今日は「幻想ソナタ」D894 の続き。
この曲は、第4楽章のアナリーゼできちんとしたものは見たこと無い。
第4楽章は「ロンド」とほとんど全ての楽曲解説に記載されているが、シューベルト自身が「ロンド」と明記した曲とは、構成がはっきり違っている。
大切なポイントとして
元々は「ソナタ IV」として作曲された曲であり、「さすらい人」ほどは緊密な主題の統一は無いが、
が強い。
R.シューマンが シューベルトの全てのピアノ曲中、最高に褒めちぎった曲として有名。ちなみに、シューマンのピアノ作品中、シューマン自身が最高と考えていた
は、シューベルト「幻想ソナタ」を下敷きにして構成されている。献呈した相手がショパンとリストである!
「幻想ソナタ」D894 作品78 アナリーゼ 続
この曲は、第4楽章のアナリーゼできちんとしたものは見たこと無い。
- 第1楽章 Molto moderato e cantabile ト長調 12/8 174小節 ソナタ形式
- 第2楽章 Andante ニ長調 3/8 180小節 5部形式
- 第3楽章 Menuetto (Allegro moderato) ロ短調 3/4 3部形式
- 第4楽章 Allegretto ト長調 2/2 ト長調 A-B-A-B-C-B-A-Coda 最初の「A-B」が繰り返される対照形式
第4楽章は「ロンド」とほとんど全ての楽曲解説に記載されているが、シューベルト自身が「ロンド」と明記した曲とは、構成がはっきり違っている。
大切なポイントとして
- 全ての楽章が「中庸のテンポ」で貫かれている
- 各楽章の開始と終結が、第3楽章開始のみ「f」であり、他の7ヶ所は「ppp~p」である
- 隣り合う楽章の 拍子,調性,テンポ が異なる
- 隣り合う楽章の内、第1楽章 → 第2楽章 は、フェルマータ があり、結ばれている可能性がある
元々は「ソナタ IV」として作曲された曲であり、「さすらい人」ほどは緊密な主題の統一は無いが、
全曲が ピアニッシモ で統一された感触
が強い。
R.シューマンが シューベルトの全てのピアノ曲中、最高に褒めちぎった曲として有名。ちなみに、シューマンのピアノ作品中、シューマン自身が最高と考えていた
- 幻想曲 または クライスレリアーナ 作品16(ショパンに献呈)
- 幻想曲 ハ長調 作品17(リストに献呈)
は、シューベルト「幻想ソナタ」を下敷きにして構成されている。献呈した相手がショパンとリストである!