。
従って、
(03)により、
(04)
①(P&Q)→R
②(P→R)
に於いて、
① である。従って、② である。
といふ「演繹推理」は、「不可」であるが、
① である。従って、② であると、思はれる。
といふ『蓋然的推理』は「不可」ではない。
例へば、
(05)
P=焼酎を飲む。
Q=お湯を飲む。
R=酔ふ。
であるとして、
①(P&Q)→R
②(P )→R
といふ「命題」は、
①(焼酎のお茶割を飲む)ならば酔ふ。
②(焼酎を飲む)ならば酔ふ。
といふ「命題」に相当し、尚且つ、
① は、「真(本当)」であり、
② も、「真(本当)」である。
従って、
(04)(05)により、
(06)
①(P&Q)→R
②(P→R)
に於いて、すなはち、
①(焼酎のお茶割を飲む)ならば酔ふ。
②(焼酎を飲む)ならば酔ふ。
に於いて、
① である。従って、② であると、思はれる。
といふ『蓋然的推理』は「不可」ではない。
然るに、
(07)
①(焼酎のお茶割を飲む)ならば酔ふ。
②(焼酎を飲む)ならば酔ふ。
といふことは、
①(焼酎のお茶割を飲む)ならば酔ふ。
②(焼酎を飲むが、お茶を飲まない)としても酔ふ。
といふことに、他ならない。
然るに、
(08)
①(焼酎のお茶割を飲む)ならば酔ふ。
②(焼酎を飲むが、お茶を飲まない)としても酔ふ。
といふことは、
①(P& Q)→R
②(P&~Q)→R
といふことに、他ならない。
従って、
(06)(07)(08)により、
(09)
①(P& Q)→R
②(P&~Q)→R
に於いて、
① である。従って、② であると、思はれる。
といふ『蓋然的推理』は「不可」ではない。
然るに、
(10)
(ⅲ)
1 (1)(P&Q)⇔R A
1 (2)(P&Q)→R&
R→(P&Q) 1Df.⇔
1 (3)(P&Q)→R 2&E
1 (4) R→(P&Q) 2&E
5 (5) ~P∨~Q A
5 (6) ~(P&Q) 5ド・モルガンの法則
15 (7)~R 46MTT
1 (8)(~P∨~Q)→~R 57CP
9(9) P&~Q A
9(ア) ~Q A
9(イ) ~P∨~Q ア∨I
1 9(ウ) ~R 8イMPP
1 (エ) (P&~Q)→~R 9ウCP
従って、
(10)により、
(11)
③(P& Q)⇔ R。 従って、
④(P&~Q)→~R。 である。
といふ「推論」、すなはち、
③「(Pであって、 Qである)ならば、そのときに限って、Rである。」従って、
④「(Pであっても、Qでない)ならば、Rではない。」
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
①(P& Q)→R
②(P&~Q)→R
に於いて、
① なので、② であるかも、知れない(演繹推理)。
であって、尚且つ、
③(P& Q)⇔ R
④(P&~Q)→~R
に於いて、
③ なので、④ である(演繹推理)。
従って、
(12)により、
(13)
①(P&Q)→R├(P&~Q)→ R
③(P&Q)⇔R├(P&~Q)→~R
といふ「推論」は、
① であれば、『蓋然的推理』として、「正しく」、
② であれば、「演繹推理」 として、「正しい」。
然るに、
(14)
①(P&Q)→R
といふ「論理式」に関して、
大西拓郎先生(京都大学)は、
[厳密含意の論理(1) [修正版](ユーチューブ:9分10秒頃)]に於いて、
PかつQ、2つの前提からRが導かれるんだったら実はそれ、1つで十分ですよ、みたいな、そういう推論なんですね。まぁこれ、をかしい。 といふ風に、述べてゐる。
然るに、
(15)
PかつQ、2つの前提からRが導かれるんだったら実はそれ、1つで十分ですよ、みたいな、そういう推論なんですね。
といふのは、
①(P&Q)→R├(P&~Q)→R
といふ「推論」、すなはち、例へば、
P=焼酎を飲む。
Q=お湯を飲む。
R=酔ふ。
であるとして、
①(焼酎のお湯割りを飲む)ならば酔ふ。従って、(焼酎を飲んで、お湯を飲まない)としても酔ふであらう。
といふ『蓋然的推理』であるが、もちろん、
①(焼酎のお湯割りを飲む)ならば酔ふ。従って、(焼酎を飲んで、お湯を飲まない)としても酔ふであらう。
といふ「推論」は、「をかしくはない。」
然るに、
(13)により、
(16)
③(P&Q)⇔R├(P&~Q)→~R
といふ「演繹推理」は、「妥当」であり、それ故、
③(P&Q)⇔R├(P&~Q)→~R
④(P&Q)⇔R├(P&~Q)→ R
に於いて、
③ は「妥当」であるが、
④ は「妥当」ではない。
従って、
(14)(15)(16)により、
(17)
①(P&Q)→R├(P&~Q)→R
④(P&Q)⇔R├(P&~Q)→R
に於いて、
① ではなく、
④ であるならば、
PかつQ、2つの前提からRが導かれるんだったら実はそれ、1つで十分ですよ、みたいな、そういう推論なんですね。
といふ「推論」は、確かに、
まぁこれ、をかしい。
といふことに、なる。
従って、
(14)~(17)により、
(18)
例へば、
①(焼酎のお湯割りを飲む)ならば酔ふ。従って、(焼酎を飲んで、お湯を飲まない)としても酔ふであらう。
といふ場合が、そうであるやうに、
①(P&Q)→R├(P&~Q)→R
といふ『蓋然的推理』は、実際には、「をかしくはない」にもかかわらず、大西拓郎先生は、
③(P&Q)⇔R├(P&~Q)→~R
といふ「演繹推理」と、「混同」することにより、
①(焼酎のお湯割りを飲む)ならば酔ふ。従って、(焼酎だけを飲んだ)としても酔ふであらう。
といふ『蓋然的推理』を称して、「まぁこれ、をかしい」。
といふ風に、述べてゐる。