日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(926)「象は鼻が長い」の「述語論理」:三上文法批判。

2021-06-15 15:47:06 | 象は鼻が長い、述語論理。

(01)
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といふことを受けて、『これまでに、繰り返し書いてきた内容(の基礎)』を、改めて『記事』にすることにした。
(02)
よく知られているように、「私理事長です」は語順を変え、
 理事長は、私です。
と直して初めて主辞賓辞が適用されるのである。また、かりに大倉氏が、
 タゴール記念会は、私理事長です。
と言ったとすれば、これは主辞「タゴール記念会」を品評するという心持ちの文である。
(三上章、日本語の論理、1963年、40・41頁)
従って、
(02)により、
(03)
三上章先生自身が、指摘してゐる通り、
① 私理事長です。
理事長は私です。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(04)
(ⅱ)
1  (1)理事長であるならば、私である。  仮定
 2 (2)          私でない。  仮定
  3(3)理事長である。          仮定
1 3(4)          私である。  13肯定肯定式
123(5)私でないが、私である。      24連言導入
12 (6)理事長でない。          35背理法
1  (7)私でないならば、理事長ではない。 26条件法
(ⅲ)
1  (1)私でないならば、理事長ではない。 仮定
 2 (2)        理事長である。  仮定
  3(3)私でない。            仮定
1 3(4)        理事長でない。  13肯定肯定式
123(5)理事長であるが、理事長でない。  24連言導入
12 (6)私でない、ではない。       35背理法
12 (7)私である。            6二重否定
1  (8)理事長であるならば、私である。  27条件法
従って、
(04)により、
(05)
理事長であるならば、私である。
③ 私でないならば、理事長ではない
に於いて、
②=③ は、「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(05)により、
(06)
理事長は私である。
③ 私以外は理事長ではない
に於いて、
②=③ は、「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(03)(06)により、
(07)
① 私理事長です。
理事長は私です。
③ 私以外は理事長ではない
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(08)
② 理事長はです。
③ 私以外は理事長ではない
といふのであれば、
④ 私理事長である。
である。
従って、
(07)(08)により、
(09)
① 私理事長です。
② 私は理事長であり、理事長は私です。
③ 私は理事長であり、私以外は理事長ではない
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(09)により、
(10)
① タゴール記念会は、私理事長です。
② タゴール記念会は、私は理事長であり、理事長は私です。
③ タゴール記念会は、私は理事長であり、私以外は理事長ではない
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(11)
(ⅰ)私はタゴール記念会の理事長であって、私以外に、タゴール記念会の理事長はゐない。然るに、
(ⅱ)小倉氏は、私ではない。従って、
(ⅲ)タゴール記念会は、小倉氏は、理事長ではない。
といふ「推論」は、明らかに、「妥当」である。
然るに、
(12)
1     (1)∀x{T会の会員x→∃y[私y&理事長yx&∀z(理事長zx→y=z)]} A
1     (2)   T会の会員a→∃y[私y&理事長ya&∀z(理事長za→y=z)]  1UE
 3    (3)   T会の会員a                             A
13    (4)          ∃y[私y&理事長ya&∀z(理事長za→y=z)]  23MPP
  5   (5)             私b&理事長ba&∀z(理事長za→b=z)   A
  5   (6)             私b&理事長ba                 5&E
  5   (7)                      ∀z(理事長za→b=z)   5&E
  5   (8)                         理事長cab=c    7UE
   9  (9)     ∃z(小倉z&~私z)                      A
    ア (ア)        小倉c&~私c                       A
    ア (イ)        小倉c                           ア&E
    ア (ウ)            ~私c                       ア&E
     エ(エ)               b=c                     A
    アエ(オ)            ~私b                       ウエ=E
  5   (カ)             私b                       6&E
  5 アエ(キ)            ~私b&私b                    オカ&I
  5 ア (ク)              b≠c                     エキRAA
  5 ア (ケ)                        ~理事長ca        8クMTT
  5 ア (コ)        小倉c&~理事長ca                    イケ&I
  5 ア (サ)     ∃z(小倉z&~理事長za)                   コEI
  59  (シ)     ∃z(小倉z&~理事長za)                   9アサEE
13 9  (ス)     ∃z(小倉z&~理事長za)                   45シEE
1  9  (セ)   T会の会員a→∃z(小倉z&~理事長za)              3スCP
1  9  (ソ)∀x{T会の会員x→∃z(小倉z&~理事長zx)}             セUI
1  9  (〃)タゴール記念会は、小倉氏は、理事長ではない。                セUI
従って、
(12)により、
(13)
(ⅰ)∀x{T会の会員x→∃y[私y&理事長yx&∀z(理事長zx→y=z)]}。然るに、
(ⅱ)∃z(小倉z&~私z)。従って、
(ⅲ)∀x{T会の会員x→∃z(小倉z&~理事長zx)。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(13)により、
(14)
(ⅰ)すべてのxについて{xがタゴール記念会の会員であるならば、あるyは[私であって、xの理事長であって、すべてのzについて(zがxの理事長であるならば、yとzは「同一人物」である)]}。
(ⅱ)あるzは(小倉氏であって、zは私ではない)。
(ⅲ)すべてのxについて{xがタゴール記念会の会員であるならば、あるzは(小倉氏であって、zはxの理事長ではない)}。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(10)~(14)により、
(15)
① タゴール記念会は、私理事長です。⇔
① タゴール記念会は、私は理事長であり、私以外は理事長ではない。⇔
① ∀x{T会の会員x→∃y[私y&理事長yx&∀z(理事長zx→y=z)]}⇔
① すべてのxについて{xがタゴール記念会の会員であるならば、あるyは[私であって、xの理事長であって、すべてのzについて(zがxの理事長であるならば、yとzは「同一人物」である)]}。
といふ「等式」が、成立する。
cf.
① ∃y[私y&理事長yx&∀z(理事長zx→y=z)]は、「(xに関する)命題関数」。
② ∃y[イリアスの著者y&オデュッセイアの著者y&∀z(イリアスの著者z→y=z)]は、「述語論理式」。
The treatment of definite description in ② is of considerable importance in logical analysis; due to Russell, it has come to be known as Russell's theory of definite description.
② における確定記述の取り扱いは、論理分析において無視できぬ重要さをもつ。それはラッセルに由来するものなので、ラッセルの確定記述の理論として知られるに到っている (E.J.レモン 著、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、214頁)。
然るに、
(16)
(ⅰ)象は鼻長い。然るに
(ⅱ)兎の耳は長いが、耳は鼻ではない。従って、
(ⅲ)兎は象ではない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(17)
1     (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} A
 2    (2)∀x{兎x→∃y(長y&耳yx)&∀z(耳zx~鼻zx)} A
  3   (3)∃x(兎x&象x)                      A
1     (4)   象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)  1UE
 2    (5)   兎a→∃y(長y&耳ya)&∀z(耳za→~鼻za)  2UE
   6  (6)   兎a&象a                       A
   6  (7)   兎a                          6&E
   6  (8)      象a                       6&E
1  6  (9)      ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)  48MPP
 2 6  (ア)      ∃y(長y&耳ya)&∀z(耳za→~鼻za)  57MPP
1  6  (イ)      ∃y(鼻ya&長y)               9&E
    ウ (ウ)         鼻ba&長b                A
 2 6  (エ)      ∃y(長y&耳ya)               ア&E
     オ(オ)         長b&耳ba                A
     オ(カ)            耳ba                オ&E
 2 6  (キ)                 ∀z(耳za→~鼻za)  ア&E
 2 6  (ク)                    耳ba~鼻ba   キUE
 2 6 オ(ケ)                        ~鼻ba   カクMPP
1  6  (コ)                 ∀z(~鼻za→~長z)  ア&E
1  6  (サ)                    ~鼻ba→~長b   コUE
12 6 オ(シ)                         ~長b   ケサMPP
     オ(ス)         長b                    オ&E
12 6 オ(セ)         長b&~長b                シス&I
12 6  (ソ)         長b&~長b                エオセEE
123   (タ)         長b&~長b                36ソEE
12    (チ)~∃x(兎x&象x)                     3タRAA
12    (ツ)∀x~(兎x&象x)                     チ量化子の関係
12    (テ)  ~(兎a&象a)                     ツUE
12    (ト)  ~兎a∨~象a                      テ、ド・モルガンの法則
12    (ナ)   兎a→~象a                      ト含意の定義
12    (ニ)∀x(兎x→~象x)                     ナUI
従って、
(17)により、
(18)
(ⅰ)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。然るに、
(ⅱ)∀x{兎x→∃y(長y&耳yx)&∀z(耳zx→~鼻zx)}。従って、
(ⅲ)∀x(兎x→~象x)。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(18)により、
(19)
(ⅰ)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。   然るに、
(ⅱ)すべてのxについて{xが兎であるならば、あるyは長くて、xの耳であり、すべてのzについて、zがxの耳であるならば、zはxの鼻
ではない}。従って、
(ⅲ)すべてのxについて(xが兎であるならば、xは象ではない。)
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(16)~(19)により、
(20)
② 象は鼻長い。⇔
② 象は鼻は長く、鼻以外は長くない。⇔
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
② すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(21)
(ⅰ)鼻は象長い。然るに、
(ⅱ)兎は象ではないが、兎には鼻がある。従って、
(ⅲ)兎の鼻は、長くない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(22)
1    (1)∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&長x→~鼻xy)} A
1    (2)  ∃y{(鼻ay&象y→長a)&(~象y&長a→~鼻ay)} 1UE
 3   (3)     (鼻ab&象b→長a)&(~象b&長a→~鼻ab)  A(代表的選言項)
 3   (4)                  ~象b&長a→~鼻ab   3&E
  5  (5)∀y{兎y→~象y&∃x(鼻xy)}              A
  5  (6)   兎b→~象b&∃x(鼻xb)               1UE
   7 (7)   兎b                           A
  57 (8)      ~象b&∃x(鼻xb)               67MPP
  57 (9)      ~象b                       8&E
  57 (ア)          ∃x(鼻xb)               8&E
    イ(イ)             鼻ab                A(代表的選言項)
    イ(ウ)           ~~鼻ab                イDN
 3  イ(エ)                ~(~象b& 長a)      4ウMTT
 3  イ(オ)                 ~~象b∨~長a       エ、ド・モルガンの法則
 3  イ(カ)                  ~象b→~長a       オ含意の定義
 357イ(キ)                      ~長a       9カMPP
 357イ(ク)             鼻ab&~長a            イキ&I
 357イ(ケ)          ∃x(鼻xb&~長x)           クEI
 357 (コ)          ∃x(鼻xb&~長x)           アイケEE
1 57 (サ)          ∃x(鼻xb&~長x)           23コEE
1 5  (シ)   兎b→∃x(鼻xb&~長x)               7サCP
1 5  (ス)∀y{兎y→∃x(鼻xy&~長x)}              シUI
従って、
(22)により、
(23)
(ⅰ)∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&長x→~鼻xy)}。然るに、
(ⅱ)∀y{兎y→~象y&∃x(鼻xy)}。従って、
(ⅲ)∀y{兎y→∃x(鼻xy&~長x)}。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(23)により、
(24)
(ⅰ)すべてのxとあるyについて{xがyの鼻であって、yが象であるならばxは長く、yが象でなくて、xが長ければxはyの鼻ではない}。
然るに、
(ⅱ)    すべてのyについて{yが兎であるならば、yは象ではなく、あるxはyの鼻である}。従って、
(ⅲ)    すべてのyについて{yが兎であるならば、あるxはyの鼻であって、xは長くない}。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(21)~(24)により、
(25)
③ 鼻は象長い。⇔
③ 鼻は象の鼻は長く、象以外で長いとすれば、鼻ではない。⇔
③ ∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&長x→~鼻xy)}⇔
③ すべてのxとあるyについて{xがyの鼻であって、yが象であるならばxは長く、yが象でなくて、xが長ければxはyの鼻ではない}。
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(15)(20)(25)により、
(26)
① タゴール記念会は、私理事長です。⇔ タゴール記念会は、私は理事長であり、私以外は理事長ではない
②           象は鼻長い。⇔ 象は鼻は長く、鼻以外は長くない
③           鼻は象長い。⇔ 鼻は象の鼻は長く、象以外の鼻は長くない
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(26)により、
(27)
一般に、
① AはBCである=Aは、BはCであり、B以外はCでない
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(28)
① BCである=BはCであり、B以外はCでない
といふ「意味上の複合命題propositions composées dans le sens)」を、「排他的命題(Exclusive proposition)」といふ。
然るに、
(29)
「結論」として、
強調形」は、「排他的命題」を、「主張」する。
然るに、
(30)
「~(濁音)」は、「~は(清音)」に対する、「心理的な音量差」による「強調形」である。
従って、
(30)により、
(31)
① 私理事長です。
に於ける、
①「私(濁音)」は、
①「私は(清音)」に対する、「強調形」である。
然るに、
(32)
ⅹハ(ⅹガ兼務の場合)は題目である主格、ⅹガは題目でないただの主格、と言えばハとガの大切な区別は一応ついたことになるが、なお一つ、どうしてもつけ加えなければならないことがある。それは、
 私理事長です(理事長は私です)。
のように、ガの文がいわばハを内蔵していることがあるから、その説明が必要である。このような「私」を強声的になっていると言うことにする。そこに発音上のストレスを与えたのと似た効果を持っているからである(三上章、日本語の論理、1963年、106頁)。
従って、
(31)(32)により、
(33)
① 私理事長です。
に於ける、
① 私(濁音) が「強調形強声的)」である。
といふことに関しては、三上章 先生自身が、認めてゐる。
然るに、
(06)により、
(34)
いづれにせよ、もう一度、確認すると、
理事長は私である。
③ 私以外は理事長ではない。
に於いて、
②=③ は、「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(33)(34)により、
(35)
① 私理事長です。
理事長は私である。
③ 私以外は理事長ではない
に於いて、
①=② であると、するならば
①=③ であると、せざるを得ない
然るに、
(02)により、
(36)
もう一度、確認すると、
よく知られているように、
①「私理事長です。」は語順を変え、
②「理事長は、私です。」
と直して初めて主辞賓辞が適用されるのである。
(三上章、日本語の論理、1963年、40頁)
従って、
(35)(36)により、
(37)
三上章 先生は、少なくとも、
① 私理事長です。
② 私以外は理事長ではない
に於いて、
①=② であることを、「否定出来ない
従って、
(37)により、
(38)
三上章 先生は、
① 鼻長い。
② 鼻以外は長くない
に於いて、
①=② であることも、「否定出来ない
従って、
(38)により、
(39)
三上章 先生は、
① 象は鼻長い。
② 象は鼻は長く、鼻以外は長くない
に於いて、
①=② であることを、「否定出来ない
然るに、
(40)
私が知る限り、三上章 先生は、
① 象は鼻長い。
② 象は鼻は長く、鼻以外は長くない
に於いて、
①=② であるといふ、『最も基本的な事実に対して、言及することが無い
(41)
 私理事長です(理事長は私です)。
このような「私」を強声的になっていると言うことにする。そこに発音上のストレスを与えたのと似た効果を持っている。
といふことは、私自身も、そう思ふものの
ⅹハ(ⅹガ兼務の場合)は題目である主格、ⅹガは題目でないただの主格、と言えばハとガの大切な区別は一応ついたことになる。
といふことは、私には、「理解」出来ない
(42)
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写真は、1970年代、京都、筆者17才。
令和03年06月15日(onomameus3037)。