(01)
1 (1) P&Q→ R A
1 (2)~(P&Q)∨R 1含意の定義
3 (3)~(P&Q) A
3 (4)~P∨~Q 3ド・モルガンの法則
3 (5)~P∨~Q∨R 4∨I
6 (6) R A
6 (7) ~P∨~Q∨R 6∨I
1 (8) ~P∨~Q∨R 13567∨E
1 (9)~P∨(~Q∨R) 3結合法則
ア (ア)~P A
ア (イ)~P∨R ア∨I
ア (ウ) P→R イ含意の定義
ア (エ)(P→R)∨(Q→R) ウ∨I
オ(オ) (~Q∨R) A
オ(カ) Q→R オ含意の定義
オ(キ)(P→R)∨(Q→R) カ∨I
1 (ク)(P→R)∨(Q→R) 2アエオキ∨I
従って、
(01)により、
(02)
① P&Q→R├ (P→R)∨(Q→R)
① PであってQならば、Rである。故に、(PならばRである)か、または(QならばRである)。
といふ「古典論理の推論」は、「妥当(Valid)」である。
然るに、
(03)
① P&Q→R├ (P→R)∨(Q→R)
といふ「古典論理の推論」は、
①「PかつQの、2つの前提から、Rが導かれる。」のであれば、実は、それは、「PかQの、どちらか1つでの前提から、Rが導かれることになる。」
といふことになるので、「古典論理は不自然である」と、大西琢朗先生(京都大学)は、言ってゐる。
cf.
[2020年度後期哲学演習I 厳密含意の論理(1) [修正版](ユーチューブ:9分10秒頃)]
然るに、
(04)
【乙類焼酎(本格焼酎)】
芋・麦・米など、原料ならではの風味や香りが色濃く感じられる焼酎。割って飲む場合は、ジュースのような味つきの割材で割るよりも、お湯割りや水割りなどシンプルな飲み方がおすすめです(焼酎のおいしい飲み方・楽しみ方)。
然るに、
(05)
P=お湯を飲む。
Q=焼酎を飲む。
R=二日酔いをする。
とするならば、
① P&Q→R├ (P→R)∨(Q→R)
といふ「推論」は、
(ⅰ)「お湯と焼酎(焼酎割)」を飲んだら「二日酔い」をした。従って、
(ⅱ)「お湯を飲むと、二日酔いをする」か、「焼酎を飲むと、二日酔いをする」か、または、「お湯と焼酎を、一緒に飲むと二日酔いをする。」
といふ「推論」に、相当する。
然るに、
(06)
(ⅰ)「お湯と焼酎(焼酎割)」を飲んだら「二日酔い」をした。従って、
(ⅱ)「お湯を飲むと、二日酔いをする」か、「焼酎を飲むと、二日酔いをする」か、または、「お湯と焼酎を、一緒に飲むと二日酔いをする。」
といふ「推論」は、「妥当」である(?)。
従って、
(02)(05)(06)により、
(07)
① P&Q→R├ (P→R)∨(Q→R)
① PであってQならば、Rである。故に、(PならばRである)か、または(QならばRである)。
といふ「古典論理の推論」は、「妥当(Valid)」である。
従って、
(03)(07)により、
(08)
① P&Q→R├ (P→R)∨(Q→R)
といふ「古典論理の推論」は、
①「PかつQの、2つの前提から、Rが導かれる。」のであれば、実は、それは、「PかQの、どちらか1つでの前提から、Rが導かれることになる。」
といふ「意味」になるので、「古典論理は不自然である」と、大西琢朗先生(京都大学)は、言ってゐるが、
そうした「言ひかた」は、「言いがかり」であると、私は、言ひたい。
それとも、
(09)
(ⅰ)「お湯と焼酎(焼酎割)」を飲んだら「二日酔い」をした。従って、
(ⅱ)「お湯を飲むと、二日酔いをする」か、「焼酎を飲むと、二日酔いをする」か、または、「お湯と焼酎を、一緒に飲むと二日酔いをする。」
といふ「推論」は、「医学的」には、「無効(Invalid)」なのだらうか。
(10)
仮に、「無効(Invalid)」であるならば、大西琢朗先生(京都大学)がさう述べてゐるやうに、
1 (1) P&Q→ R A
1 (2)~(P&Q)∨R 1含意の定義
3 (3)~(P&Q) A
3 (4)~P∨~Q 3ド・モルガンの法則
3 (5)~P∨~Q∨R 4∨I
6 (6) R A
6 (7) ~P∨~Q∨R 6∨I
1 (8) ~P∨~Q∨R 13567∨E
1 (9)~P∨(~Q∨R) 3結合法則
ア (ア)~P A
ア (イ)~P∨R ア∨I
ア (ウ) P→R イ含意の定義
ア (エ)(P→R)∨(Q→R) ウ∨I
オ(オ) (~Q∨R) A
オ(カ) Q→R オ含意の定義
オ(キ)(P→R)∨(Q→R) カ∨I
1 (ク)(P→R)∨(Q→R) 1アエオキ∨I
といふ「(古典論理に於ける)命題計算」は、「無効(Invalid)」である。