ricetta della vita

イタリア料理教室「COMODO」主宰 
美味しい話をしましょう

サルデーニャ 6日目 もっともっとイタリアを知りたい

2014-05-18 | イタリア滞在記
3/19(水)山の上で迎えた朝は、霧が深く、そしてかなり冷えている。私たちが厨房へ向かうと、ミケーレはすでにリコッタのケーキを焼いていた。なんの飾りもない焼いただけのケーキで、朝食に熱々のひと切れいただき残りはおみやげに持たせてもらった。貯蔵庫からペコリーノも出してもらいこれもおみやげに。ケーキもペコリーノもミケーレの人柄を感じさせる味がした。アグリの後ろにはヌラーゲが点在し、そこから見下ろすと、サルデーニャの大地と空しか見えない。
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9時半すぎの電車でオリスターノへ向かう。宿で荷物をおろし、タロスへ行く。海の色が全く違う。Noraと同じようにここにも遺跡があったが、見学はせずにただただ海の美しさだけを見ていた。言葉を失うほどの美しさとはこういうこと。

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この日は、内陸へ向かってフィリンデゥというこの地方のパスタ作りを見学する。名前の意味は神の糸という。細く長く繊細な糸のようなパスタの作り方は、生地を伸ばしては平らに編んだカゴに張りつける。これを繰り返して天日干し。一日干したらパスタはパリパリの状態になる。このパスタ作りを見せてもらったのは、マンマとそのお嬢さん。住宅街の中の菓子工房で穏やかなふたりがこのような貴重なパスタを作っている。イタリア、まだまだ知らないことだらけだ!

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コルク樫の木を見る。サルデーニャの重要な産業のひとつであり、樹皮を剥がしてコルクなどに加工されるが、一度剥がされた樹皮は10年は剥がすことができないという。コルク樫の寿命は200年とも300年ともいわれるが、ということは、寿命を終えるまでに何度も何度も皮を剥がされる。ワインのコルクを抜いたらすぐに捨てるのは考えものだ。といっても適当な二次利用が思い浮かばないところだが。

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夕食は、「GINO」へ。観光客だけでなく地元の人もやってくる美味しい店。お店は広くはないけれど、カメリエーレのお兄さんはキビキビ働いていて気持ちがよい。前菜の盛り合わせ、ウニのパスタ、アーティチョークとカラスミのパスタはバターがベース、そしてフリットミストは食べきれずに少し残してしまった。ドルチェにたどり着けない悔しさ!


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サルデーニャ 5日目 客あらため友人に!

2014-05-18 | イタリア滞在記
3/18(火)朝はまず、カリアリからバスに乗って、ポエットの海岸へ向かう。この海岸沿いにウニの屋台があるという情報があったが、見あたらなかった。もしかしてウニ漁が解禁されていない?そんなはずはない、解禁はしている。けれど、この海岸は10kmほど続くそうで、もしかして場所がちがったのか?

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11時発の電車で、サン ガビアーノへ向かう。今日は山の上にあるアグリツーリズモで過ごす。アグリの主人、ミケーレが車で駅まで迎えに来てくれていた。途中、遠回りして羊の群れや、カモミールの絨毯(白い花が一面に咲いているため、絨毯のように見える)を見せてくれながらアグリへ。
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厨房で一緒に昼食を作る。野菜のフレーゴラ。ドライトマト、玉ねぎ、アーティチョーク、にんにく、ナス、トマトなどとフレーゴラをブロードを足しながら煮ていく。野菜の味がぎゅーっと閉じ込められて、体が内側から健康になりそうだ。それと、自家製のサラミ、熟成度合いの異なるペコリーノチーズ、羊のリコッタにオレンジの皮をすりおろし、ハチミツをかけたもの。こちらのアグリでは飼っている羊からチーズを作っており、安全で新鮮なチーズをいつでも食べることができる。ちなみに、このリコッタ、まるで羊に囲まれているような香が!Yちゃんがとても気に入って昼、夜、朝と食べ続けていた。

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共同経営しているというワイナリーへ案内してもらい、試飲もしたけれど、途中でミケーレは仕事の話などを始めてしまい、イタリア人というのは何かに熱中すると他の何かを忘れてしまう性質があるのだなと改めて気づいた。平たく言うと、彼らの話が長くなって私たちは待ち時間が非常に長かった。ということ!Yちゃんが途中でかなり怒ってしまい、ついつい私も、私たちはお客なんだけど、わかってる?と言ってみたものの、イタリア人と日本人ではそもそも“客”に対する解釈が違うので、ちょっと怒られてシュンとしたくらいだ。まったく!(笑)

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サルデーニャ 4日目 心残りは○○の脳!

2014-05-18 | イタリア滞在記
3/17(月)朝から市場へ行く。月曜は開いている店が少ないと聞いていたが、お肉屋さんは結構開いていたし、チーズ屋さんもそこそこ開いていた。買い物客もまばらだったけれど、その分ゆっくり見ることができた。


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その後サルデーニャ菓子の実習。教わったのは伝統菓子で、色、形、デコレーション、味のどれもが日本ではお目にかかることのできない特徴的なものばかり。リクエストは3種類お願いしたが、結局は5種類を5時間かけての実習となり、なんだか得した気分。

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続いて、昨日に続いてカルメッラさんよりレッスンを受ける、今日はクルルジョネスと子羊料理を教わる。クルルジョネスもまた生地をあっという間に成型してしまうカルメッラさん。またしても手先の器用さが問われるレッスンとなり、ひたすら練習のわたくしでした(^^; いつかちゃんと作れるようになって披露できるように日本に帰ってからも練習に励まなければ!!!子羊料理もさっっぱりとした美味しさで、Yちゃんも私も大満足!で、この子羊に頭がついていた。パカッっときれいに頭が半分切られている。これはハーブで焼くと美味しいのよ~と言われたら食べずに帰れないでしょう。なのでこちらも焼いてもらったが、鍋に入っていることをすっかり忘れてしまい、気づいた時にはお腹にスペースが残っていなかった。せっかく子羊の脳を食べられるところだったのに~(涙)

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サルデーニャ 3日目 まさかの手仕事が…! 

2014-05-18 | イタリア滞在記
3/16(日)B&Bを移動し、友人Yちゃんと合流。出発日は同じでも私とは違うルートでカリアリにやってきたYちゃんと無事に合流し、街歩きと軽食。ローマ通りから1本入った道で切り売りピッツアを食べる。大きいので半分ずつ。後ろの高校生(もしくは中学生?)はもちろん1人ひと切れ!

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駅前からバスに乗り、サルデーニャ料理を教えてくれるお宅へ向かう。息子さんがスイスで有名シェフとして活躍しているというカルメッラさん、手際がよくてきれい好き。そして孫にメロメロの可愛らしい人だ。

教わったのは、フレーゴラ(フレーグラ)とパナディーナ(パナディナス)。フレーゴラは、クスクスよりも大きなつぶつぶ状のパスタ。このあたりではサフランを入れるということで、だから出来上がりの色も黄色が強い。セモリナ粉から作っていくが、触りすぎると粉に戻っていく!どの程度でやめてつぶつぶにするのか?日本に帰ってからの宿題だ。そしてパナディーナだが、縁飾りがどうしてもできない不器用な私!あまりに不格好で笑っちゃうほどだ

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サルデーニャ 2日目 困ったときは地元民に聞け!

2014-05-18 | イタリア滞在記
3/15(土) オーナーの経営するBarへ行き、直食をいただく。オレンジジュース、カフェラッテ、コルネット。


カリアリを出て、Puraへ行き、古い遺跡があるNoraを目指す予定。しかし、道すがら品揃えのいい土産物屋などで時間ロス!そして、駅となりのバスターミナルへ。

チケットを買って乗り場へ行くと、運転手のおじさんたちが固まっている。すかさず、どこへ行くのときかれ、Puraと答えると、3番だよ。10時半はもう行っちゃったから次は11時半だよと親切極まりない!

Puraまでは1時間ほど(のはず)。なぜなら、地図を持たずに行動しているから!!!そんなのスマホでマップを表示すればいいんだけどね、フリーのWi-Fiは公共の場所とかでしかつながらないので、、、ま、なんとかなるでしょ。て思ってしまった。1時間ほどたって、そろそろPuraの街らしき感じだったので、バスの運転手さんに、Noraへ行くと言ったら「おしえてあげる」と。そのとおり、この道を左に曲がるんだよと言ってもらえたけど、実はNoraまでは3kmあるので、本当はプルマンに乗るつもりだった。けれど、発着場所のようなものはどこにも見あたらないので、“まっすぐ3km”先を目指して歩くことにする。

とても天気が良くて、ぽかぽか気持ちよかったからね。歩き出してみると、道なりに黄色の花がず~っと咲いていて、頭の上では鳥のさえずりが絶え間なく続き、人は誰もいないし、もうここはアチラの世界かと!そんな気分だった。

ようやく、それらしき場所にたどり着いてからも、更に更に置くに進んでやっと見つけたBar。そこでチケットを買ってガイドさんつきで遺跡を周る。といっても見学者は私ひとり。記帳が置いてあって今日は5~6人。なのに、チケット売場にはスタッフが4人はいた。ガイドさんは別の場所から現れた。


その昔、ローマ時代よりも前のこと。Noraの街はとても大きく立派だった。海を眺めながらのお風呂、サウナ、運動場、人々が暮らした跡、市場、円形劇場など貴重な遺跡を見ることができた。毎日、海に沈む夕日を見ながらお風呂に入れる恐らく単純だけど豊かな古代の生活を想像しながらこの遺跡を後にした。音を奏でる人がいただろう。歌う人もいただろう。朝日が出たら動いて、夕日が沈むと一日が終わる生活。それで十分だ。
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帰り道はサクサク歩いてバスを降りた道まで着いた。が、ちょうど店が閉まっている時間だ。しまった!お腹も空いているが店らしきものは全て閉まっていて街が機能していない!カリアリ行きのバス停も見あたらず、その辺を歩いてみる。インフォメーションの看板に沿って歩いてみても、「こっちだよ」と手招きされるだけでちっとも着くことができない。しょうがないので、話をしている地元のおじーさんにバス停の場所をたずねる。すると、私はだいぶ歩きすぎてバス停から離れてしまったらしく、「もっと先だよ。え~い、面倒だ。連れいて行くから車に乗れ!」「えっ!」「ほんの1分だから」という流れで知らない人の車に乗ってしまいました。「タバコ吸ってて悪いね」っていい人じゃないかー!
本当に1分でバス停に着いた。