D899 第2番以降の調性構成は次のようになる。
と言う構成。つまり
ように出来ている。第4番冒頭のように臨時記号で書いてあるので、見落とし易い箇所も多く、この構成は「良い演奏」で聴かないとなかなか「良さが味わえない」のも事実である。
- 第2番は「第1番の第2主題が来るはずの並行調 = 変ホ長調」で開始
- 第2番終曲は同主調の 変ホ短調 で終わる
- 第3番は「第2番終曲の並行調 = 変ト長調」で開始。「第2番中間部の真ん中の 嬰ヘ短調 の同主調」でもある。
- 第3番中間部は「並行調であり、第2番の終曲調である 変ホ短調」
- 第3番中間部の真ん中は「主部の下属調 = 第2番の中間部の同主調 = 変ハ長調」
- 第3番コーダは「第2番中間部の調 = ロ短調 = 変ハ短調」で開始
- 第4番は「第3番中間部の真ん中の下属調 = 変イ長調」で開始
- 第4番は基本的に「第1番の第2主題呈示部の調 = 変イ長調」で主部が推移し、終曲
と言う構成。つまり
前の曲または第1番で、「既出の調」「並行調」「同主調」「出るハズの調」が次曲に必ず来る
ように出来ている。第4番冒頭のように臨時記号で書いてあるので、見落とし易い箇所も多く、この構成は「良い演奏」で聴かないとなかなか「良さが味わえない」のも事実である。