時々雑録

ペース落ちてます。ぼちぼちと更新するので、気が向いたらどうぞ。
いちおう、音声学のことが中心のはず。

Kirkwood Avenue

2010年09月06日 | Bloomingtonにて
これから少しずつBloomingtonの風景をここに残して行こうと思います。平凡なアメリカの一小都市ではありますが、5年を過ごしたところだし、来年はもういないので(予定)。

今回はまずダウンタウンの中心を東西に伸びる5th Street(Kirkwood Avenue)。ダウンタウンの方から東に、インディアナ大学の正門、Sample Gateの方を眺めた風景。写真左奥に白い正門の柱が二本見えます。正門を入るとすぐ右側がずっと林なので、このとおり写真の奥はずっと木。

誰が始めたか、BloomingpediaというWeb辞典(もちろんWikipediaにそっくり)があります。この通りの記事は以下のURLから。

http://www.bloomingpedia.org/wiki/Kirkwood_Avenue

(↓ つづく)

遊歩道

2010年09月06日 | Bloomingtonにて
7年前の夏、スペイン・バルセロナに行ったときは記録的猛暑でしたが、歩道はとても広く、木もたくさん植わっていて、歩道を歩けばすーっと日陰でした。それに比べればBloomingtonの歩道は狭くて、木も少ない。でも、Kirkwood Avenueの歩道は、市の中では比較的歩道も広くて歩きやすい。引っ越してからは、バスの終着点のターミナルがこのすぐ近く、一本南の4th Streetなので、大学に通うときは必ずここを歩くようになりました。

この通りにはObamaさんが来たNick'sなどのレストランがあり、図書館、銀行、劇場、教会、アパレル店などが並ぶ。市でいちばんにぎやかな通りでしょう。とはいえ、車がびゅんびゅん走るわけではなく、歩く人もゆったり。道の脇に座りこんで話す人、ギターを弾いて歌う人などもいて、夜も歩くのが怖いほど危険でもない。治安がよくて平和なBloomingtonの象徴的な通りだと思います。

(↓ つづく)

西に行くと

2010年09月06日 | Bloomingtonにて
Kirkwood Avenueを逆に向かうと、市の象徴、裁判所に至る。奥に見える、てっぺんにドームがあるのがそれ。交差するWalnut Streetは交通量が多いので町の中心地では北へ一方通行。すぐ隣のCollege Avenueが南へ一方通行。

(おしまい)

交通事故抑止策

2010年09月05日 | 
昨日の関連でもうひとつ環境のハナシ。Scientific AmericanのPodcastに、Totally Bogus(デタラメはどれ?)というクイズがあります。先日の問題の選択肢に「2020年に交通事故が死亡原因の3位にランクアップする、とWHOが予想」というのがありました(4つのうち1つがウソ)。これはデタラメではなく、ホントだそうですが、つづいてホストのMirskyさんは「リスクを減らす方法の一つは、人間に運転をさせないことです」と言うので、「おっ、それいいねえ」と。

しかしすぐ続いて、「その一つの方法として、運転手なしで走行する車の開発が進行中です」と言うのでズッコケました。車社会からの脱却を考えるのでなく、テクノロジーを進歩させることで問題を解決して、慣れた生活スタイルは維持しようとする。これだからアメリカは...(アメリカだけじゃないでしょうが)

日本も今はまだ、車が国の基幹産業の一つだから、「車社会から、公共交通と自転車の社会に移行しましょう、そのための施策を進めます」と政治家は簡単にいえないだろうし、そもそもそんな人当選しないかも。でも私はそういう候補者に投票したいです。

An inconvenient truth for Kids 読書録7

2010年09月04日 | 
Al Gore
An inconvenient truth: the crisis of global warming
Adaptation for young readers
2007 New York: Viking (Penguin Young Reader Group)

あの、『不都合な真実』の子供向け。いつもの移動図書館で発見、読んでみました。表紙の裏に「11歳以上向け」とありますが、たしかに内容も、英語も、それくらいの年齢じゃないと読めなそう。183ページと短く、写真や図表が主なので、大人は一気に読めます。

まず、個人的に知らないこともあれこれあって面白かった。たとえば、アメリカなどの先進国が圧倒的に二酸化炭素排出量が大きいのに、その結果である環境異変の影響をより多くこうむっているのは他の国だと。気候変動のせいで降水量が減ってるのが赤道直下のアフリカだというんだから、この問題について会議をやったらアフリカ諸国の言い分が通るのは当然ということになるのでしょう。でも、もっともひどい目にあってるのはどうやら人間じゃないようで。北極や南極の温度上昇は最も大きく、シロクマやらペンギンが溺れ死んでるとか。彼らがもし会議に出るようなことがあったら、「お前らみんな何やってくれんねん」とニンゲンは袋叩きでしょう。

13~14章で「地球温暖化の最大の原因は、わが米国です。でもわが国は京都議定書も批准してないし、産業界も温暖化が真実かどうか疑わせることを狙いとしたキャンペーンを打ちまくっています」と核心に迫る。ここに収載された、個別に京都議定書を批准したUSAの都市リストが興味深い。残念ながらBloomingtonは入っていません。予想できるとおり西海岸・東海岸の州が参画に積極的で、これに対して保守的で、生活スタイルを変える考えが希薄な内陸の州は批准している都市が少ない、という傾向が明瞭。

Amazon.comのこの本へのReviewを見ると強い反感を示す人が少なくない。もちろん、この本にもミスや誤謬はあるでしょうが、完璧な仕事などないものだし、温暖化自体、そしてその原因が人の活動であることに疑いはないと思っています。陰謀論に弱いアメリカ人が温暖化否定キャンペーンに乗せられたか、あるいは、ネガティブなReviewの一部が、温暖化否定キャンペーンそのものだったりして。だからこそ、この本を作ったチームは、子供に読んでほしいのでしょう。現世の利益に心を奪われがちな大人に訴えても効果は少ないということでしょうか。最終章に「読んだ内容を、お父さんお母さんにも伝えてください」とあります。

(↓ つづく)

エエカゲンなグラフ? (不都合な真実2) 

2010年09月04日 | 
面白いと思ったデータがこれ(Googleで拾った画像、でも元データは同じ)。このギザギザ、ぱっと見て誰かがフリーハンドでテキトーに書いたのかと思いました。でも本当にこうなることは本文で説明されています。北半球の方が陸地が多いので、北半球がより光をあび、木々が葉をつけると二酸化炭素が減り、北半球が冬になるとまた増える、というサイクルがあるのだそう。その影響が微細な揺らぎに過ぎないと見えるほど、二酸化炭素の増加傾向がはるかに大規模であることが分かります。

(↓ つづき)

じゃあ、どうしようか (不都合な真実3)

2010年09月04日 | 
最終章で、「不都合なことだが、我々は生活スタイルを変えなきゃいけない」と提唱し、「過剰包装を避けよ」「車に乗らず歩こう、自転車に乗ろう」「不要な灯りを消そう」と提案しています。米国人に提唱するなら、以下も付け加えたい。

  全ての州で車検を義務化しよう
  窓を開けて冷房の使用を控えよう
  洗濯物を屋外に干すことのタブー視をやめて、乾燥機の使用を減らそう

ホントは「そんなに食うな」ってのもあるんですけど、食う以外にあまり楽しみがない人たちだと思うし、食ってるものは質素(正直言うと粗末)だから、まあいいか... でも病気になるほどなのはやっぱり問題か。

こういうことを言えば、自分に返ってくる。我が家では、できる限り自転車で出かけるよう心がけています。ただ、近所の道は自動車の通行しか考えられていないので自転車が走るにはかなり危険。米国社会が車から自転車に切り替えようというなら、自転車道の整備は必要な公共投資になるでしょう。それから、市の南にあるリサイクルセンターがとても多種類の資源ごみを受け入れるので、集めておいてそこにもって行く。ただ、そこへ運ぶために自動車を走らせてガソリンを消費するのが問題(家から9Kmほど)。ずっと前に西江雅之先生から聞いた「環境保全を目的とした行為が環境負荷になる悪循環」の例になってしまう。なるべく貯めて行く回数を減らし、近くへ行くついでに持っていくようにしていますが、それで「足が出て」いないものかどうか。

ここのところ日本とアメリカを行ったりきたりして思うのが、日本は夏、日が出るのがあまりに早い、ということ。下手をすると4時台から明るくて、暑さで目が覚めたりする。夏でも暗くなるのが早くて、夜、灯りを点けて過ごす(その灯りが無駄に明るい傾向も感じます)。Bloomingtonでは、例えば写真のように夏なら9時台でも外で遊べるほど明るい。娘はこの校庭で遊び、帰ってくると早々に寝てしまうので、このあと灯りを使うのはそこからもいちど仕事をする私だけ。灯りを点けている時間が非常に少なく、この夏の電気代は驚くほど安い値でした。

出費面でも助かりますが、社会全体がそうなら電力消費節約への貢献は多大のはず。日本こそ、サマータイムを導入すべきだと思います。「労働時間が延びる」とマイナス面ばかりに目を向けず、生活スタイルを変えるきっかけにもしてはどうでしょうか。ついでにいうと、アメリカのDST(Daylight Saving Time)という呼び方は、「日の出ている時間を有効に使う」という目的が明白になるので、最近は気に入ってきました。

(An inconvenient truthについての記事 おしまい)

免許更新と新しい眼鏡

2010年09月01日 | Bloomingtonにて
日本から帰ってきてごたごたしているうちに眼鏡が見つからなくなったくだりは、以前書きました(8/13の記事)。どうしても眼鏡が必要な理由は免許証の更新(視力検査がある)。そこで、インディアナ大のSchool of Optometry付属のEye Care Centerで目の検査を受け、眼鏡を作りましたが、

8月3日  Eye Clinicに行った(視力検査の予約、10日後が最速)
8月13日 視力検査・眼鏡を作る 選んだフレームのサイズが合わないと言うので注文
8月19日 フレーム到着、やっと眼鏡を注文(7~10日でできると言われた)
8月30日 いつまでたっても連絡がないので訪ねてみると、出来上がってた

ということで、ほとんど丸一月かかって、ようやっと眼鏡を手に入れました。インディアナ大の学生は4割引、ということで、視力検査$42、眼鏡(レンズ含む)$112。視力検査は入念なので高いけど、全体としてはまあまあか。

で、今日やっと免許センター(Bureau of Motor Vehicle)で更新手続き。いつまでたっても視力検査をやらないので、もしや...と思いましたが、職員のお姉さん(窓口は全員女性)、思い出したようで最後に検査。まだそれほど視力が落ちてなかったようだから、ひょっとしたら、裸眼でも読めたかも。免許失効後一ヶ月経ってましたが、なーんの問題もなく、更新できました。

ちなみに、更新必要な書類は、わたしのようなビザをもって居住する外国人学生の場合、

パスポート、ビザ、入国証明書(I-94)といった入国に関する書類
学籍の証明(I-20)
住所を証明する書類(現住所あての郵便物、60日以内)2点

です。更新費用は$26ドル。一般のアメリカ市民より高いのかは不明。その日には免許は持ち帰れず、10日くらいで郵送で届く。これは外国人じゃなくても同じ。

運転はあまりしないのですが、免許書は正式な写真つき身分証明書になる。国内便の搭乗時など、あっちこっちで提示を求められるので、やっぱりないと困る。この夏は、ビザの更新で東京の米国大使館に行ったり、大学の学生証を更新したりと、証明書類の手続きが多かったのですが、やっと全部終了。

ところで、眼鏡について問題が発覚。昨日は気晴らしに(ごめんなさい)聴講させてもらうことにした授業に出るため大学に行ったのですが、眼鏡をかけていると、世の中が右肩下がりに見えるのです。たとえば、階段を下りると、その階段が水平ではなくて、右側がより下がっているように見える、最初は「いい加減な作りの階段だ」と思ってたのですが、つぎの階段もそう見える。これはおかしい、と眼鏡をつけたり外したりして確認。上を向いてるときはいいのですが、下向きに物を見るとき、視界の右側が下がって見える。うーん、何だこの仕事の質は。。。さっそく調整してもらわないと。

もう一つ発見したのは、この近視用の眼鏡をかけていると、本が読みにくいこと。眼鏡がないほうがずっといい。もう遠視もそれなりに進行しているようです。