佐伯周子がムソルグスキー「展覧会の絵」を弾く
と聞かされた時、真っ先に感じたのは「えっ? そんなレパートリーも持っていたんだ!」であった。身近にいてもよくわからん><
ムソルグスキーは、大作曲家として認められているが、実は「展覧会の絵」とオペラ「ボリス・ゴドゥノフ」の2作品しか、オリジナル作品は流通していない。「はげ山の一生」は編曲モノなのだ><
2作品とも名作中の名作だが、ピアノソロとオペラと言うレパートリーの乖離により共通点は見出し難い><
ムソルグスキー「展覧会の絵」の「物語展開」
これは有名であり、誰でも理解できる容易なモノ。
「私(=ムソルグスキー)」が亡くなった友人画家ハルトマンの回顧展示会に行く。「プロムナード」と呼ばれる回廊を渡り歩きながら10枚の絵を見入る。「絵の世界」に引き込まれてしまう「私」
これが全て。10枚の絵を紹介しておこう。
小人
古城
テュイルリーの庭 - 遊びの後の子供たちの口げんか
牛車
卵の殻をつけた雛の踊り
サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ(金持ちなユダヤ人と貧乏なユダヤ人)
市場
ローマ時代の墓
鶏の足の上に建つ小屋
キエフの大門
「終曲 = キエフの大門」が「プロムナードの発展形の1つ = 変奏曲」になっていることもあらかじめ知っておいた方が楽しめるだろう。
実演もCDも「無数と言って良いほど多数ある」曲であり、私高本も相当数の演奏を聴いて来た。名演もある。だが印象深いのは
ピアノ版演奏でも、「編曲版」があまりにも多い事実
佐伯周子は「原典版を弾く」と断言してました。
(「2」に続く)