Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

晩年の名作 D916B+D916C の本来の姿 1(No.1737)

2010-02-23 20:10:22 | 作曲家・シューベルト(1797-1828
 シューベルトは31才の若さで死んでしまった大作曲家。本人もまさか「31才で死ぬ」とは思っていなかったから、死ぬ間際まで作曲し、出版社と「出版交渉」をし、そして突然体調を悪化させ死んでしまった。

  1. 後期前半 : 1825年3月交響曲「グレート」作曲開始以降

  2. 後期後半(晩年) : 1827年2月「冬の旅」作曲開始以降


と考えるのが最も多くの人から支持を受けるだろう。
 後期前半に作曲開始した大曲はハ長調ピアノソナタ「レリーク」D840のみが未完成だが、後期後半作曲開始の大曲は未完成が数曲ある。「作品カタログ新版」よりD番号順に記載してみよう。

  1. ピアノ小品 D916B+D916C(1827.夏-秋)

  2. オペラ「グライヒェン伯爵」D918(1827.06.19- )

  3. 交響曲ニ長調D936A(1828.春 - 夏)


 以上3曲である。オペラ「グライヒェン伯爵」D918 は「完成予定22曲」の大作だったが、「20曲のスケッチ」がところどころ抜けがあって残された。第21曲と第22曲は作曲されなかった。交響曲ニ長調D936A は3楽章が残されており、第3楽章が「スケルツォ」と明記されているものの、これがスケルツォなのか? 終楽章なのか? がはっきりしない曲。どちらもCDが現行盤で出ているので興味ある方は聴いて頂きたい。

 D918 と D936A はCDが出ているので「オペラファン」「交響曲ファン」の方には知られた存在であるが、D916B+D916C はCDが未だ発売されたことの無い曲である。この 

D916B+D916C に果敢に挑んで 7/20 に弾くのが佐伯周子


である。作品カタログでは「小品」とされているが、実は違うのである!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする