さて昨日の話の続きであるが、息子が入学した大学の“父母説明会”に出るために、
彼は武道館を後にし、キャンパスのある京王井の頭線の大学前駅へ向かった。
渋谷で地下鉄を降り、京王線のホームに向かうと、彼の目に飛び込んできたのは、
“渋谷マークシティ”として生まれ変わり、すっかりお洒落になった京王線のビルだった。
「ずいぶん変わったもんだな」
そんな事を思いながら、目的地である大学前の駅に降り立つと、
彼の脳裏に浮かんだのは、忘れようにも忘れられない二十歳の頃の淡い青春の一コマであった。
東急線沿線に住む彼と京王線沿線に住む彼女が、デートをするのはいつも渋谷で、
分かれ難い二人は新宿発の京王線に彼女が乗り換える大学前駅まで、彼が送っていくのがお決まりになっていた。
いつもなら「じゃあね」と笑顔で電車を見送るところだが、その日は違っていた。
乗り換えの電車がホームに滑り込む直前、彼女が言った。
「今日は帰らないで・・・」
彼の頭の中で、あの曲のイントロのギターが人生で初めて鳴り響いた瞬間であった。
※この物語には、一部フィクションが混ざっています。
なぜならその時代にはまだ、この曲はなかったので・・・。
Shin
http://www.youtube.com/watch?v=VwJruL9nBwQ&feature=player_detailpage
彼は武道館を後にし、キャンパスのある京王井の頭線の大学前駅へ向かった。
渋谷で地下鉄を降り、京王線のホームに向かうと、彼の目に飛び込んできたのは、
“渋谷マークシティ”として生まれ変わり、すっかりお洒落になった京王線のビルだった。
「ずいぶん変わったもんだな」
そんな事を思いながら、目的地である大学前の駅に降り立つと、
彼の脳裏に浮かんだのは、忘れようにも忘れられない二十歳の頃の淡い青春の一コマであった。
東急線沿線に住む彼と京王線沿線に住む彼女が、デートをするのはいつも渋谷で、
分かれ難い二人は新宿発の京王線に彼女が乗り換える大学前駅まで、彼が送っていくのがお決まりになっていた。
いつもなら「じゃあね」と笑顔で電車を見送るところだが、その日は違っていた。
乗り換えの電車がホームに滑り込む直前、彼女が言った。
「今日は帰らないで・・・」
彼の頭の中で、あの曲のイントロのギターが人生で初めて鳴り響いた瞬間であった。
※この物語には、一部フィクションが混ざっています。
なぜならその時代にはまだ、この曲はなかったので・・・。
Shin
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